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2012年2月エロパロ463: 【女勝ち】バトルファックMシチュ第2支部【男負け】 (677)
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【女勝ち】バトルファックMシチュ第2支部【男負け】
- 1 :11/08/15 〜 最終レス :12/02/10
- セックス勝負のシチュエーションの中でも特に一方的な女勝ちがそれに類する勝負を扱うスレッドです。
本スレ
バトルファック −ROUND37−
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1299352719/
前スレ
【女勝ち】バトルファックMシチュ支部【男負け】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1270912247
- 2 :
- とある御仁のお力により、スレ立てできました。
多謝。
- 3 :
- スレ立て乙。
- 4 :
- 前スレでBF体育祭というモノを書いてた者です。
新しいスレが出来たようなので、後日続編をこちらに投下したいと思います。
また、前スレで感想を下さった方々、誠にありがとうございました。おかげでかなりテンション上がりました。
今度は挿入も書いてみたいと思ってます。
- 5 :
- 期待しながら気長に待ってる
- 6 :
- >>1乙
- 7 :
- wktk
- 8 :
- ttp://vocorale.blog55.fc2.com/blog-date-201104-1.html
これ最高。腕力でも負けてしまうシチュってすごい好きだ
- 9 :
- 体育祭の人です。
BF体育祭アフターを執筆してみたのですが…
本番に入るまでの前座(という名の会話。微エロ程度)を50KB近く書いてしまったorz
即刻エロいの希望な方には適さないかもなので、エロいとこまで書いてから投下しようと頑張ってます…
今エロい所を執筆中ですが、時間がかかるようだったら微エロ部分を先に投下します。
なお、前スレが落ちてしまったようなので、前スレで投下した「BF体育祭」は、「みんなでBF小説」なる場所に投下しておく予定です。
- 10 :
- 乙
- 11 :
- ううむ…やっぱり、エロシーンはもう少し練りたい。
ということで、今回は非エロのプロローグだけお送りします。
エロシーンだけしか見たくないという方はもう暫しお待ち下さい。
下記の作品は前作の続編なので、読む前には上記した場所にある前作を読むことをオススメします。
- 12 :
- ザァァァァァァァァァ―――…
降り注ぐ水滴が、身体や壁にぶつかって音を立てる。
BF体育祭の耐久競争を終えた俺は、BF部の控え室でシャワーを浴びていた。
身体に付着していた気持ち悪い汗が流れていく感触は、とても清々しい。
しかし、同時に競技で戦った彼女と身体を合わせていた痕跡まで流れて行ってしまうかと思うと、少しだけさみしい気もした。
「…今更、だな」
ぼそりと、俺は誰ともなく呟く。
バトルファックは、これが最後。
ふとした思いつきだったが、俺は競技の前にそう心に決めていた。
以前から、バトルファックは自分に向いていないと思っていた。先ほどの競技でも、俺の全力は年下の後輩にすら届かなかった。
人には、それぞれ向き不向きがある。所詮、それが俺の限界なのだ。
「………」
まるで自分自身を諦めさせるように、俺は心の中で理由を並び立てる。
しかし、どうしても心の中にはもやもやが残ったままだった。
もう一度、バトルファックをしたい。そして、今度は勝ちたいと、思ってしまう自分がいた。
「――ハァ」
視線を自らの手のひらに向けると、身体がかなりふやけてしまっていた。いつの間にか、だいぶ時間が立っていたらしい。
俺はシャワーを止めると、のろのろとカーテンを開けて外に出た。そして、掛けてあったタオルを手にとって全身を拭う。
そういえば、次は応援合戦だったか。別に参加するわけではないが、少なくとも席に居ないとまた群団長に説教されるかもしれない。
ともかく、退部届を書くのは体育祭が終わった後にしよう。そう結論付け、俺は着替えのジャージを探して視線を彷徨わせた。
――その時、
- 13 :
- 「ん?」
ぱたぱたと、足音が聞こえた気がした。
俺は視線を辺りへと向けてみるが、シャワー室には俺以外誰も残っていない。
この部屋に俺が入ってきたときは何人か残っていたはずだが、おそらく彼らは既に応援合戦に備えて席に戻っていったのだろう。
では、この足音は一体誰のモノなのか。
「…あ?」
次に聞こえてきたのは、ガチャガチャと扉を開けようとする音。
まるで、空いている扉を捜していて一つずつ扉を引いているかのようだった。
音を発している何者かは、徐々に俺がいるシャワー室に近づいてくる。
マズイ。相手が誰かは知らないが、誰だって何も着ていない状態で誰かと遭遇したくはない。
急いでジャージを捜すか、それとも隠れるか。一瞬の迷いが、俺の行動を遅らせる。
「あ」
そうこうしているうちに、ガチャリと音を立てて目の前でシャワー室の扉が開かれた。
それと同時に、「わっ!」と小さな悲鳴のような声が聞こえてきた。
結局俺は、タオルを腰に巻いただけの格好のまま、その場に凍り付いた。
扉の向こうでは、小柄な人影が尻餅をついた姿勢で倒れている。
もしかすると、扉が開くとは思っておらず、扉が開いた反動で後ろに倒れてしまったのかもしれない。
「イタタ…あれ。この部屋、なんで開いて――」
お尻をさすりながら、小柄な人影は立ち上がろうとする。その声には、聞き覚えがあった。
俺と彼女の視線が、ぱちりと交差する。
「あ、あれ? セン、パイ?」
「…ルリ?」
身に付けているのは、ピンク色の可愛らしいパンツとブラジャーのみ。彼女のモノらしい赤色のジャージが、その両腕に抱えられている。
そんなあられもない格好のまま唖然とした表情でこちらを見ていたのは、先ほどの競技で俺をことごとく圧倒した後輩――ルリ、だった。
- 14 :
- 〜 BF体育祭アフター 〜
ザァァァァァァァァァ―――…
降り注ぐ水滴が、身体や壁にぶつかって音を立てる。
蛇口を調整する音や突拍子のない鼻歌が時折聞こえてきて、その度に俺はぎくりと体を強ばらせてしまう。
正直、猛烈に居心地が悪い。薄いビニールの向こうに一糸纏わずの後輩がいるとなれば、それは当然のことだが。
「いやー、センパイがいてくれて、本当に助かりました。
危うく、汗でベトベトのまま途方に暮れるところでした」
シャワーカーテンの向こうから、相変わらずどこかあっけらかんとした声が聞こえてくる。
俺とルリは、敵同士として俺と競い合ったばかりのはず。
なのに、彼女はそれを物ともせず、明るく平時の調子で話しかけてきた。
「…なんで、シャワー室の鍵、持ってないんだ? BF部に所属してる生徒は、全員持ってるはずだろ」
俺はといえば、未だ彼女に対する劣等感が強く、声や口調は普段通りとはいかなかった。
自分で聞いても、どこか余所余所しく素っ気ない印象が感じられる声音。
そんな俺の言葉に対して、ルリは何やら「あー、うー」と逡巡するような呻き声を放つ。
「じ、実はですね…私、BF部に所属してないんです…」
「は? …いや、おかしいだろ。さっきの競技は、BF部に所属してないと出られないって聞いたぞ」
「あ、いや、その。今は、所属してないっていう方が正しいんですかね?昔、ちょっとだけ、入部させてもらっていたことが…」
「…嗚呼、成程」
それなら、ある程度理解できる。
先程俺達が参加した競技は、バトルファック経験がないと出場できないと聞いていた。
退部した生徒でも、経験がある生徒であれば良かったということか。
「バトルファックは、とても久しぶりでした。ちゃんと出来るか心配でしたけど…」
「………」
その話を聞いて、俺は更に落ち込んだ。
彼女は現在1年生なので、入学直後にBF部に入部したとしても、半年以内に退部した計算になる。
大した経験も積んでいない新人レベルの相手に、俺はあっさりと負けてしまったということ。
彼女の才能への嫉妬、そして自らの才能の無さへの怒りがまた込み上がってくる。
「ご、ごめんなさい…センパイまで、巻き込んでしまって。もう、次のスケジュール、間に合いませんよね…」
シャワーの音に紛れて、おずおずとした小さな声が聞こえてくる。
確かに、次のスケジュール――応援合戦は既に始まってしまっている。
もし俺がサボったことが群団長に知れてしまったら、面倒なことになるのは間違いない。
しかし、シャワー室の戸締りは必須というのが、BF部の規則。
もちろん鍵を部外者に渡すのはあまり宜しくないことなので、必然的に俺はルリがシャワーを終えるまで待たなければならない。
- 15 :
- 「この場合は…仕方ない。ただ、もし可能なら群団長に釈明する時に付いてきて貰えると助かる。
まともな理由がないと、確実にぶん殴られるからな…」
「そ、そうなんですか…厳しいんですね、センパイの群団長さん。
私のところの群団長は、厳しいですけど殴ったりはしませんよ。群団長は女の人だから、当たり前かもですけど」
「そう、なのか」
ルリはカーテンの向こうから明るく話しかけてくれるのだが、俺はそれに対して淡白な返事しか返せない。
元よりこういう会話が苦手なのもあるが、やはり心を蝕む劣等感が一番の原因だろう。
結局、すぐに話は止まってしまう。気不味い沈黙が、二人の間に訪れる。
「そ、そういえば…センパイ。私とのバトルファック…どう、でしたか?」
「ッ…」
何気なく、といった様子で聞かれた、ルリの一言。
それに、俺は過剰に反応してしまった。
声こそ出なかったか、あからさま歯を食いしばってしまう。
「…まあ、良かった、な。久しぶりだったとは、思えない」
「そ、そうですか? 私、ちゃんとセンパイを気持ち良く出来たのか、心配だったんですけど…」
ぐさり、と彼女の言葉が胸に刺さる。
あれで、心配だった? なら、心配じゃないというのはどういう時なのか。
謙遜であることはわかっていたが、気持ちの整理が余り得意でない俺は、どうしても心を乱してしまう。
「気持ち良くないわけ、ないだろ。何回射精させられたと思ってんだ」
「あ…そういえば、センパイ凄く絶倫ですよね。あんなに出るなんて、思ってもみませんでしたよ」
「ッ…」
センパイって、弱いですね――遠回しに、そう言われている気がした。
被害妄想なのは、わかっている。しかし、一度悪い方に傾いた心の動きはそう簡単に戻らない。
劣等感が更なる劣等感を呼んで、悪い方にばかり言葉の裏を読み取ってしまう。
「あ、あの…センパイ。今日のバトルファック、とっても楽しかったです。
その…もし良ければ何ですけど…携帯のメルアドとか、教えてくれませんか?
「…は?」
俺は思わず、素っ頓狂な声を上げてしまった。あまりにも、唐突な誘い。
可愛らしい後輩に、アドレス交換を求められる。普通の男子なら、大喜びするところだろう。
しかし、俺はむしろ不信感が先立ってしまった。
あれだけ無様な大敗を喫した俺のどこを見て、彼女がこの話を持ちかけたのか、皆目見当がつかない。
「私、ある事情でBF部を辞めちゃったんですけど…バトルファック自体は、嫌いじゃないんです。
センパイとなら、良いバトルファックの練習ができるような気がして…その。駄目、ですか…?」
最後の方は、シャワーの音に紛れて殆ど聞こえないほど小さな声だった。
バトルファックの、練習。ざわり、と俺の心が一瞬だけざわめいた。
俺と練習して、ルリが一体何を得られるというのか。経験は俺の方が上かもしれないが、才能や技術は彼女の方が圧倒的に上だ。
彼女とバトルファックをすればするほど、それは明らかになっていくことだろう。そんな屈辱に、俺が耐えられるわけが、ない。
- 16 :
- 「悪いが、それは無理だ。もう、バトルファックは、しない」
「…え」
極力抑揚を無くした俺の言葉に、彼女はショックを受けたような力のない言葉を返した。
もしかすると、彼女なりに勇気を振り絞っての申し出だったのかもしれない。
彼女に対する劣等感に咥えて、彼女にそんな声を出させてしまった自分に対する軽蔑感が沸き上がってくる。
「ど、どうして…ですか?」
「俺は…もう、バトルファックは止めるって、決めたんだ。今更、一度決めたことを取り消すのは…嫌なんだ」
一度決めたことを、取り消したくない――それは、言い訳同然の綺麗事だ。
本当は、ただ負けたくないから。また彼女と戦って、また彼女に負けて、屈辱を味わいたくないから。
彼女との戦いは、幸いにも悔い無くすっきりと終わることができた。しかし、次もそうであるとは限らない。
此処で、綺麗に負けたまま立ち去りたい――そんな弱い俺の本心に一番落胆していたのは、おそらく俺だっただろう。
「で…でも、センパイ、さっき、『今回は、俺の負けだ』っていいましたよね。
そう言ったからには、次があるんじゃ、無いんですか?」
「それ、は…」
流石に、痛いところをついてくる。
言うなれば、あれは無意識に口から出た強がりも同然だ。
相手からは見えないとわかっているのに、俺は顔を逸らしながら言葉を続ける。
「言葉の、あやだ。間違えた…だけだ。
ともかく俺は、もうお前とバトルファックはできない。…どうせ、もう一回やっても、お前が勝つ、だろうし」
ポツリ、と最後に本音が漏れる。その声は小さく震えていて、どうしようもなく格好悪かった。
しかし彼女は、耳聡くその言葉を聞きとってしまったらしい。
水滴が壁に当たる音に紛れて、小さく息を飲む気配がした――気がした。
数秒の後、ひどく動揺した様子の声が、ポツポツと聞こえてきた。
「で、でも…私はまだ、その。未熟、ですし。
もう一度やったら、きっとセンパイが勝つと、思うの、ですけど…」
「――ッ!」
怯えているようなその言葉の影に同情の念を感じ取り、俺の心が大きくざわめいた。
年下に向けられる同情ほど、情け無いモノはない。
ぷつんと、何かが振り切れた気がした。今まで押しとどめていた何かが、止めどなく心から口へと流れていく。
「お前が勝つに、決まってるだろ」
「で、でも…ほら、センパイ、体の調子とか、色々ありますし――」
「そんなモノ、関係あるか。俺は今日、全力でお前にぶつかったんだ。
アレが俺の全力だった。あのザマが、俺の全てだったんだ…」
彼女に負けた瞬間を、一矢報いることすらかなわなかった先ほどの試合を思い出す。
何も悔いはなかったはずなのに、後悔と屈辱感が沸き上がってくる。
俺は感情を抑えきることができず、溢れた分の感情は拳と共にシャワー室の壁に叩きつけられた。
バシン、と硬いものを殴る音が鳴り響く。びくり、とルリが身をこわばらせた気配を感じた。
- 17 :
- 「これ以上、何も言わせないでくれ…!」
身体を震えさせながら、俺は小さく言い捨てる。
おそらくそのザマは、俺の人生の中でも最も無様な姿だっただろう。
ゆっくりと、頭が冷えてくる。叩きつけた拳に、痛覚がじわじわと戻ってくる
俺は天井を仰ぎ見て、大きく息を吐き出す。
「…悪い。とにかく、その話は無理だ。
鍵は此処に置いとくから、俺はもう行くぞ。鍵は、後でBF部の誰かに渡しておいてくれ…」
居た堪れない気持ちになり、俺はそそくさと立ち去ろうとした。
ルリには、とても悪いことをしたと思う。しかし、冷静に事を収める自信が、俺にはもう無かった。
このまま立ち去って二度と会わないのが、お互いにとって一番良い。
そう結論付けた俺は、鍵を彼女のジャージが収まっている棚の近くに置き、扉へと向かおうとした――が、その時、
「――だ、駄目ですッ!!」
シャァ、と甲高い音がしたかと思うと、カーテンで遮られていたシャワーの音が突然大きくなった。
個室から漏れた水しぶきが、若干だが俺のジャージに振りかかる。
その声の剣幕に驚いた俺は、思わず後ろを振り向き――そして、凍り付いてしまった。
視線の先では、ルリがその華奢な肢体を全く隠すこと無く、俺に手を伸ばすような姿勢で立っていた。
「か、勝手に行っちゃわないで下さい!
だ、だって私、センパイじゃなきゃ――あ」
俺に向かって一歩駆け出そうとしたところで、ルリは自らの姿に気づいたらしい。
「きゃあっ!?」と可愛らしい声をあげて、シャワーカーテンで要所を隠し始める。
俺はといえば、彼女の肢体(主に胸)に目を奪われて、完全に思考がフリーズしていた。
二人の間に、何度目かわからない気不味い雰囲気が立ち込め始める。
先に声を出したのは、ルリだった。半ば泣きそうな顔で、深々と頭を下げる。
- 18 :
- 「ご…ごめん、なさい」
「あ、いや…別に、俺は良いけど」
むしろ、眼福だった。彼女の裸は既に見ているが、それでも水の滴る彼女の肢体は別格だった。
俺のペニスは先程彼女にかなり搾り取られてしまっていたので、ちょっとやそっとじゃ反応しないはずだった。
それにも関わらず、俺のモノはシャワーで濡れた彼女の身体を見た瞬間、ぴくりと反応してしまった。
まあ、それはともかく――俺は少し冷静になった頭で、彼女の言葉を思い出す。
彼女の言葉を聞く限り、彼女が俺に練習相手を頼んだのは、俺じゃなければならない理由があるから…ということだろうか。
「…どうして、俺なんだ。お前だって、わかってんだろ。俺は、お前より弱い。
バトルファックが上手くなりたければ、俺より強い奴に頼めよ」
「センパイは、弱くなんて、ないですよ」
「同情は、止めてくれ。余計惨めになる――」
俺は反射的に返したが、思ったよりも力強いルリの視線に押し負けて、途中で口を噤んでしまった。
ルリは、今までにないしっかりとした眼で、俺の眼を見つめ続けていた。
「同情なんて、してません。だって、センパイは…私を、指導してくれたじゃないですか」
「…指導?」
俺は中空に視線を巡らせ、一体それはどういう意味かと考える。
答えは、すぐに出た。確か、彼女は先程の競技中に『ご指導ありがとうございました』と言っていた気がする。
しかし、大したことを教えた記憶もない。俺は首を振りながら、ルリに言葉を返す。
「あんなもん、俺じゃなくても誰かが教えてくれるだろ。俺じゃなくても良いはずだ」
「確かに…そう、なのかもしれません。
でも、あんなふうに教えてくれたのは…センパイが、初めてだったんです。センパイだけ…だったん、です」
ルリの言葉の語尾は、なぜか怯えるように震えていた。
その大きな眼から僅かながら涙が流れそうになっている気がして、俺はぎくりと体を震わせてしまった。
どうやら、何やら事情があるのは確からしい。俺は深々とため息をつきながら、どうしたものかと考える。
わかっていることは、このまま彼女を投げ出すのは、男としてどうかということ。
「…とりあえず、理由を聞かせてくれ。話は、それからだな」
結局、俺は彼女の言い分を聞いてみることにした。
俺の出した結論に、ルリは片手で目元を拭いながら嬉しそうに笑った。
遠くから、応援歌らしき重低音が響き渡ってくる。おそらく校庭では、あの暑苦しい群団長が汗水垂らして旗を振っていることだろう。
あの場所に戻すのは、もう少し先になりそうだ。戻った後のことを想像して少し憂鬱になりながら、俺はシャワー室の鍵をポケットに戻した。
- 19 :
- ここまでがプロローグ。ちょっと急いでやったので、問題あったら申し訳ありません。
今思うと、「あのザマが、俺の全てだったんだ…」ってセリフ、中々アレですね…コレを書いた当時の私、何かに影響された気がします。
エロ中心だった前作と比べて、キャラに重点をおいてみたかったのですが、思ったより難しいです。ニーズからかけ離れてしまわないよう、気を付けたいです。
エロいのが良いところまで書け次第、次を投下したいと思います。
- 20 :
- エロいバトルシーン期待してるぜ。1ヶ月でも2ヶ月でもゆっくり書いてくれ。
- 21 :
- 主人公の自分の心の葛藤で乱れつつも女性に当り散らさない冷静さは好きだな。
最近、逆ギレする主人公や周りに流されるばかりのへタレ主人公のアニメとか多くて、
俺好みの主人公がいなかったらドストライクですわ。
- 22 :
- おお、これは期待
熱くてエロいバトル期待してるぜ!
- 23 :
- 女が謙虚すぎるような・・・。
もう少しSが入っているほうが俺は好き。
- 24 :
- しっかりストーリーがあるBFっていいよね。
続き期待してます。
- 25 :
- 触発されてSS書き始めた。
週末の間に終わらせる予定。
また巨乳モノだけど勘弁な!
- 26 :
- ずっと一緒だった。
これからも一緒だと思っていた。
「巨乳女学院に行く」
だから、あいつがそう言った時には、言葉が出てこなかった。
「私には巨乳女学院のカリキュラムの方がBF学園より向いてると思うの。もっと強くなりたい」
どうして、とさえ言えなかった俺に、あいつは寂し気な、だが凛とした微笑みを浮かべて言った。
「次は、全国大会で会おうね」
俺たちは握手をして……
……そして、呆気なく離れ離れになった。
- 27 :
- 『赤コーナー、真庭千歳。巨乳女学院』
あれから1年と半年。
俺は頑張った。に物狂いでBFの練習に取り組んだ。
『全国大会で会おうね』…… その約束が果たされたら、この心にぽっかり空いた穴が埋められると思った。
厳しいレギュラー争奪戦を、そして激戦区の地方予選を、歯を食いしばって乗り越えた。
猛者が集う全国大会の舞台を、1回戦、2回戦と力を尽くして勝ち上がり……
『青コーナー、古賀誠一郎。BF学園』
「約束、守ってくれたね」
「ああ。お前もな」
今、俺は全国大会の……約束のリングに立っていた。
美しく成長した幼馴染との再会を果たしながら。
- 28 :
- 「負けないわよ」
そう言って笑う千歳は綺麗だった。本当に綺麗になっていた。
髪を少し伸ばしていた。シャンプーでも変えたのか、艶も香りも大人っぽい。
背も伸びていた。俺がそれ以上に伸びているのであまり目立たなかったが……頭身が変わっているのか、少し小さく見える顔にドキっとさせられる。
すらりと伸びた手足は、記憶の中の細っこいそれよりもはるかに肉付きが良く……女性らしい曲線に思わず生唾が溢れる。
そして、何よりその胸。
中学の時から発育がよく、俺を散々苦しめたそれは、一回りも二回りも大きくなっていた。
熟し方も瑞々しさも、当時の比ではない。ただ呼吸に合わせて揺れる姿さえ、生々しいハリとツヤを見せつける巨大な兵器。
その先端の可憐な乳首は、危険な暗器。
「……ああ、俺もな」
ともすれば見惚れそうになる、幼馴染の美少女の艶姿を前にして、俺も負けじと胸を張った。
BF学園のカリキュラムは、俺が想像していたものよりもはるかに過酷だった。
その地獄と天国の中で鍛え抜かれてきた肉体、磨き抜かれてきたペニスは、中学生の時とは比較にならないはずだ。
俺が、お前の成長に驚き、見惚れているように
お前にも、俺の成長に目を見張って欲しい
果たして千歳は、俺の反り返った長大な逸物を見て目を潤ませ、熱い溜息をついた。
- 29 :
- もうすぐゴングが鳴る。
再会を懐かしむにはあまりにも短い時間…… 俺は、矢も盾もたまらず口走っていた。
「BF学園に来ないか」
「え?」
自分でも唐突だと思う。口をついた言葉がそのまま吐き出されただけ。
きょとん、とする千歳に、俺は止まらない唇から思いの丈を吐き出す。
「俺が勝ったら、さ。BF学園にいる方が強くなれるってことだろ」
……我ながら、ひどい言い訳だった。
あの時千歳は、巨乳女学院の方が自分に合っていると言っただけ。単純にどちらが上かなんてこと、一言も口にしていない。
どうして素直に、ただ一緒にいたいと言えないのだろう。
これじゃ、別れの時と同じ。
BFばかり強くなっても、俺はまるっきり子供のままだ。
「……そうだね。それもいいかな」
そんな俺に、千歳は微笑んで、そう言った。
「でも、私が勝ったら…… そうだな。誠ちゃん、乳女に来ない?」
「……乳女って、女子校だろ」
今度は俺がきょとん、とする番だった。
「うん。だから学生じゃなくて、特別講師として。生徒の練習用に、そういう制度があるんだよ」
千歳の、練習相手として……?
千歳と、一緒に……!
「ふふ、もちろん、私を手こずらせるくらい強かったら、だけどね?」
千歳はそう言って笑った。
「……言ってろ。バーカ」
寂しげな笑顔でも、凛とした笑顔でも無い、ひどく妖艶な笑み。
俺はそう言い返すのが精一杯だった。
『試合開始!』
カーン!
交わせた言葉は、一年半ぶりの再会にはあまりに短い。
容赦なく戦いの始まりを告げたゴングに、俺たちは幼馴染から、学校の名誉を背負って、男と女の誇りを懸けて争う敵同士へと変えられていく。
「行くよ、誠ちゃん」
「来い、千歳!」
俺の、俺たちの戦いが始まった。
- 30 :
- 今日はここまで。
- 31 :
- wktk
- 32 :
- ちくしょーーーー
- 33 :
- >>20-24
感想、ありがとうございました。骨身にしみます。
ストーリー付きBFに需要があるかわからなかったのですが、あって良かったです。
ただ書いてみて、ちょいとストーリー部分が長すぎたかも…orz。エロいバトルはもう少しお待ちを。
あと、今回は小悪魔&甘々な感じを目指したので、S成分は少し弱めかもですね。
ドSな先輩にアンアン言わされるのも書いてみたいと思ってますが。
とりあえず、近々本番前(微エロ)を投下予定。
可能であれば、前哨戦部分を週末辺りに投下したいところ。
>>25
巨乳モノktkr。wktk待機。
- 34 :
- 「ど、どうですか、センパイ。痛かったり、しませんか?」
「い、いや…まあ、少なくとも、痛くはないが」
どこかぎこちない様子のルリの問い掛けに、同じくぎこちない返事を返す俺。
どうしてこうなった。俺は、心の中で自問する。
一言で言えば、今現在俺はルリにマッサージされている。
まず、タオルの敷かれたシャワー室の床の上に、下着姿の俺が俯せになっている。
そんな俺の背にジャージ姿のルリがのしかかり、せっせと肩を揉んでいた。
「…なあ。今更なんだが、なんでマッサージなんだ?」
どういう流れでこうなったのか、俺自身よくわかっていない。
まず、先程彼女がシャワー室を飛び出した拍子に、シャワーの水で俺のジャージが濡れてしまうということが起こった。
濡れた感触を気持ち悪く思い、ジャージを脱がせて欲しいと俺が頼んだ結果――いつの間にか、こうなった。
はっきり言って、ワケがわからない。
「え? あ、いえその。
センパイに水かけちゃったのは私のせいですし、服無しで長話するにはちょっと寒そうですし。
それならセンパイにマッサージしてあげながらお話すれば、センパイも寒くないかな、なんて…」
「どんな配慮の仕方だよ…」
全く予想不可能な気の回し方に、俺は思わず呆れた声を上げる。しかしまあ、確かに寒くはない。
俺の両肩は、温かいタオルで覆われている。その上から、ルリが小さな手のひらで俺の肩を力強く圧迫している。
温度が高めの彼女の身体が背中に密着していることもあり、寒さに凍える心配は全くなかった。
問題といえば、可愛い後輩に密着されながらマッサージされるという美味しすぎる状況に、俺の鼓動が激しいビートを刻み続けていることくらいだ。
「ご、ごめんなさい。ちょっと変かもしれませんけど…私、誰かをマッサージしてあげてると落ち着くんですよ。
お母さんが元按摩師で、お母さんに何か相談する時とか、こうしてマッサージしてあげたり、して貰ったりしてたんです」
「成程ねぇ…道理で、動きが本格的だと思った」
ルリの動きは、子供が親の肩を揉むようなモノではない。
時に肘を使ったり、ツボを探したりと、よく分からないが細かい動きをしているように思えた。
思いの外気持良くて、瞼がとろんと落ちそうになる。
「お世辞かもですけど、お母さんにはプロ並みだって言われました。
めったに褒めてくれないお姉ちゃんも、これだけは褒めてくれましたし…あれ、センパイ?」
「…はっ!」
いつの間にか、意識が落ちていた。
口元を拭うと涎が垂れていて、ぼんやりした頭で視線を上げると、にへらと笑うルリと目が合った。
後輩に、情けない寝顔を見られてしまった。羞恥心がかっと燃え上がる。
「ふふ…♪ 気持ち良くなって貰えたみたいで、何よりです」
「う、うるさい…! で、何。姉が何だって?」
「あ、はい。ええと、そうですね…」
ルリは迷いなく手を動かしながら、黙々と何かを考えている様子だった。
忘れてしまいそうになったが、元々彼女は俺に教示を求める理由を語るはずだった。
もしかすると、マッサージをしながらどこから話すべきかを考えているのかもしれない。
「ちょっと長くなるかもですけど、私がバトルファックを始めた理由から話して良いですか?」
「…まあ、言いたければ」
「ありがとうございます。えっと…さっきも言いましたが、私はお姉ちゃんがいるんです。
私より二歳年上で…とても凄いバトルファッカーだった、らしいんです」
きゅ、と強く肩を揉み込まれた後、彼女の身体が少しだけ後退した。
俺の腰の上辺りに彼女のお尻が乗り、今度は背中に手のひらを押し付け始める。
- 35 :
- 「実際にバトルファックをしてるところは、一度も見たこと無いんですけど…何度か、大会のDVDを見せて貰いました。
最初は…その。ちょっと私には刺激が強くて、まともに見れなかったんですけど…
見ているうちに、だんだんお姉ちゃんや戦ってる人達が格好良く見えてきて…」
「つまり、姉ちゃんに憧れてバトルファックに興味を持ったと」
「そういうこと、ですかね。…すみません、私、うまく話せなくて。家族以外にこんなこと話すの、久しぶりで…」
恥ずかしそうに、彼女はボソボソと小さな声を出す。
試合中はあれだけ俺を言葉責めで責め立てていたというのに、どちらかというと会話は苦手な方らしい。
「それで私、バトルファックで有名なBF学園に入りたいと思って、色々勉強しました。
入学が決まってからは、バトルファックのことを色々予習して…」
「予習?」
「えと、有名な大会のDVDとか…そっち方面の、DVDとか…」
むにゃむにゃと、彼女は言葉を濁す。語尾の方は、掠れて殆ど聞き取れなかった。
そっち方面とは、おそらくアダルトビデオとかだろうか。
俺は思わず、一見幼気な少女であるルリが真っ赤な顔でアダルトビデオを見る様子を想像してしまった。
何というか…随分、勉強熱心なことだ。何も考えずBF学園に入り、その場の乗りでBF部に入った俺とは雲泥の差だ。
覚悟の差というものを見せつけられた気がして、俺は少し暗い気持ちになる。
「お姉ちゃんからも、色々と練習の方法とかを教えて貰って。
自分で言うのもアレですが、BF部に入った時にはもう一通りの初歩的な技術は身に付けていたと思います」
「………」
声のトーンが、少しだけ下がった気がした。誇らしげというよりも、嫌なことを思い出してしまったかのように。
ルリは初歩的な技術というが、本当にそうだったのだろうか。
姉が本当に強いバトルファッカーだったなら、その遺伝を彼女が持っていてもおかしくない。
そんな彼女が、それだけの練習を重ねてスタート地点に立てば、一体どうなるのか。
うまく、想像できない。ただ、嫌な予感だけがする。
「BF部って、最初に色々と教えて貰えますよね? 基本的な技の練習とか、実際に練習試合をしてみたりとか」
「ああ…そうだな。新入生と、高学年が二人一組になってやる、アレだよな」
BF部の新入生には、それぞれ一人の部員が教育役として割り当てられる。
基本的に経験豊富な三年が教育者となり、入部後何ヶ月かの間バトルファックについてみっちり叩き込まれる。
童貞だったり処女だったりを捨てるのもだいたいその時で、実際俺はその時だった。
…あの時のことは、あまり思い出したくない。教育役は当然当たり外れがあり、俺は見事スパルタな先輩に当たってしまった。
「私の担当だった先輩は、優しい三年生の男の人でした。
教えて貰ったことは、殆ど知っていたことばかりでしたけど…時々実践的なテクニックを教えて貰うこともありました。
思えば、あの時が…BF部に入っていた時の中で、一番楽しかったなぁ…」
「………」
明らかに、雲行きが怪しくなってきた。
ルリのマッサージ対象が、俺の背中から腰へと移る。
俺は無言で、彼女が次の言葉を紡ぐのを待った。
「BF部に入ってから、一ヶ月後くらいの時、私はその先輩と…初めての、バトルファックをしました。
ルールも適当な練習試合だったけど…私、必で頑張って。結果は…その、私の、勝ちでした。
先輩も、少し悔しそうだったけど、笑いながらおめでとうって言ってくれました。でも――」
ルリの声色が、陰りを帯びる。
初めてのバトルファックでの勝利、それは非常に珍しいことだ。
相手が三年生だったのならば、それは尚更のこと。しかし、才能ある彼女ならやりかねない。
俺は、次の展開が多少なりとも予想できた。なぜならば――俺も、度合いは違えど似たような経験があったから。
- 36 :
- 「次の日、私が先輩と練習していたら…突然、三年生の男子達が私のところにやって来ました。
怖い顔で、先輩達は、言いました。俺とバトルファックをしろ、って…」
いわゆる、『かわいがり』だ。
BF部に限らず、体育会系の部活では高学年が低学年に対して陰湿な私刑を行うことがある。
自分達を脅かす生意気な後輩に対して、高学年が力を振りかざして抑えつけるという、卑劣な行為。
「たぶん、その人達は…私が三年生の先輩に勝ったのが、気に食わなかったんだと思います。
教育担当だった三年の先輩は私を庇ってくれたんですけど、結局先輩達とバトルファックすることになってしまって…」
「――で。また、勝ったんだな? その、三年の男子に」
ぴくり、とルリの手のひらの動きが止まった。少しだけ、手が震えているような気がした。
「…はい」と消え入るような声が聞こえてきた。
「女子の先輩達は、喜んでくれました。凄い新人が来たって。
でも、その日から私はBF部の男子全員に避けられるようになってしまって…
次の日も、他の先輩達が来ました。私、本気でやらないといけないと思って…ずっと全力で、頑張りました」
震える彼女の声を聞きながら、俺は昔のこと思い出していた。
大して強くもなかった俺だが、一年生の頃一度だけ二年の先輩に勝ったことがあった。
毎回大会に出場して上位にランクインするほどの実力を持つ彼女に勝てたことは、とても嬉しかった。
しかし、彼女が負けた時に見せたあの恐ろしい表情と、その後に起きた出来事は…あまり、思い出したくない。
あの時、俺の心に『先輩の顔は立てなければならない』という、暗黙的なルールが刻み込まれた。
「あれは…BF部に入ってから一ヶ月後くらい、だと思います。大会で優勝経験がある、とても大きな先輩が、来ました。
いつものように戦って…結構ギリギリだったんですけど、私が勝ちそうになりました。
ちょうど…今日の、センパイみたいな況状、だったと思います」
その言葉に、俺は試合の時のルリの様子を思い出す。確か一度だけ、彼女が妙な反応をした時があった。
俺が彼女に膝上パイズリを決められ、全く抵抗できず蹂躙されていた時。
彼女は、泣きそうな顔でなんと言っていたか。
「あと少しで、私の勝ちって時…その先輩、とても悔しそうな顔をしてたんです。
普通じゃない、っていうか…とても、怖い、顔で……それで私、もうどうすればいいか、分からなくて…」
「…言ったのか。――もう、止めますか、って」
返事は、帰ってこなかった。
いつの間にか彼女の手のひらの感触が消え、嗚咽のような声が聞こえてきている。
ぽたり、と腰辺りに何か水滴のようなものが落ちてきた――気がした。
「………」
生憎と、ハンカチなどという気の利いたモノを持ち歩く性分ではない。
俺は辺りに視線を巡らし、ルリがマッサージのために積み上げたらしいハンドタオルを発見する。
どうにか腕を伸ばしてタオルを一枚掴みとると、俺の太もも辺りに腰掛けていた彼女にそれを差し出した。
手の中から、ハンドタオルが消える。少しの間、シャワー室の中に小さな嗚咽が響き渡り続ける。
「ごめん、なさい。…ありがとう、ございます」
「別に、良い」
大した言葉も思いつかず、俺は素っ気無い返事を返した。
こういう時に何か言えると、男として恰好良いのかもしれない。
彼女の手のひらが、殊更優しく俺の尻を撫で回してきた。マッサージの一環なのだろうが、俺はぎくりと身体を凍らせてしまう。
- 37 :
- 「私が、そういった瞬間――その先輩は、私に、殴りかかって、きました。
私、思わず、大声を上げてしまって――その後のことは、よく覚えていません。
色んな事があったと思うのですけど…覚えているのは、その日から私は、一人ぼっちになってしまったこと、だけです」
訥々と、彼女は話の続きを語る。
今年の五月、上級生の間で険悪な雰囲気が漂っていたことがあったが、どうやら理由はコレらしい。
既に涙は止まっているようだったが、言葉の端々が震えているのがよくわかった。
彼女の話は、未だ確信にたどり着いていない。しかし、それを早く言うように急かす真似が無粋なのは、愚鈍な俺でも流石に分かる。
だから俺は、彼女がゆっくりと言葉を紡ぐのを根気強く待った。
「私、どうすれば良かったんでしょうか…
私のせいで、BF部の空気を悪くしてしまって…優しかった教育担当の先輩は、責任を取らされて退部させられてしまって。
やっぱり私、バトルファックに、向いてないんでしょうか…」
どうやら、ルリの思考が悪い方に言ってしまったらしい。
自問しているのか、俺に尋ねているのか、どちらか分からない言葉を呟いてしまっている。
こうして彼女の話を聞いていると、彼女が俺より年下の後輩であることをひどく実感できる。
幾らバトルファックが強くとも、彼女はやはり歳相応で迷い多い少女だということか。
そんなルリに対して、俺は僅かな同情と共に――なぜか、苛立ちに似た感情を覚えてしまった。
「…向いてないわけ、無いだろ。俺を、あれだけコテンパンにした癖に」
ぼそりと、俺は思わず意気地のない事を言ってしまった。
「え」とルリが、嗚咽のような小さい言葉を口から漏らす。
「お前のは、主に人間関係の問題だろ。
バトルファックがどうとかって奴じゃなくて、部活動内の面倒臭い組織構造の話じゃねぇか。
どうすればいいかってんなら、対戦相手の気持ちを考えて行動できるようになれば良いんだよ」
「き、気持ちを、考えて…ですか」
きょとんとした様子で、ルリは俺の話に耳を傾け始める。
いつしかマッサージの動きも止まっていて、俺の声を聞き取るためか身体を俺の顔に近づけてきた。
甘い香りが漂ってきてドキマギしてしまいながらも、俺はゆっくりと言葉を続ける。
「お前の場合、相手の気持ちはわかってるが、その後どう行動するかに問題があるんだ。
例えば…今日、俺に向かって『降参しますか』みたいなこと言ったろ。
アレ、はっきり言って言い方が悪い。からかう感じで言ってたら言葉責めで済んだのに、あんな顔で言うから駄目なんだ」
「え。あ。あ、わ、私…駄目な顔、してたんですか?」
「あれじゃ、相手は同情されてるように思って当然だろ。男は、そういうのが一番嫌いなんだよ。
まあ、結局男が女に負けたら結局多少こじれることはあるが…それでも、あんなことを言って相手を怒らせるよりはいいはずだ」
「そう、ですか。…そう、ですよね」
ルリは、俺の言葉を反芻するように呟いた。
俺にとっては、当たり前のこと。しかし、ルリからすれば、誰かに教えて貰わなければわからなかったことなのだろう。
ほぅ、とルリは嘆息するように溜息をつく。吹き出された彼女の息が俺の耳元まで届いてきて、俺は思わず身震いしてしまった。
それをごまかすように、俺は早口で次の言葉を放つ。
「まあ、あれだ。要するに、穏便に済ませたいなら先輩は敬ったほうがいいってことだ。
多少、人と話す練習すれば良い。お前の性格なら…上手くやれば、怒ってる相手の心まで包み込んでどうにかするとかできそうだしな。
だから…バトルファックが向いてないとか、絶対言うな」
でなきゃ、お前に負けた俺は一体何だったんだ。そう、俺は心の中で続ける。
もし彼女がバトルファックに向いていないのなら、俺はそれ以上の雑魚ということになってしまう。
彼女に実力で負けているという事実は悔しかったが、彼女が自らを過小評価している事実にも耐えられない俺が居る。
- 38 :
- 「…やっぱり、センパイは、優しいです」
ぼそりと、ルリが聞こえるか聞こえないかの小さな声で、呟いた。
そして突然、背中の上に何か柔らかいものが降ってきた。
背中で潰れた二つのそれは、試合の際散々押し付けられた彼女の持つ最大の凶器だった。
柔らかすぎるその感触に、俺は一時的に思考を停止させられる。
「お、おい! ルリ――」
「そうやって、センパイは私に、丁寧に教えてくれましたよね。試合の、最中でも。私…センパイに、ヒドイ事、言ったのに」
「…降参しますかっていう、アレか」
確かに、あの言葉を聞いた瞬間は本当に頭に血が昇った。
流石に殴るまでにはいかないにせよ、彼女に殴りかかった先輩とやらの気持ちがわからないでもない。
どうして俺は、その先輩のように彼女に殴りかかったりしなかったのか。
自分でもよく分からないが、おそらく俺は最後までバトルファッカーで居たかったのだろう。
もしあの場で暴力に訴えてしまえば、バトルファッカーとしては失格だから。
「俺は…最後のバトルファックで、反則負けになんてなりたくなかった。ただ、それだけだ」
「最後の、バトルファック…です、か?」
徐に、ルリの両腕が俺の首に絡まってきた。
流石の俺もそれには驚き、咄嗟に首を振り向かせようとする。
そして、再度凍りついた。目と鼻の先に、上気した彼女の顔があった。
彼女の小振りな口が、小さく開閉する。
「私は、生意気で、人の気持ちも考えられない、馬鹿な後輩だったから…誰にも、教えて貰えませんでした。
けど、センパイは、教えてくれました。私と試合をした後も、関係なく。
私、色々と駄目だから…センパイに色々教えてもらって、もっと賢くなりたい、んです」
潤んだルリの眼が、至近距離で俺を見つめる。
彼女の吐息が、俺の唇まで届く。喉が、異様に乾くのを感じる。
「駄目、ですか?」
ルリの首が、僅かに傾く。さらり、と彼女の髪が俺の頬に触れる。
バトルファックはもう止めると、心に決めていた――はずだった。
しかし俺は、真剣な表情で俺を見つめる彼女を前にして、どうしてもその言葉をもう一度口にすることが出来なかった。
ごくりと、俺は息を飲み――そして、言う。
「ルリ」
「は、はい」
「その…顔が、近い。あと、当たってる」
「え? …あ!」
ささっ、と猛烈な勢いでルリが仰け反った。
背中に当たっていた柔らかい感触が消え、少しだけ残念な気持ちになる。
顔を真赤にしているその様子を見る限り、どうやらわざとというわけではなかったらしい。
「ご、ごめんなさい。私、その、ちょっと興奮しちゃって…」
両手で自らの頬を包みながら、ルリはむにゃむにゃと口を動かす。
バトルファック中の彼女は、可愛らしさと艶やかさを併せ持つ難敵にしか見えなかったが、
こうして普通に言葉を交わしている時の彼女は、どこか天然で抜けているように思える。
キャラを作っているようにも見えないので、元々こういう性格なのだろう。
しかし性格はどうあれ、バトルファックの才能が俺より上なのは、変えようのない事実。
- 39 :
- 「お前が俺にバトルファックを教わりたい理由は、何となくわかった。でも、俺がお前に教えられることなんて、何も無いだろ」
「え…そ、そんなこと、無いと思いますけど…
センパイは私よりも一年早くバトルファックを始めてるわけですし…私より、断然経験豊富だと思いますよ?」
「それだけ、だろ。俺は経験しかない。お前みたいに、才能は持ってないんだ。
…俺はお前より才能ないのに、どうやってモノを教えろっていうんだ」
まるで自分に言い聞かせるように、俺は訥々と語る。そう――俺には、才能がない。
ルリは入部直後に三年生を破るほどの実力を持っていたというのに、俺は入部から一年半が経った今でも試合にすら出れない弱輩だ。
俺に教えられること、彼女より優っていることといえば…この一年半ほどで培った、実戦経験だけ。
だがそれも、彼女はあっという間に吸収してしまい、俺が彼女に勝るモノは何もなくなってしまうだろう。
これ以上、ルリに負けたくない。後輩である彼女の方が才能が上であるということを、認めたくない。
見るに耐えない、意地汚い先輩としての誇り。醜いと思いながらも、俺はそれを捨てることが出来なかった。
「…センパイ。もしかして…センパイより私の方が才能がある、って…思って、ますか?」
ぼそり、とルリが言う。小さな声は、恐る恐るというよりも、淡々とした声だった。
ざわり、と俺の心がざわめく。苛立ちと共に、忘れていたはずの黒い感情が蘇ってきそうになる。
何を――今更。そんなこと、確認するまでもないだろうに。
「当たり前、だろ。お前は、俺に、あれだけ圧勝したんだ。俺がお前よりも才能あるわけ――」
わずかに震える声で、俺がそう言おうとした――その時、突然がしりと肩口を掴まれた。そして、驚く間もなく仰向けにひっくり返される。
俺の視界を、ルリの怒ったような顔が覆い尽くした。俺の顔の両脇には、いつの間にか彼女の両手が振り下ろされている。
どこか弱々しくも、しっかりとした意志を持ったその顔に、俺は少しだけ気圧されてしまった。
「――センパイ。私、これでも色々頑張って、此処まできたんです。生まれつきの才能だなんて、思ってません。
だから、そんなふうに、言って欲しく、ないです」
間近にあるルリの顔はそれほど怖くなかったが、ルリが出来る限り怒り顔をしようとしていることはよくわかった。
泣いたり、笑ったり、赤くなったり、怒ったり。彼女は本当に、表情がコロコロと変わる。
「でも…実際、お前は俺に勝っただろ。お前の方が…年下、なのに」
ずきり、と胸が痛む。この言葉は、出来れば言いたくなかったのに。
俺の言葉に、彼女はますます眉を寄せて俺を睨みつける。
「歳なんて…関係、ありません。関係あるのは…どれくらい、頑張ったかです。
失礼を承知で、聞きます。センパイは、本当に、頑張っていたんですか?」
「――な、に?」
どくん、と心臓が大きく脈打った。頭に血が昇り、まるで目眩のように視界がかすむ。
本当に、頑張っていたか? 頑張っていたに、決まっている。そうでなければ、とうの昔にBF部なんて辞めている。
諦めきれなかったからこそ、今日の今日まで退部には踏み切れなかった。
――お前に、何がわかる。お前に、何が――
「っ…!」
口から止めどない感情の本流が溢れそうになり、俺は唇を噛み締める。
おそらく今の俺は、とても情けない顔をしているのだろう。つい先ほどの試合の時のように。
そんな俺の顔を、彼女は意志の篭った鋭い視線でしばらく見つめ――そして、
「やっぱり、センパイは、私と同じです」
にこり、と笑う。まるで花のような心が洗われるような笑顔だった。
呆気にとられる俺を他所に、彼女は顔を下へと引っ込めてしまった。
俺に半ばのしかかっていた上体を起こし、俺の膝辺りに腰を下ろす。
そして、両手で俺の太ももに優しく触れ、するすると上へとなぞっていき――何を思ったのか、突然俺が穿いていたトランクスの中に手を入れてきた。
- 40 :
- 「――って、オイ! 何してんだ!」
「あ、すみません。一応、こっちの方も確認しておこうかと思いまして」
「こ、こっちの方って――っ!」
ふに、と柔らかい感触が俺の股間を包み込んだ。
びくりと、弱い電流が身体に流れたかのような鋭い刺激。
あっという間に、彼女の両手のひらがトランクスの中にあった俺の陰嚢を包み込んでいた。
「んー。やっぱり、あまり元気なさそうですね…」
「あ、当たり前だろ。お前にどれだけ搾られたと思ってんだ…」
「ですよねー。あれだけだしてくれたのはセンパイが初めてです♪
どうです、センパイ。こっちの方も、マッサージしてあげましょうか?」
「は?」
首を傾げる俺に、彼女は両手で俺の陰嚢を優しく揉みながら100万ボルト級の笑顔を返す。
完全に不意打ちだったその笑顔に、俺は思わず思考を停止させてしまった。
俺が無言であったことを肯定と読み取ったのか、ルリは即座に俺のトランクスに手を掛け始める。
手馴れた様子で、俺の下半身はあっさりと裸にされてしまった。
彼女の眼前に、俺のペニスと陰嚢が晒される。
「く…ぅ」
羞恥心が蘇ってきて、俺は咄嗟に顔を背ける。
今の俺のペニスは、硬さを完全に失っているわけではなかったが、力なく横たわっていた。
先ほどの競技で、ルリにぬほど搾られたダメージがまだ残っているからだ。
ふにゃふにゃになっているペニスを見ていると、嫌なことばかり思い出してしまう。
かつてBF部の女子先輩に足コキでコテンパンにされ、挙句力尽きたペニスを陰嚢ごと足蹴にされた記憶が蘇る。
「んん…やっぱり、ちょっと元気ないですね…でも――」
両手で包むように幾度か俺のペニスを揉み込んだ後、ルリは右手を陰嚢へと移動させる。
俺の経験からして、大量射精後の陰嚢は、触れると痛みに近い刺激を感じることがある。
しかし、慈しむような彼女の手つきは俺に全く痛みを感じされること無く、逆に言いようの無い心地良さを抱かせた。
蘇った記憶とは真逆の彼女の優しい仕草に、心にわだかまっていた悔しさが少しずつ晴れていく。
「モミモミしてあげれば…もう少し、頑張ってくれそうですね。えーっと、ちょっと待ってて下さい」
ルリは俺の陰嚢から手を離すと、傍らに積まれていたハンドタオルを手に取った。
流れるような動きでタオルをシャワーのお湯で濡らして搾り、そして慎重に俺の陰嚢を包み始める。
一通りの作業を終えると、彼女はほぅ、と小さく息を吐き出した。
「こうしてあげると、タマタマが柔らかくなって、マッサージし易くなる…って、どこかで聞きました。
ココのマッサージは、誰かにしっかりと教わったわけじゃないんですけど…が、頑張ります」
「…まさかとは思うが、マッサージで俺のココが復活したあかつきには、すぐに俺ともう一戦したいとか言い出すんじゃないだろうな」
「んー、それも良いですね。センパイはとっても絶倫だし、不可能じゃなさそうです」
「お、おいおい…」
できるわけがない、と俺は胸中と呟く。
今の俺のペニスは、勃起すらできない状態だ。
もうバトルファックはしないと決めていることもあるが、今日のうちにもう一戦するというのは現実的に無理だ。
「センパイなら、ダイジョーブですよ。私がモミモミしてあげれば、またココは元気になっちゃいますって」
そう言いながら、ルリは俺の陰嚢を包んでいたタオルを開いた。
若干柔らかくなったように思える陰嚢が、タオルの中から姿を現した。
- 41 :
- 「問題は、きっとセンパイの気持ちのほうだけですよ。センパイがもうバトルファックをしたくないって言うなら、私も強要したくありません」
「む…」
バトルファックをしたくない、というのは少し違う気がする。
正直なことを言えば、バトルファックは続けたい。
しかし俺は、ルリのようなバトルファッカーになれるとは思えない。それなのにバトルファックを続けるというのは――惨め過ぎる。
「センパイは、バトルファックが好きですか?」
「…何だって?」
「私は、好きです。バトルファックを通して…気持良くしてもらったり、してあげるのが好きだから、楽しくて、此処まで頑張れました。
センパイは、楽しかったですか? 楽しくて――頑張って、いたんですか?」
「………」
それは、先ほどの『センパイは本当に頑張っていたんですか?』というルリの問いをほんの少し明確化したものだった。
先程は反射的に怒ってしまったが、今度は彼女の言いたいことをはっきりと理解できた。
バトルファックが好きかといえば、俺の答えはイエスだ。成り行きで始めたモノだったが、バトルファックを嫌いになったことは一度もない。
しかし、楽しくて頑張っていたかといえば――答えはノーだ。
明確な理由が思い当たらず、ただ負けたくない、周りに置いていかれたくないという惰性のような理由しか思い当たらない。
バトルファックを始めた当初は、勝ち負けに関わらず、ただ練習を頑張っているだけで楽しかったというのに。
「…っ!」
「あっ。す、すみません。痛かった、ですか?」
一際鋭い刺激が、俺の思考を妨げる。
視線を下半身へ向けると、ルリが俺の陰嚢を両手で握り、揉みしだいているところだった。
彼女は二つのタマをそれぞれの手で包み、揉んだり引っ張ったりしている。
「やっぱり、ちょっと敏感になってるみたいです。少し優しくしますね」
「あ、ああ…」
今まで感じたことのない快感に翻弄されながら、俺は生返事を返す。
これだけ長時間陰嚢を触られる機会というのは、バトルファック中でもあまりない。
彼女が陰嚢を握るたびに、俺の腰はぴくんと反応してしまった。
文字通り、男の弱点を彼女に握られてしまった形だが、不思議と危機感はない。
まるで、マッサージによって彼女に対する警戒心を根こそぎ奪われてしまったかのようだった。
「センパイは、もっと自信を持ったほうが良いですよ。私があれだけ追い詰められたのは、センパイが初めてなんですから…」
「…は?」
ルリがボソボソと呟いたその言葉に、俺は怪訝な顔をしてしまった。
俺が見る限り、彼女の強さは高い攻撃力にあり、耐久力はそれほどないように思えた。
彼女を追い詰めるだけなら、俺じゃなくても可能であるように思えた。
「嘘つけ。俺じゃなくても、お前をあそこまで追い詰めるだけなら出来たはずだろ」
「そんなこと、ないですよ。あの時ほど危なかったのは、今まで無いです。
特に、センパイにクンニされながらお尻を撫でられた時は、本当に気持ち良くて…正直ヤバかったです」
てへ、とルリは小さく舌を出す。
彼女の手が俺の陰嚢を若干強くグニグニと揉みしだき始め、俺の身体は意思に反して震え始めた。
これは…意外と、効く。射精に連なる快感とは別の快感が、次々に押し寄せてきた。
もう今日は無理だと思っていたのに、次々に精子が陰嚢に充填されていくのを感じる。
「こういってはアレですけど…他の人は、ちょっと乱暴なんですよね。
性感帯を擦ればイカせられるって、思ってるように感じます。私はそういうの、好きじゃないです」
そのルリの言葉に、俺は少しだけはっとさせられ、そして共感を覚えた。
性行為で男が求めるものと女が求めるものにはズレがあると、どこかで聞いたことがある。
男は肉体的快楽を重視する傾向にあるため、男のバトルファッカーは相手の性感帯をただ刺激すれば良いと短絡的に考えがちだ。
しかし、女はどちらかというと精神的快楽を重視する傾向がある。例えバトルファックであろうとも、相手に対する気持ちが重要になる。
- 42 :
- 「前に、無理やりアナルに指を挿し込まれたことがあったんですけど。あれは本当に痛くて…あんなんじゃ、気持ち良くなるわけないですよ。
でもセンパイは…最後まで、優しくしてくれました。だから、センパイは――もっと、自信を持って、いいんです」
「………」
結論から言えば、偶然だ。
偶然彼女が優しくされるのが好きで、偶然俺がそれに気づいたというだけの話。
しかしそれでも、俺がその事に気づけたという事実は、一応は俺の実力によるものだったのかもしれない。そう思うと、少しだけ心が軽くなった。
ふと気づくと、ルリがニコニコと笑みを浮かべながらこちらを見ていた。
「ふふ…センパイ、少しは元気になってくれたみたいですね。こっちの方も、もう少しで、元気になってくれそうですね…♪」
ルリが、軽く俺のペニスを撫でた。節操のない俺のそれは、びくんと大きく反応を返してしまう。
彼女の視線に淫らなモノが紛れているのを感じ、俺はふと不安になる。
そろそろ潮時かと思い、俺は上半身を起き上がらせて彼女を止めようとしたが、途端に陰嚢を強く握られてあっさり阻止される。
「う」と呻き声を漏らしながら脱力して動きを止める俺を、ルリの右手が優しく押し返す。
「だーめーでーす。マッサージはまだ終わってません。取っておきが残ってるんですから…♪」
そう言うや否や、ルリは上に着ていたジャージを脱ぎ捨てた。
ぷるん、とブラジャーに包まれた双球が顕になり、再び俺の思考はフリーズしてしまう。
動きを止めた俺を艶めかしい視線で見つめながら、ルリはすかさず胸を俺の股間へと寄せてきた。
未だ完全には硬くなっていない俺のペニスを手で直立させると、その真上に下乳を移動させる。そして、
「うくっ…!」
不意打ちの快感が全身を駆け巡り、俺は情けない声を上げてしまった。
まだ半勃ち状態だった俺のペニスが、完全に彼女の胸の中に埋もれてしまっていた。
一分の隙間もなくしっとりとした柔らかい双球にペニス全体を包まれる感触に、思わずため息が漏れる。
「気持ち良さそーですねぇ、センパイ…♪ でも、マッサージはまだ始まってませんよ。ちゃんと、モミモミしてあげないと…♪」
ぎゅ、とルリが両手で胸ごと俺のペニスを押し潰してきた。
力を入れたかと思うと、すぐに力を抜く。射精には直接つながらない、ソフトな刺激。
ルリの意図はわかっていたが、俺にはどうすることも出来なかった。まるで彼女の胸に力を吸われているかのように、動けない。
彼女の胸の中で、俺のペニスがどんどん硬さを増していくのを感じる。
「んん…もう、いい感じですね。じゃあ、最後に――えいっ♪」
「――くはっ…!」
ルリは力の限り乳房で俺のペニスを押し包んだかと思うと、勢い良くペニスを擦り上げてきた。
中身の詰まった柔肉にカリ首をめくり上げられるように刺激され、俺は全身を震えさせてしまった。
やっとルリの胸から解放された俺のペニスは、完全に勃起して直立姿勢となっていた。
満足そうに笑みを深めるルリに対して、俺は何とも複雑な表情を浮かべてしまう。
- 43 :
- 「オイ…マッサージとは聞いてたけど、此処までするとは聞いてなかったぞ。どーすんだよ、これ」
「んー、このままじゃ、トランクスの中には戻せないかもしれませんねぇ…」
まるで他人事の様にのたまうルリに、俺はさらに苦言を呈そうとして――凍り付いた。
淫らに色づき、挑発的になった彼女の視線が、俺の視線と交錯する。その意図を悟り、俺は思わず渋面になる。
「…だから、言っただろ。バトルファックは、もう――」
「なら…もう、止めちゃいますか? 後輩の私に…負けを、認めちゃうんですか?」
「――ん、な」
ルリの言葉を聞いた瞬間、俺の脳裏は真っ白になった。
それは、俺の心を抉る致命的な言葉であり、彼女自身が避け続けていた言葉だった。
上目遣いで、艶やかで可愛らしくも小悪魔的な笑みと共に放たれた、その言葉。
しかし、沸き上がってきたのは、怒りだけではなかった。
――アレ、はっきり言って言い方が悪い。からかう感じで言ってたら言葉責めで済んだのに、あんな顔で言うから駄目なんだ。
ルリの言葉は、先ほどの俺の助言を見事に昇華していた。その学習の早さに、俺は感嘆する。
此処で逃げたら、男ではない。対抗心と闘争心が、俺の中で激しく燃え上がる。
「――わかった。やってやる。後で、泣いても…知らないからな」
殆ど反射的に、俺はそう答えてしまっていた。
まんまと挑発に乗る形になった俺の言葉は、かなり格好悪く聞こえた。
しかし、俺の言葉を聞いた瞬間、ルリは一瞬で表情を崩した。その顔に浮かんだのは、彼女らしい純粋で無邪気な笑顔。
その表情は、俺には眩しすぎて――俺は思わず、童貞のように赤面してしまいそうになった。
やはり、ルリは強い。だからこそ、負けたくない。俺は心の中で、何かが再び燃え上がるのを感じた。
(続く)
どうしてこうなった。
スレのニーズそっちのけで長々とストーリーを書いてしまった感が。
全力でぶつかるも紙一重でいなされ、小悪魔っぽい後輩にじわじわと嬲られる話を書きたかっただけなのですが…
ドロドロとした青春を書いてみたいと思ったのが運の尽き。ううむ、楽しんで頂ければ良いのですが。
次からはやっとエロいバトルです。皆様本当におまたせしました。
既にカタチはできてますので、添削次第投下すると思います。
- 44 :
- たのしみいいいいい
- 45 :
- 読んでて非常に楽しませて頂きました
勝負内容とは別に二人の顛末が気になってしょうがないです
続き楽しみにしています!
- 46 :
- 他人に技術を教える才能と、自分自身の実力は別だからな。
そういう意味で主人公はコーチ役したら能力発揮しそう。
他者をよく見ているし、アドバイスも的確だし。ま、それはともかく、
ルリちゃんに回春マッサージしてもらいたい。
- 47 :
- ストーリーパートが多いのはむしろもっとやれって思いました
その分バトルファックのシーンがエロくなるっていう。
個人的に主人公はヒロインには負けるがなんだかんだで強くなってるようなのがいいなあと思ったり。あくまで個人的趣向なので書き手の人にはリビドーの赴くまま書いて欲しいぜ
- 48 :
- 巨乳の人も体育祭の人も熱いバトルを期待してます。
- 49 :
- ぷるん……
軽いフットワークに合わせて、凶悪な二つの爆弾が揺れる。
不敗無敵を誇る巨乳女学院の双球…… それを、あの千歳が持っているという事実に、かすかな眩暈を憶えた。
甘く見ては精液が何リットルあっても足りないだろう。俺はサイドへ、そしてバックへ回りこもうと体を横に流す。
ぷるんっ!
巨乳を艶やかに揺らし、肉塊の重さを感じさせない羽のようなフットワークで、千歳はあっさりと俺の動きに付いてきた。
「どうしたの? 誠ちゃん。やっぱり私のおっぱいが怖い?」
ぷるん……
千歳は誇らしげに胸を突き出し、見せ付けるように揺らした。
並の男ならそれだけで視線どころか思考まで奪われ、棒立ちで敗北の時を待つしかなくなる、危険なムーヴ。
「別に……」
「ふふ、いいんだよ。挟まれて逃れた男は一人もいない、巨乳女学院のオッパイだもの。怖がらない方がバカだよね」
千歳の言うとおりだった。
乳女の乳房と接触したペニスの射精率は100%。
これは全学BF連のレコードブックが証明する事実である。
加えてそのKO率は90%以上。
立ち上がった1割にも満たない男たちも、そこから逆転したケースは……『0』。
早い話、乳女にパイズられたら終わりなのである。それが、記録と統計から導かれる簡潔で明快な結論なのだ。
「怖くなんて無いけど、警戒くらいはしてやるよ。そうじゃないとお前の立場が無いだろ。仮にも乳女なんだから」
「言ってなさい!」
睨みあいながら、お互い有利な体位を取ろうと、リングの上で踊るようにステップを繰りかえす。
その度にペニスが振れ、バストが弾ける、淫らなダンスパーティ。
永遠に続くかのように錯覚したそれは、あっという間に終わりを告げた。
- 50 :
- ぽす。
「!?」
俺の背中が、コーナーポストに当たる。
いつの間に? 千歳のボディと仕草に集中しすぎて、気がつかなかったのか?
焦る俺に、千歳は、明らかにしてやったりとばかりのイヤらしい笑みを浮かべた。
「あれぇ? 逃げ場がなくなっちゃったよ? どうする、誠ちゃん?」
「……っ!」
千歳にしてやられた……プレッシャーで誘導され、手の内で踊らされたという事実に、俺の頭にカァッと熱いものが走った。
「誰が逃げてたって? バカ言ってんじゃねぇよ!!」
ポストを蹴って、前に出る。
千歳の胸に正面から飛び込む形になるが、コーナーに閉じ込められた以上はそうするしかなかった。
何より、俺が千歳と正面からぶつかりたかった。そういう気分だった。
ふにゅっ……
柔らかな感触。俺は幼馴染と1年半ぶりに抱き合っていた。
- 51 :
- 「っ……!」
まず感じたのは、やはり、強烈な胸の感触。
蕩けるような柔らかさと凶暴な弾力を併せ持つ、男には一生理解しきれないと言われる特殊な感触。
みっしりと重いその圧力に、声も上げず腰も退かずにすんだのは、ガムシャラに頑張ってきた厳しい毎日のおかげだと思う。
「一年半ぶりの、誠ちゃんだね……」
熱く甘い吐息が首筋にかかる。
「直に触って、確かめさせて?」
そして、千歳の手が俺の体をまさぐり始めた。
左手は背中から首筋、右手は腰から尻へ……
「ああ、俺も……」
応えた声は、自分でも驚くほど熱かった。抱きしめた腕で千歳の腰の曲線を何度もなぞり、そのしなやかさを確かめる。
ヒップの張りは驚くほどだった。心地よく指が沈むのに、むっちりとした手ごたえが返って来る。
触り飽きなかった。
本当に、すばらしい体だった。
肌と脂肪の質が違う。単に部活で練習を頑張ったというだけでは、こうはならない。
それこそスキンケアから食べ物に至るまで、ごく日常的な努力をひたすら積み重ね続けて、ようやく形成が可能な肉体。
「ん……上手だね…… でも、これはどう?」
千歳が体を軽く上下させた。
「くっ」
押し付けられた胸が凶悪に弾み、ギンギンのペニスが滑らかな下腹に擦られた。今度は、声が漏れるのを堪えきれない。
過激な密着。男の方が不利になる体勢だ。さすがにたまらず、体の間に手をこじ入れる。
生まれた隙間を縫うように、胸と股間へ手を滑らせた。
「ふふっ……」
ひどく癇に障るように、しかしたまらなく妖艶に、千歳は鼻で笑うと、俺の乳首とペニスに手を伸ばした。
「ふぅぅっ……」
『憶えているよ』と言わんばかりに、俺のツボの上を淀みなく白い指が滑った。俺はまた熱い息を吐かされる。
ペニスと乳首に立て続けに刺激が走る。どちらか一方に忍耐力を集中できない、基本的で効果的なコンビネーション。
その上、凶悪な乳房がぐいぐいと押し付けられる。あまりの柔らかさに、分かっていても時折り意識が奪われてしまう。
時間にすればほんの一瞬。だがその一瞬を見逃さずに、千歳は一気にペニスを扱き立ててくる。ペニスが踊り、先走りが散った。
強い。なんという強さ。
ボディだけじゃなく、テクニックも強烈だ。これほどまでに強くなっていたのか、千歳は。
- 52 :
- 「……負けるかよ!」
俺だって憶えている。千歳の乳、千歳の膣。
この日のために……この日のためだけに磨いてきた忍耐力と集中力で、次の快感を予想し、堪え、そして反撃の手を伸ばす。
上目遣いで勝ち誇った顔を見せる千歳の唇に吸い付くと、俺は乳を揉みしだき、クリトリスを擦りながら膣をかき回した。
「んっ……!」
千歳が鼻にかかった喘ぎを漏らした。トロ、と指先に蜜を感じる。
一気に攻めに転じようとする、が、千歳の体が擦り寄るように動いた。
「くぅ……!」
乳房に溶かしこまれるように、一瞬集中力が飛ぶ。
その一瞬を憎らしいほど逃さず、強く乳首を抓られた。
「……っ!!」
効いた。身をよじる。体勢が崩れる。
「……っぉおっ!!」
崩れた体勢を、鍛え抜かれた足腰と精神力で立て直す。かさにかかって押してくる女体を押し返し、強く胸を揉む。
「っぁ」
同時に膣内で指を曲げる。こりっとした感触を捕らえた。千歳のふとももが硬直し、切なげに擦りあわされる。
だが、同時に千歳の指が俺の裏筋を高速で擦りたてていた。カウンター気味に入ったその一撃にペニスが暴れる。制御できない。
強い。
何度感嘆しても足りない。本当に強い。千歳は。
1年半……地獄を見てきた甲斐があった。
俺の体力、技術、気力。全てをぶつけるにふさわしい相手に巡り合えた。
舌を絡め、熱い唾液を酌み交わしながら、ムチムチのオッパイを優しく強く捏ねる。
俺たちの戦いは、まだ始まったばかりだ。
- 53 :
- 今日はこれまで。
>>43
ルリの小悪魔覚醒シーンは最高でした
できれば回想のBF部ルリ連勝篇もいつか見たいです。
- 54 :
- GJ!
- 55 :
- おつつt
- 56 :
- >>44-48
どうやら、楽しんで頂けたようですね。何よりです。
ストーリーも需要あるのですね…ほっとしました。
お言葉に甘えて、libidoに従い書き進めたいと思います。
>>53
GJ。今後の展開に期待してます(巨乳的な意味で)。
連勝篇ですか…インスピレーションが働けば、なんとかなるかもですが…
ちょいと後味悪そうですね。書き方次第でしょうか。
後程、前哨戦を投下します。
お口に合えば、幸いです。
- 57 :
- BF部の練習部屋。正式な試合ではない、部員同士の練習のために設けられた個室。
それほど広くない部屋の中には、所狭しと大きめなベッドが並べられている。
一糸纏わずの俺とルリは、誰もいないその場所で、こっそりとバトルファックを行う準備を進めていた。
「…準備は、いいか?」
「はい、バッチリです!」
そう言いながら、ルリはベッドの上によじ登る。
俺はベッドやタイマー、ストップウォッチの具合を確かめた後、彼女の対面に移動した。
「い、良いんですかね…勝手に使っちゃって」
「元はと言えば、お前が言い出したんだろうが。まあ…バレなきゃ大丈夫だろ」
部員は全員体育祭に参加しているだろうから、余程のことがない限りは見つからないだろう。
ベッドのシーツを試合後に取り替えてしまうなどして痕跡を消せば、おそらく問題ない。
ルリは入り口の方を気にしながらも、いわゆる女の子座りでベッドの上に座り込んだ。
「それで…ルールは、どうしますか? 今度は、普通の試合形式にします?」
「…いや、これはあくまで俺の希望だけど、さっきの競技と同じ形式にしないか?」
「え。さっきと同じって…『耐久競争』ですか? 15分間、連続でやるっていう…」
訝しげに、ルリは首を傾げる。そう思うのも、無理はない。
『耐久競争』のような競技はバトルファックとしてはマイナーで、体育祭等のイベントでもない限り行うことはない。
あえてそのルールを選ぶ理由が、ルリには分からないのだろう。
「えと、センパイ…15分も、大丈夫ですか? 体力的に、大変じゃないかと思うんですけど」
「それは、お互い様だろ」
実を言えば、このルールを選んだ理由はないも同然だ。
理由と言えば、単に先程と同じルールでルリと戦い、そして今度は勝ちたいという思いがあることくらい。
確かに、体力的には辛いかもしれない。しかし、それはルリも同じだ。
ルリの唯一と言ってもいい弱点は、体力の少なさだからだ。決して多くはないが、勝機は十分にある。
「じゃあ、ルールの確認だ。
時間内に、相手を絶頂させた回数が多いほうが勝ち。それと、相手を10秒間バトルファック継続不可能にした場合でも勝ちだ。
俺の場合は動けなくなるか、ペニスが勃たなくなったら。お前の方は…動けなくなったらだな。これで良いか?」
「は、はい。大丈夫、です」
そう返答したルリの面持ちは、どこか硬いように感じた。
いざ試合を始める段階になって、緊張してきてしまったのかもしれない。
俺は出来るだけセクハラに思われないよう、なるべく自然に彼女の肩に手を置いた。
全く予想外だったのか、「ひぅ!?」と彼女は奇妙な悲鳴を上げて身体を震えさせた。
「…少しは落ち着け。
一応言っとくが、さっきの競技の時みたいにペース配分間違えて途中でバテるなよ。
前は俺の個人的都合で追い討ちできなかったが、今度バテたらきっかり責めさせて貰うからな」
「え、あ。は、はい。気をつけ、ます…」
顔を真っ赤にしながら、ルリはコクコクと頷いた。
俺が彼女の肩から手を離すや否や、彼女は自らの頬を両手のひらでぱちんと軽く叩く。
- 58 :
- 「よし…そろそろ、始めるか」
「はいっ! よろしくお願いしますっ!」
ぺこり、と深々とお辞儀をするルリ。
やっと調子が戻ってきた彼女の様子に、俺は思わず笑みを漏らしてしまった。
しかし、俺はすぐに気を引き締める。
もうバトルファックはしないという、自らで決めた決まりを破ってまですることにした、この試合。
そこまでしたのだから、俺はこの試合で――何かを得なければならない。
「用意――始め」
今回は審判が居ないため、タイマーや絶頂回数の計算は全て自分でしなければならない。
ルリが定位置でファイティングポーズを取る様を横目で見やりながら、俺はタイマーのスイッチを押す。
バトルファックが、始まった。
俺は即座にベッドの中心に戻り、不敵な笑みを浮かべる彼女の対面に移動した。
ルリは緩やかに身体を揺らしながら、俺の隙を伺っている様子だった。
「…こないのか?」
「今回は、慎重に行こうと思いまして。同じ手は、二度も通じないでしょうし」
ニコニコと笑いながら、ルリは身体を揺らす。
その笑顔の下で、たぷたぷと彼女の体型とは不釣合いな双球が揺れている。
流石の俺も、揺れる様を見るだけで隙を見せることはなくなっていた。
しかし、その様子が刺激的であることには変わりないので、長時間視界に収めていると鼓動が高なっていってしまうのを感じる。
俺は、しっかりと彼女の眼に向けていた視線をちらりと脇に逸らす。当然、彼女はそれを見逃さない。
「――隙ありっ!」
不安定なベッドの上とは思えない速度で、ルリが飛び込んできた。
俺は落ち着いて、彼女の挙動を注視する。
前回のようなトリッキーな動きに惑わされないよう、俺は彼女の足運びを慎重に見切る。
僅かに、彼女の動きが脇に逸れるように見えたが――これは、フェイントだ。
彼女がまっすぐに飛びついてくるのを確認した瞬間、俺は腰を下げつつ大股に一歩だけ進み出した。
「わっ…!」
「お、っと…!」
腕の中に、ルリが飛び込んでくる。
身体を反転させて衝撃を吸収しながら、俺は正面から彼女と抱き合う形になった。
ルリは驚きの表情を浮かべながらも、俺の背中に手を回して強く抱きついてくる。
先程視線を逸らしたのは、攻撃を誘う陽動。誘いに乗り、ペニスを狙って飛びついてきた彼女を何とか見切って受け止めることが出来た。
ただ唯一想定外だったのは、俺の胸板で潰れる彼女の胸の柔らかさだった。予想以上に心地良い肌触りに、背筋が震えそうになる。
「あー…不意打ち失敗ですか…」
「今回は、慎重にお前の動きを見てたからな。さっきみたいに、開始早々流れを持って行かれるのは御免だ」
「むぅ…それじゃあ、こういうのはどうです?」
上目遣いに俺を見るルリの瞳が、怪しく光る。
次の瞬間、ルリはその小さな口を俺の首筋に押し付け、強く吸い付いてきた。
甘い快感が、背筋を走り抜ける。脱力しそうになる俺を、ルリはさらに追撃する。
彼女の二つの手が俺の背中を愛撫し、柔らかい胸が俺の胸板に押し付けられた。
相手を骨抜きにすることを目的とした、甘ったるい動き。
- 59 :
- 「っく…ぅ…そう、きたか」
「えへへ…こういうのも気持ち良いですよね。我慢できなくなったら、このまま倒れちゃってもいいんですよ、センパイ…♪」
ルリはさりげなく俺に体重をかけながら、首筋にペロペロと舌を這わせる。
彼女の右手が脇腹をくすぐるように撫でてきて、俺はがくりと膝をつきそうになった。
このまま押し倒されてして彼女に有利な態勢となってしまえば、勝負はそれでほぼ決まったも同然。
俺は脱力しかけた自らの足を叱咤して、彼女の身体を支えながら反撃に出る。
眼前に晒されている彼女の首筋に、彼女がしているように口付けする。
「んっ…♪」
ひたすら俺の首に吸い付いていた彼女の口から、甘い吐息が漏れる。
口以外の場所へのキスは、あまり経験がない。口以外へのキスは与える快感も少なく、扱いが難しいからだ。
俺はこれまでの知識を総動員して、彼女の首筋を優しく愛撫した。同時に、ルリの身体を強く抱きしめる。
「んんっ…♪」
鎖骨から首筋に唇を滑らせると、ルリは一際強く切なげな声を漏らす。
男と違って精神的快楽を重視する女性を高めるために最も大切なのは、『雰囲気』だ。
歯を彼女の肌に突き立てるなどという無粋な真似を起こさないよう注意しながら、俺は心を込めて彼女を愛撫し続ける。
どうやら、俺の愛撫の仕方は間違っていなかったらしい。僅かに、彼女の腕の拘束が緩んだ。
すかさず俺は、彼女の耳元に唇を寄せると、紅く染まりかけていた耳たぶを唇で挟んでみた。
「ひぁっ…!?」
効果は、抜群だった。
ルリはか細い悲鳴と共に完全に脱力し、ベッドの上に崩れ落ちた。
俺は若干慌てながらも彼女の身体が地面に落ちる前に受け止め、彼女の半身に軽くのしかかるような体勢になる。
視界のやや下の方で、ルリは顔を真赤にしながらぱくぱくと口を開閉させていた。
「ず、ずるいです、センパイ…」
「いや…別に、ずるくないだろ。つーか、何。お前、耳が弱いのか?」
「よ、弱いっていうか、慣れない刺激だったというか…
今まで試合をした人で、そんなところに触れようとした人は誰も――ひぅ!」
ルリの耳に軽く息を吹きかけると、彼女はまた悲鳴を上げた。思いつきの攻撃だったが、効果は予想以上のようだ。
早くも息を荒くしているルリの身体に、俺は左腕を巻きつけて動きを制限する。
そして、若干湿りかけている彼女の膣へと右手を伸ばした。
「あっ――! あ、ぅ…!」
膣口に手で触れた瞬間、ぴくんとルリは身体を震えさせた。
この時、流れは完全に俺へと傾いたと確信する。
このまま上手く彼女を愛撫できれば、彼女をイカせることができる――!
勝利の予感に心を滾らせながら、俺は中指で膣の中を掘り進むように彼女のナカを撫で回した。
「あ、あぅぅ…セ、セン、パぁイ…♪」
ルリは腕の中でじたばたと逃れようとするが、弛緩した身体で俺の力を振りほどくことはできないだろう。
しかし、彼女も完全に諦めている様子ではない。
とろんとした表情で俺を見つめながら、さりげなく身体を擦りつけて俺の脱力を誘っている。
下顎辺りに胸を押し付けられ、俺は度々思考を停止させられそうになった。
彼女は喘ぎながらも艶やかな笑みを浮かべると、俺の耳元目掛けて息を吹きかけてきた。
- 60 :
- 「っく、ぅ…!」
「ふふ…お返しですよ、センパイ♪」
甘い吐息にぐらりと頭がふらつき、危うくルリを逃しそうになった。
追い詰めているのは俺のはずなのに、一向に彼女は絶頂に達しない。
彼女をイカせるためには…あと一手、何かが足りない。
歯を食いしばりながら彼女のナカを撫で回す俺の視界に、彼女の胸が迫ってきた。
ぐに、と口元を柔らかいものに覆われ、俺の思考が一瞬だけ停止する。
「っ…!」
「どうですか、センパぁイ…♪ もし手を離してくれたら、ぱふぱふしてあげますよ…♪」
ルリの甘い誘惑に耳を傾けそうになってしまう、男としての自分が恨めしい。
このままでは、ジリ貧だ。一か八か――賭けてみるべきか。
俺は決心して、目の前にある彼女の胸の中に自らの顔を押し付けた。
「ぁんっ!?」と驚きの悲鳴をあげる彼女を無視して、乳房の中心にあるピンク色の突起――乳首に、口を寄せる。
「あ! そ、そこは駄目――あ、あぁぁ!」
びくん、とルリの身体が大きく痙攣した。
柔らかい乳肉を顔全体に押し付けられながらも、俺は彼女の乳首を口の中に含み、力の限り吸い上げる。
もちろん、俺の右手は彼女の膣内を撫で回し続けている。上下の同時攻撃に、ルリはか細い悲鳴を上げた。
「ん、んん―−!」
びくん、ともう一度ルリの身体が痙攣する。
イッた――かに見えたが、俺の見立てではBF試合でカウントできるほどの絶頂ではない。
しかし、あと一度乳首を吸い上げてやれば確実に絶頂させることができる。
俺は勝利を確信すると共に、再び彼女の乳首に吸い付こうとした――しかし、
「むぐっ!?」
「ふふ…引っ掛かり、ましたね♪」
巨乳に顔を包まれていたせいで視界がぼやけていたことを考えていなかったのが、最大の失敗だった。
ルリは絶妙なタイミングで体を動かす。その結果、乳首に吸い付こうとした俺はまんまと彼女の胸の谷間に飛び込んでしまう。
眼から下を、彼女の胸に挟まれる。彼女の甘い汗の香りに、脳が蕩けそうになる。
「ん、んぐぐっ…!」
「ふふ…やっと、捕まえ、ましたよ…センパイ…♪」
気づいたときには、もう遅かった。
俺の拘束から逃れた彼女の両腕が、俺の頭をしっかりと抱きしめてきた。
柔らかい圧迫感と至福感に包まれ、俺はあと少しで意識を手放しそうになってしまった。
もし俺が少しの間でも意識を手放してしまえば、以前の競技のように彼女は有利な体勢となり俺を責め立て始めるだろう。
しかし――まだ、終わってない。俺の右手は、まだ彼女の膣にあてがわれたまま。俺は手探りで、彼女のナカを刺激し続ける。
「ぁうっ…! し、しぶといですね…! じゃあ――こうです!」
「――ぷはっ!?」
唐突に、ルリは俺を胸から解放した。同時に、くるりと天地が逆転する感覚。
気づけば、彼女の身体は俺に密着したまま下方にずれ、彼女の頭が俺の胸板付近に移動していた。
必然的に、俺の手は彼女の膣から離れてしまう。あと少し、彼女を絶頂させることが、できたのに――心が、挫けそうになる。
嘆く間もなく、彼女が動く。仰向けになった俺の胸板に彼女の顔が乗り、にこりと笑みを浮べる。
何やら、嫌な予感がした。
- 61 :
- 「えへへー。センパイは男の子だけど…確か、此処も弱いですよね♪ お返し、です。――ちゅうっ!」
「くあっ…!」
胸板から全身に、電気が走ったかのような刺激が走った。
ルリはとても楽しそうな表情で、俺の乳首に吸い付いてきた。しかも、吸いながらも乳首の先端に舌を這わせ、さらなる脱力を誘っている。
動きを止めた俺を見て満足そうに笑みを深めながら、とうとう彼女は俺のペニスへと右手を伸ばしてきた。
乳首を責めながらの、手コキ。俺が先程彼女にしていたモノと、同じ類の攻撃。
咄嗟に逃げようとしたが、すかさず彼女に乳首を吸われ――俺はあっさりと、彼女に自らの分身を握られてしまった。
「あは…♪ やっと、センパイの、捕まえちゃいました♪ ピクピク震えて、すぐにでも出したいって言ってます…♪」
「く、ぅぅ…」
ルリの手に少し擦り上げられただけで、俺のペニスは我慢汁を吐き出した。
あれだけ彼女の痴態を見せられたあとで、男である俺が興奮しないわけがない。
俺は何とか体勢を立て直そうと身動ぎしたが、彼女の反対の手が俺の身体に絡みついて動きを封じてきた。
さらに、彼女の両足が俺の太ももに絡みつく。二の腕に胸を押し付けられ、心拍数が更に上がるのを感じる。
流れ出した我慢汁をペニス全体に塗りたくりながら、ルリは俺を淫らな視線を向ける。
「大丈夫ですよ…センパイ。我慢なんて、させてあげません。
たくさんシコシコして、乳首をチューチューして…気持ち良ーく、ビュービュー射精させてあげますからね…♪」
そんな挑発的な言葉責めを放つや否や、ルリは俺の乳首に強く吸い付いた。
すっかり刺激に敏感になった俺の身体が、俺の意思に反して大きく痙攣した。
俺は歯を食いしばりながらも、乳首に意識を集中して快感を抑えようとする――瞬間、ルリがにやりと笑った。
彼女の手が、俺のペニスにしっかりと絡みついたまま上下する。不意打ちの快感に、脳が焼かれたように感じた。
ぴゅ、と危うくペニスの先端から精液が漏れそうになる。
「こうやって、交互に刺激されたら…我慢なんて、できませんよね。センパイ♪」
そう言いながら、ルリはまた乳首を吸い上げてきた。そして間髪入れず、手コキを再開する。
俺がペニスに力を込めれば、彼女は乳首へと刺激する。そんな変則的な彼女の責めに、俺はなすすべ無く高められていく。
指先で彼女の身体を撫でたり、息を吹きかけたりして彼女の隙を産み出そうと試みるが、彼女は嬉しそうに頬を染めるだけで拘束を緩めようとしない。
いつの間にかルリの手は中指と親指で輪を作っており、根元からカリ首までを締め付けるように上下していた。
指の輪がカリ首に密着し、横に回転させるように刺激され、俺の視界がスパークした。駄目だ――もう、我慢、出来ない。
「びくん、ってしましたね。もう、我慢できないんですね…♪
じゃあ…抜いちゃいますね。センパイ、たくさん気持ち良くしてくれたから…私も、思いっきり気持よくしてあげますからね…♪」
そう言って、ルリは俺の乳首に口付け、ペニスを握り締める。
一体、どちらの刺激が先に来るのか。乳首責めか、それとも手コキか。
わからない。しかし、最後まで諦められるわけがない。俺は一か八か、全力で乳首とペニスの両方に力を入れて堪えた――しかし、
ぬるり、と動いたのは俺を拘束していた彼女の左手だった。汗を帯びた5本の指が、脇腹をくすぐるように這い回る。
「っくはっ…――!?」
力が、抜ける。最後の砦が、破られる。
また――負けてしまう。絶望しながら、俺はその瞬間、彼女の顔を見下ろした。
ルリが乱らに色づいた眼で俺の顔を上目遣いに見上げ――そして、口と手を同時に動かした。
これまでの中で最も強い力で乳首を吸われ、指の輪に根元から亀頭までを擦り上げられ、そして最後に人差し指で尿道口をほじられる。
頭が、真っ白になった。
- 62 :
- どっぴゅぅ!
大量の精液が、ペニスの先端から迸った。
我慢していたせいか、明らかに量が多い。横目にペニスを見ていたルリの表情が、この上ない歓喜に染まる。
とうとう、イカされてしまった。また、ルリに先制を許してしまった。
悔しさに、涙が出そうになる。だが後輩の前で涙はみせまいと、俺は歯を食いしばる。
しかし、ルリは感傷に浸る暇を与えてくれなかった。彼女の手の動きは一向に止まらず、乳首を吸う吸引力も強さを緩めない。
「っつ、ぅ、く…ぁあ…!」
「出しながらシコシコされるの、気持ち良いですか…? ぜーんぶ、出し切っちゃって下さいね、センパイ…♪」
ルリは右手のひらで亀頭を包み込み、射精中にもかかわらずぐにぐにと刺激し続ける。
精液を根こそぎ搾り取ろうとするかのようなその刺激に、俺は悶絶する。
射精時間を長くすることで、俺の体力を削ろうとしている――それはわかっていたが、強すぎる快感に俺は悶えることしかできなかった。
尿道口から白濁が吹き出す毎に、彼女に体力を奪われているような錯覚を受ける。
やがて射精は収まると、ルリは俺の乳首を吸引するのを止めてこちらに笑いかけてきた。
「残念でしたね、センパイ――また、私にイカされちゃいましたね♪ イってるセンパイの顔、とても可愛かったですよ♪」
勝利の余韻を漂わせた、挑発的な笑顔。それが嘲笑に見えてしまい、俺の心に黒い感情が生まれそうになる。
――あと、少し、だったのに。
彼女を絶頂させる寸前まで行っただけに、先にイカされてしまった自分に対する落胆は、かなりものだった。
やはり、俺は勝てないのか――この、可愛らしい後輩に。
醜い劣等感と羞恥心に俺が押し潰されそうになった――その時、俺はふと気づく。
「…あ」
彼女の視線には、確かに勝利を勝ち誇る勝者の笑みが含まれている。しかし、それだけではない気がする。
勝利の興奮の中に含まれる、穏やかな感情。相手を称えると同時に、相手を気持ち良くさせることができたことを喜ぶ――優しい眼差し。
それを見た瞬間――すとんと、俺は心が軽くなった。何かを、思い出せそうな気がした。
彼女を、気持ち良くさせて――今度こそ、イカせたい。純粋な対抗心が、俺の胸中を占領し始める。
ルリは俺の胸板に浮かぶ汗を優しく舐め取ると、また俺に上目遣いの視線を向けてきた。
「たくさん出してくれて、嬉しいです――センパイ。でも、まだ出せますよね? そういう競技、ですもんね」
手についた精液を妖艶な仕草で舐めながら、挑発的にルリは言い放つ。
当たり前だ――俺は、そう心の中で呟きながら、彼女の身体に素早く、しかし可能な限り優しく吸い付いた。
甘い嬌声を挙げて、ルリが体を仰け反らせる。彼女もまた、俺の身体に手を這わせて愛撫し始める。
時間は、あと10分強。まだ勝負は、始まったばかり。
俺は心のどこかが変わっていくのを感じながら、彼女の身体に唇を這わせた。
(続く)
最後の最後でちょっと変更があり、少々不安定な出来に。
前作と比べ、屈辱感が大好物な方にとっては、少々物足りないかもしれません。
熱いバトルになっていれば、幸いなのですが。
これ以降はまだプロット段階なので、投下は少し先になりそうです。
あくまで予定ですが、あと二回くらいでバトルを完結させる予定。
- 63 :
- 盛り上がってきたーーー!!
- 64 :
- おつ
うまいバランスだと思うよ
- 65 :
- このバトルの応援合戦に行きたい。
- 66 :
- つかぬ事をお聞きしたいのですが
1.男の精神が入った女
2.女の精神が入った男
この二人がBFしたらどちらが負け(勝て)ればこのスレの需要に合うのでしょうか?
- 67 :
- 男の精神が入った男が女の精神が入った女に負ければスレの需要に合います
- 68 :
- スレを分けるような特殊嗜好を除けば
たいていのものに需要はあると思うんだが
- 69 :
- >>66
これはどういう嗜好に分類されるんだ?
入れ替えとか?
TS?
- 70 :
- もつれ合い、絡み合うこと……5分弱。
「どうしたの〜? さっきから手が止まってない〜?」
桜色に火照った顔に笑みを浮かべて、千歳が囁く。
「くぅっ」
俺は必に震える指に力を入れ、千歳の胸を揉みしだく。
むにゅっ……
握力を吸い取られるような柔らかさ。
力の抜けた掌が、また千歳の巨乳に弾かれる。
「う、うぅっ」
「なぁに? それで責めたつもり? 全然効かないわよ?」
千歳の挑発に、ただでさえ火照った顔にさらに血が上って、目が眩む。
こんなに……こんなに大きかったか。千歳のおっぱいは。
こんなに柔らかく、重く、そしてプリプリで、ムチムチだったか……?
指に憶えがない。こんな千歳は、知らない。
- 71 :
- 「責めってのは…… もっと、こう!」
「ぐあああっ!!」
力を振り絞った反撃で、ガラ空きになったペニスを手馴れた手つきで扱かれ、俺は絶叫した。
ハァハァと、興奮しきった荒い息が恥ずかしげもなく洩れた。
ダメ、だ。
強、すぎる。
俺は悟らざるを得なかった。自分の敗北を。
肉体の性能も、技量も、千歳が一枚上手であることを。
「ぐぅっ…… まだまだぁ!」
悟りながらも、俺は歯を食いしばった。なけなしの忍耐力をペニスにかき集め、腰が引けた無様な体勢で千歳の股間をさすり続ける。
千歳に押されている。
同い年の幼馴染に実力で負けている……
……悔しさで胸がいっぱいになり、でも、その悔しさは不思議と嫌な気分ではなかった。
それよりも、千歳に俺の全力を、限界を見せられずに終わってしまう方が嫌だった。
- 72 :
- 巨乳の弾力に負けた指で、乳首を撫で回す。
膣の圧力に負けた指で、クリトリスを転がす。
荒い息を注ぎこむように、千歳の唇にキスした。
俺の全てをかけて、千歳を責めた。
「んふっ……♪」
千里が強引に体を寄せた。
俺の背中がコーナーポストに触れた。
「ふぁあっ」
潰される。
女体とポストに挟まれて、逃げ場をなくした俺に巨乳の圧力が到する。
俺の全身全霊が、潰される。
「まずは私の先制点だね、誠ちゃん♪」
強烈すぎるサンドイッチ。もはや動けない俺に、たまらないほど挑発的に、千歳は囁く。
そのまま、コーナーポストにもたれてしまった俺のペニスにフトモモを押し当て、すり潰すように捏ね上げた。
「あ、あ、千歳ぇっ………!!!」
「イっちゃえ♪」
どぴゅうううっ!!!!
白旗が上がる。会場が沸く。
俺は千歳の肩を軽く二度叩いて、エスケープ…… ダウンを奪われたことを認めながら、ポストに背中を預けたまま滑り落ちるようにリングに崩れた。
- 73 :
- 「ワン! ツー!!」
悠然とニュートラルコーナーへ歩み去っていく千歳のヒップを眺めながら、俺はひと時の休息を噛み締める。
確かに千歳は強い。俺の全力を受け止め、上回るほどに。
だが、まだ一度イかされただけだ。それで終わるほどヤワな精力と精神力はしていない。
BF学園の練習は、こんなものではなかった。
射精して冷静になった頭で、体の状態、残った戦闘能力をチェックする。
同時に、先ほどの攻防を分析し、彼我の戦力差とそれに伴う戦術を構築する。
……問題ない。
体力はまだ9割以上残っている。戦況は6:4……いや、7:3で千歳というところだが、まだ正面からの競り合いで後れを取っただけにすぎない。作戦と体位を変化させる余地はまだまだある。
「エイト! ナイ……」
短い時間で可能な限りのことを済ませて、俺は立ち上がった。
ダウンした時以上の歓声に、右手を上げて応える。
千歳が、当然だとばかりにさっさとニュートラルコーナーを後にしてリング中央へ戻る。
それが何よりも嬉しかった。
「まずは大したもんだと言っておくかな。だが、まだまだこんなもんじゃないぜ?」
余裕の微笑を浮かべて、千歳を見下ろす。
千歳も笑って、返した。
「分かってるって。あれくらいじゃウォーミングアップにもならないよね? 私もまだ全然本気出してないし」
…………
なん、だと?
いや、よくある挑発だ。まさか、あれだけのテクニックを披露して、本気でないはずがない。
正面からぶつかるだけの単調な戦術を取ったことについて、そう言っているだけだろう。胸の押し付けも、手コキも、それ自体は本気だったはずだ。
「……ああ、俺もまだまだ本気じゃないぜ……BF学園の実力、見せてやる」
千歳を睨みつけながら、俺は応える。
まだ軽く肌が桜色に染まっているだけで、息も乱していなければ、汗すらかいていない。
そんな千歳の余裕の微笑みに、わずかに寒いものを感じながら、俺は野太い笑みを浮かべてそれをかき消した。
「試合再開!!」
ジャッジが叫ぶ。俺たちはまたステップを刻み、ダンスを踊り始める。
俺たちの戦いは、まだ、始まったばかり…… なのだから。
- 74 :
- 今日はこれまで。短いけど。
>>62
主人公がやる気をとり戻してる分、やられた屈辱感が強くなっててたまりません
続きを期待してます。
- 75 :
- バカスレだなぁ(良い意味で)
- 76 :
- いいね
- 77 :
- 実に良いスレだ
いつのまにかテント張ってるわ
- 78 :
- GJ!!
- 79 :
- 体育祭の人です。
感想を下さった方々、誠にありがとうございました。感謝の極み。
やっと続きが出来ましたので、確認後投下します。
屈辱感と克己心を、上手く表現できているといいのですが。
- 80 :
- おおお。待ってたよ^^
- 81 :
- 「ん…んふ…っ…♪」
俺を射精させた後、ルリは打って変わって穏やかな責めを続けていた。
俺の身体を撫で回したり、首筋に舌を這わせたりと、あまり力を使わない責めに専念している。
おそらく、先ほどの競技の時のように途中で体力切れにならないよう、配分を考えて行動しているのだろう。
しかし体力を温存している状態ということは、同時に隙が生じ易くなるということ。
俺は対抗するように愛撫を続けながら、俺の上に乗っかっている彼女の身体を降ろそうとした。しかし、
「っくあ…!」
痛覚に近い強烈な快感が、全身を焼いた。
身体を震わせながらも何が起きたか確認しようとすると、ルリの右手がペニスから陰嚢へと移動していた。
そして、先程マッサージをしていた時のように、ぐにぐにとタマを揉み込んでいる。
ルリは俺の胸板に口付けながら、淫靡な笑みを浮かべる。
「動いちゃ、駄目ですよ…センパイ。
もう少ししたら、またシコシコしてあげますから…♪ もう暫く、モミモミで我慢して下さいね?」
砂糖のように甘い声が、耳朶を打つ。脳まで染みこんでくるようなその声音に、俺は思わずごくりと息を飲む。
ルリはペニスの根元に人差し指と親指を絡めながら、他の指で二つのタマを優しく転がす。
省エネでありつつ巧みに力を調整されたルリの陰嚢責めに、俺の心は徐々に溶かされていく。
このまま快楽に流されて翻弄されたままで居たいという欲求が、心の中で沸き上がってくる。
「ぐ…負けて、たまるか…!」
殆ど気力だけで、俺はルリに立ち向かっていた。
試合前から既に精力を消耗した状態だった上に、先ほどの射精でさらに体力を奪われた。
それでも、諦めたくない。まだ、バトルファックを続けたい。
俺は決心して、一か八か彼女の首に両腕を巻きつけた。
半ば強引に俺の顔の方へと引き寄せられたルリは、「きゃ」と小さな悲鳴をあげる。そして、俺の意図を察して――ぼん、と顔を真っ赤に染めた。
「も、もしかして…キス、ですか?」
「…ああ。思えば、さっきの競技でもやってなかったしな」
通常、口同士のキスによる舌戦は、試合の最初に行われることが多い。
『雰囲気』を高める意味でも、キスはバトルファックで先手を打つには欠かせない技だ。
なぜこれまでキスを行わなかったかといえば、ルリが口に対するキスをそれとなく避けているような様子だったからだ。
もしかすると、口にキスされると弱いのかもしれない。しかし、単に唇同士のキスが嫌いな可能性もある。
だから俺は、行為の前に一度確認することにした。
「嫌なら、言って良い。されたくない相手にされるのは、嫌だろうし」
「い、いえ! そんなことは、全然――」
あっさりと俺の身体から両手を離し、ルリはぶんぶんと首を左右に振る。
妙に反応が大袈裟だが、どうやら嫌ではないらしい。
問題はなさそうだったので、俺は不意打ちに近い形でキスを敢行する。
「んむっ…!?」
押し付けるのではなく、唇同士で触れるだけの軽いキス。
初めて触れ合うルリの口唇は、しっとりと湿っていてとても触れ心地が良かった。
唇を触れさせた途端、ルリはあからさまに動揺した様子で顔を高潮させる。
この瞬間、俺は確信する。彼女は、口同士のキスはあまり得意ではない。
- 82 :
- 「ん、んんっ…!」
今度は、ルリの方から唇を寄せてきた。
しかし、やはり彼女の動きはどことなく稚拙で、ただ唇を押し付けているだけに近い印象だった。
それでも、巨乳を胸板に押し付けられながらの口付けは中々効いた。
彼女の肢体に翻弄されかけながらも、俺は全く隙だらけだった彼女の唇に軽く舌を這わせる。
「――っ!?」
びくりと、ルリの身体が驚きに震えた。さらに顔を赤く染める彼女の顔を、俺は至近距離で直視してしまう。
ヤバイ。いちいち反応が可愛すぎる。それだけで、達してしまいそうになる。
これがわざとなら、俺は本気で彼女のことを恐怖しなければならないところだ。
こちらの動揺に気付かれないよう軽く目を瞑りながら、俺は彼女を責め続ける。緩んだ唇の間に舌を割り込ませ、舌先を歯茎に押し付ける。
「んんっ!?」
ルリの身体が、完全に脱力した。
この場で体勢を逆転させても良かったが、せっかくなので俺はさらに追撃することを選んだ。
俺は舌をさらに奥へと伸ばし――彼女の舌に、自らのそれを絡めた。
ぴくぴくと震えながらも、ルリは舌戦に応じた。しかし脱力してしまっていることもあり、その動きは拙い。
隙を見て舌裏を舐め上げると、ルリはまたくぐもった嬌声を上げた。
俺は全く抵抗がなくなった彼女の身体をさりげなく下ろし、逆にのしかかる。
「――ぷはぁっ!」
唇を離した途端、ルリは大きく深呼吸を始めた。
どうやら、行為に熱中するあまり呼吸をしていなかったらしい。
蕩け切った表情で俺を見上げる彼女の顔に、俺は割と本気で悩されそうになった。
…おかしい。追い詰めているのは俺のはずなのに、むしろ興奮させられているのは俺のような気がしてくる。
「セ、センパひ…見かけによらず、キスうますぎでふ…」
「見かけによらず、は余計だろ。…これでも、一年半は鍛えてきたんだ」
そういえば、入部当時先輩に「キスだけは巧い」と言われたのを思い出した。
もちろん、キスだけでは決定打に欠ける。だからこそ、俺はずっと結果を出せなかった。
自嘲的な笑みを浮かべながら、俺はルリの耳裏辺りを優しく撫でた。
ルリは気持ち良さそうに、ぽーっと頬を染めながらまるで猫のように目を細くする。
もはや、彼女に戦意は感じられない。決めるなら、今しかない。
「そろそろ…いいか?」
「…ふぁ、ふぁい…? なんれふ…わっ!」
すっかり呂律が回らなくなっているルリの腰に、俺は腕を巻きつける。
そして若干腰を引き、自らの股間でそそり立つそれをその場所へと突きつける。
俺の言わんとするところを理解したのか、ルリの眼が大きく見開かれた。
「も、もしかして…挿れる、んですか…?」
「お前のそこ、もう随分と濡れてるみたいだぞ。見かけによらず、結構えっちなんだな」
「や、やぁ…」
羞恥で顔を真っ赤にしながら、ルリは顔を隠してみせる。
何というか…ものすごく、そそる。むらむらとしたモノが、俺の心に押し寄せてくる。
早く、挿れたい。この可愛く小悪魔的な後輩に――ぶちこんで、やりたい。
殆ど衝動のままに、俺は彼女の膣へ自らのペニスを突き入れようとした。
その瞬間、ほんの僅かに、ルリの表情が強張った気がした。
- 83 :
- 「――っ!」
ルリが、僅かに身体をずらしたように見えた。そのせいか、少しだけ狙いがそれた。
俺のペニスは彼女の膣の中に入ることなく、彼女の股と太ももの間に差し込まれる形になった。
いわゆる、スマタ。挿入と比べると、女性に与えられる快感はそれほど多くない体勢。
内心で舌打ちしながら、俺は腰を引く。しかしその途端、ルリはびくんと身体を仰け反らせた。
「ん、んん――っ!?」
びくびくと身体を震わせるその反応は、絶頂判定とまではいかないが、限りなくそれに近いモノだった。
腰を引いた際にペニスが膣口に擦りつけられ、それが思いの外効いたらしい。
今、目の前で体を震わせているルリは、完全に無防備だった。
彼女の両手は、力なく左右に投げ出されている。反撃の可能性は、限りなく低い。
責めるなら、今しかない――俺は、がむしゃらに彼女の膣目掛けてペニスを突き出した。
「んんっ、や、ああっ! …あっ…ああっ――!」
腰を突き出すたびに、ルリは可愛らしい嬌声を上げる。
しかし、俺はなぜか一向に彼女の膣への挿入を果たせないでいた。
俺が下手なのか、はたまた彼女の身じろぎが原因なのか、どうしてもスマタのような形になってしまう。
柔らかい太ももと膣口の感触、そして腰を打ち付けるたびに胸板で潰れる巨乳の感触に、俺は徐々に消耗していくのを感じた。
確実に、彼女の耐久力を削ることはできている。しかし、やはり――決定打、強烈な快感を与えるきっかけがない。
「ぐ…これで、どうだ…ッ!」
ルリの腰をしっかりと固定して、完全に逃げ場を無くした。強く身体を掴まれたルリが、小さく息を飲む。
膣に一撃を加えることが出来れば、彼女は間違いなく絶頂する。
今までずっと翻弄されてきた相手を、逆に喘がせることができる――嗜虐的な喜びが、心の奥底から沸き上がってくる。
蓄積された興奮と高揚感に視界が歪む中、俺は彼女の膣目掛けて、今度こそペニスを突き入れた。――しかし、
「――な」
次の瞬間やってきたのは、彼女の膣とは明らかに違う感触だった。
ヌルヌルとした柔らかい壁のようなものに、俺のペニスは弾かれ――いや、包み込まれた。
ぎょっとして視線を下方に向け、俺は驚愕する。
いつの間にか膣の前に、彼女の右手が立ち塞がっていた。
まんまとやってきた獲物を捕える食虫植物のように、彼女の右手が俺のペニスの先端を包み込んでいる。
「油断、大敵…ですよ? センパイ♪」
先ほどまで力なく喘いでいたはずのルリが、にこりと笑う。
ぎゅむ、と亀頭を握り込まれ、俺は思わず情けない声を上げそうになった。
すかさず、彼女の左手が俺の背に巻き付き、ルリの右手が、俺のペニスを太ももの間に引きずり込んできた。
ペニスの先端が柔らかい太ももの間に沈み込み、鋭い快感が全身を駆け抜ける。
「うふふ…残念でしたね、センパイ。あと、少しだったのに。
センパイの、そろそろ限界ですよね。どうせなら、太ももの中にぴゅっぴゅしてくれたら、嬉しいです…♪」
ルリは甘い言葉責めと共に、太ももを器用に擦り合わせ始めた。
程よい柔らかさの太ももに力強く亀頭をしごかれ、俺は悶絶する。
柔らかさは胸に劣るが、圧迫感は明らかにこちらの方が上だった。
しかも、ペニスの根元は彼女の右手によって握られ、搾り出すように扱かれ続けている。
急激に湧き上がる射精感。焦燥感に駆られた俺は咄嗟に腰を引こうとするも、背に巻きついた彼女の左手が逃してくれない。
「亀頭をぐにぐにされて、力がでないんですよね…♪ じゃあ、もう後は…イッちゃうしか、ないですね…♪」
そう言いながら、ルリは俺の首筋を艶かしく舐め上げた。
ぷちん、と我慢の糸が切れる。
- 84 :
- ――どくん。
尿を漏らすように俺は彼女の太ももの間で射精していた。
完全に脱力し、俺はがくりと彼女の上に倒れ込む。
「また、出しちゃいましたね、センパイ?」
脱力しきって身体をを震わせている俺に、ルリが小さな声で語りかけてくる。
俯く俺の視線の先で、彼女はニコニコと笑っていた。
からかうような、そして――どこかがっかりしたような、そんな笑み。
ちくり、と胸に棘が刺さったような痛みが走る。言いようのない感情が、俺の胸中で渦巻く。
「あと少しってところになると、センパイは熱くなっちゃう所があるみたいですね。
さっきのセンパイ――まるで、お猿さんみたいでしたよ?」
「な――な、に?」
かあっ、と一気に頭が沸騰する。ルリの言葉は、俺のバトルファックを否定するものだった。
俺はこの試合の中で、常に冷静に勝利を模索していたつもりだった。可能な限りルリを気遣いながら、彼女を責めていたつもりだった。
俺が今日まで培ってきたバトルファックの技術を、後輩であるルリに否定された。
ルリから見て、俺は弱い人間、いや猿同然――彼女はそう、言い切った。
その事実に、言葉にならない怒りが込み上がってくる。暗い感情が沸き上がってきて、しまう。
「ぁっ…」
その瞬間、ルリの表情がビクリと強張った。まるで、何か怖いモノでも見たかのように。
見覚えがあるその表情に、俺ははっとした。俺は――また、そんな顔をしていたのだろうか。かつて、彼女に殴りかかった先輩と同じ表情を。
俺の胸中は、即座に自己嫌悪で満たされた。おそらく情けないであろうその表情を、彼女の前に晒してしまう。
ルリと俺の視線は、気不味い雰囲気のままで暫くの間交錯する。
いっそ、このままギブアップしてしまいたい。そう、俺が心の中で思ってしまった――その時、
「セン、パイ。女の子には、もっと優しくしてあげなきゃ、駄目です。
さっき腰を掴まれた時、ちょっと痛かった、です、よ?」
ほんの僅かに泣きそうな顔を垣間見せながら、ルリはからかうような笑みを浮かべていた。
健気に言葉責めを続けてみせる彼女に、俺は思わず呆然と息を呑んでしまった。
ルリは戸惑うように暫く視線を彷徨わせた後、突然身体を密着させてきた。
柔らかい彼女の身体、特に腹部に押し付けられた二つの乳房の感触に、俺は身体を硬直させる。
「だから、これは、その…仕返し? 違いますね…リベンジ? ええと…なんて言えば、良いんですかね?」
表情を強張らせたまま、ルリは可愛らしく首を傾げる。
どうやら、テンパッてしまった結果本気で言葉が出てこなくなってしまったらしい。
そんなあどけない彼女の様子に毒気を抜かれ、俺の心にわかだまっていたモノが徐々に消えていく。
その代わりというように、彼女に豊満な身体にあっさりと興奮させられた俺のモノが、むくむくと反り上がっていく。
完全に起き上がった俺のペニスを、ルリはきょとんとした様子で見つめる。そしてその顔が、徐々に赤みがかっていく。
「――そう、これは…オシオキ、です。だから、泣いたって、許して…あげませんからね♪」
そう言いながら顔を上げたとき、既にルリの表情は淫らに色づいていた。
さらには、ぱちりと見事なウインクまで決めてみせる。俺はその変わりように呆気にとられ、一時的に無防備になってしまった。
その隙を突いて、ルリは俺に身体を押し付けたままぬるりと下方へとずり下がる。
次の瞬間、俺は腰が抜けそうになった。暖かく、柔らかすぎる感触に、俺のペニスが完全に包み込まれた。
「ん…く…っ!?」
ルリのウインクに硬直させられていた俺は、そこでやっと正気に戻った。
視線を下ろし、すぐに状況を理解する。
俺はルリを押し倒すような形で、彼女の膣ではなく胸の谷間に挿入させられていた。
彼女は俺を逃すまいと、色っぽい笑みを浮かべながら俺の腰に抱きついている。
きゅ、とルリが両肘で胸を押しつぶす。胸ごとペニスを圧迫され、俺は小さく息を漏らしてしまった。
- 85 :
- 「ふふ♪ センパイの、また私のおっぱいに包み込まれちゃいましたね…♪
こうしてみると、まるで私のアソコに挿入してるみたいじゃないですか?」
「何を、馬鹿なこと…っうお…!?」
ルリの胸の恐ろしさを知っていた俺は、咄嗟に彼女を振り払おうとした。
しかし即座に、彼女は胸で俺のペニスを、更に言えば亀頭を甘く絞めつけてきた。
彼女は器用にも、俺に抱きつきながら胸でペニスを擦り上げ、脱力を誘う快感を叩きこんできた。
射精直後のペニスをぬるぬるの双球で揉み潰され、俺の腕は彼女を引き剥がすことすらできずにぷるぷると震える。
俺はどうにかルリの胸から逃げようとがむしゃらに身体をくねらせるが、彼女は一向に離れない。
「センパイ…あまり動かないほうがいいですよ? もっともっと、気持ち良くなっちゃいますよ…♪」
ルリの甘い言葉が、俺の脳を溶かす。
彼女の言うとおりだった。俺のモノは、根元から亀頭までの全てを彼女の胸に包まれている。
動けば動くほど、乳肉が俺のペニスに擦りつけられ、一方的に興奮させられていく。
胸にペニスを押し付けられる形になったルリに、快感がないわけではない。
しかし、俺が与えられる快楽と与える快楽の量を比べれば、明らかに前者のほうが多い。
「ぐ…ぅ…」
継続的に与えられた快感攻撃に、とうとう俺の体力が限界に達した。
腰砕けになった俺は、ペニスをルリの胸に捕えられたまま、四つん這いに近い体勢になる。
「ふふ、気持ち良すぎて、動けなくなっちゃいました? それじゃあ後は…おっぱいに食べられちゃうしか、ないですね♪」
この上なく楽しそうに、ルリはそう宣言した。
そして、俺の腰にしっかりと腕を回すと、勢い良く上半身を滑らせる。
ぎゅむ、と俺のペニスがとてつもない乳圧が加わり、俺は危うく一撃で持って行かれそうになった。
歯を食いしばって耐える俺の顔を見上げながら、ルリは感極まったような表情を浮かべる。
「私のおっぱいに犯されて、センパイとても気持ち良さそう…♪
ほら…もっと腰を震えさせて、もっと気持ち良くなっちゃって良いんですよ…♪」
どこか嗜虐的な表情を浮かべながら、ルリはさらに胸をたわませる。
全く抵抗できないままむちむちの乳にペニスを搾られ、あっという間に俺は射精寸前まで追い詰められた。
無様に身体をぷるぷると震わせながら射精を堪える俺に、ルリはさらに追い打ちをかける。
あろうことか、彼女は――俺の腰に巻きつけていた右腕をするすると移動させ、陰嚢へと手を伸ばしてきた。
股間を襲った痛みに近い快感に、俺は激しく身体を痙攣させてしまった。
「ぅ…ぐっ‥!」
「こっちも、モミモミしちゃいます。おっぱいで搾りながら、タマタマモミモミ…センパイ、耐えられますか?」
屈託の無い笑顔を浮かべながら、恐ろしい宣告を下すルリ。
その表情はもはや小悪魔どころか、悪魔か淫魔と言った方が適切なのではないか――俺は、彼女のポテンシャルに心底戦慄した。
ぎゅ、とまた軽く陰嚢を握られ、俺はがくりと彼女の上に倒れ伏した。
むにゅ、とペニスが深々とルリの胸の中に沈み込み、どうしようもない快楽が俺を追い詰めていく。
「ぁあ…っ」
「センパイ、顔真っ赤にして…ほんと、可愛いです♪ でも…これは、オシオキ、なんです。
女の子に優しくしてあげられないセンパイは――罰として、おっぱいで、全部、搾っちゃいます♪」
ルリが、力強く俺の腰に抱きついてきた。そして、力強い上下運動で俺のペニスを蹂躙する。
むにぃっ、むにぃっ、と胸が俺のペニスを搾るたびに、ペニスの先端から我慢汁が搾り出される。
時折胸の谷間から顔を覗かせるペニスの先端から、白い液体が漏れ出しているのを見て、俺は凍り付く。
やはり、駄目だ。ルリは――ルリの胸は、強すぎる。気持ち良すぎて、耐えられない。
そんな俺に止めを刺す様に、彼女はぎゅ、と陰嚢をマッサージしてきた。優しい、しかし致命的な快感に、俺の理性は一瞬で弾け飛ぶ。
- 86 :
- ――どくん。
ルリの胸の最奥で、俺のペニスは白濁液を吹き出した。
俺はベッドの上に両手をつきながら、せめて無様な悲鳴を上げないよう耐えることしか出来なかった。
しかし、彼女はそれすら許してくれなかった。あろうことかルリは、上半身をくねらせてさらに射精中のペニスを追撃する。
ぬぷぅ、ぬぷぅ、と湿った音を立てながらルリの胸に射精を促される。当然、彼女の右手は依然と俺のタマを揉み続けている。
強すぎる快感が脳を焼き、あえなく俺は精液だけでなく呻き声までも搾り出される羽目になる。
「ぃ…っ! ぁ、くあ、や、やめっ…!」
「だ・め・で・す♪ これは、オシオキなんですから…♪
センパイをお猿さんにしちゃう悪い精液は、ぜーんぶ、私が、搾りとってあげます…♪」
射精が、止まらない。マズイとわかっているのに、身体が動いてくれない。
俺はどうしようもなく身体を震わせたまま、呆然と彼女の胸が俺のペニスを搾る様を見下ろし続ける。
まるで溺れるようにペニスが胸の谷間に沈み込み、空気を求めるかのようにペニスの先端が一瞬だけ外に顔を出す。
しかし、亀頭はすぐさま引きずり込まれるように白濁液でヌルヌルになった胸の中に挟み込まれた。
呑み込まれたペニスは、哀れにもむにむにと咀嚼される。そのあまりにもエロスティックな光景に、また猛烈な射精感がこみ上げてきた。
「ぐぁ…――っ!」
――とぷん。
視線の先にあった彼女の胸の谷間から、ほんの僅かに白い液体が染み出してきた。
ぬちゃぬちゃと卑猥な音を立ててペニスをもみくちゃにされ、俺はまた無様な声を漏らしてしまった。
まるで中に入っている精液を根こそぎ搾り出そうとするかのように、ルリは俺のタマをやや強く握ってきた。
僅かな痛みと鋭い快感が俺を遅い、ルリの胸の中で僅かに射精の勢いが増した――気がした。
- 87 :
- 「ぁ…ぁあああああぁ…」
その後も幾度か胸の中で射精させられた気がしたが、よく覚えていない。数える暇もないほど、俺の意識は混濁していた。
やっとペニスがぬるぬるになった双球から解放されたときには、立ち上がる力も残っていなかった。
ずるり、と俺の身体が彼女の上から滑り落ちる。
快楽の余韻と疲労でかすみ掛かる視界の中に、ルリの小さな顔が割り込んできた。
とても満足気な、しかし少しだけ申し訳なさそうな、そんな笑み。
「無理やり犯されるキモチ…少しはわかりましたか、センパイ?」
『犯される』という言葉が、ふらふらになった俺の頭に染みこんでいく。
ルリの言う通り、俺は今彼女に犯されたも同然だ。男である俺が、女であるルリに、全く抵抗できず、一方的に犯された。
羞恥心と怒りが俺の心を満たし始める。しかしそれと同時に、俺の心の中にあった冷静な部分が彼女の言葉を分析し始めた。
ルリの言葉は、俺を糾弾しているように思える。
温厚な彼女が此処まで俺を容赦なく蹂躙したのは――おそらく、それだけの理由があったということ。
「10秒勃たなくなったら…負け、ですよね?」
俺の思考を遮るように、ルリは呟くように言う。
俺は胡乱な視線を彼女に向け、そして彼女の視線の先にあるモノへと目を向け――ぎくりと、心を強張らせた。
視線の先では、俺のペニスが完全に力を無くして倒れ付していた。
精液にまみれてドロドロになり、何分の一かに縮んでしまったそれは――見紛う事無き、敗北の証。
はっとして彼女を見ると、彼女の手にはいつの間にかストップウォッチが握られていた。
「もし立ち上がれなかったら…私の勝ち――センパイの、負けです」
淡い笑みを浮かべながら、ルリは宣言する。
愕然としながらストップウォッチを見つめる俺の前で、彼女は迷いなくストップウォッチのボタンを押した。
カチリ、と音が鳴り、液晶に描かれた数字が減少を始めた。
競技時間、残りあと5分強。
時間はまだ残っているというのに、俺は早くも絶体絶命の窮地に立たされていた。
(続く)
やはり一日少しずつの執筆というのは、中々に難しいですね…前後関係の把握が心配になります。
おっぱいに食べられる描写でかなり悩んだのは秘密ダヨ。
少々予定と変わりましたが、残り一、二話で完結予定。
- 88 :
- GJ!
- 89 :
- いい。
気長に続き待ってます。
- 90 :
- 良いなー。待ってた甲斐があった
先輩にはしっかりルリちゃんの思いを察して、これを機に成長してもらいたい
>>88
IDの末尾までGJしてて吹いた
- 91 :
- 負けてるのに成長する
負けてるのに強くなる
これは凄い
- 92 :
- というか、わずか数時間の中でいったい何発射精してるんだ、この男は
超が付く天賦の才を持ってるじゃないか
- 93 :
- だが早漏絶倫はBFerとして致命的ではないか
- 94 :
- 乙!
- 95 :
- GJ
もしかしてルリちゃんてしょjy
- 96 :
- >>93
だがこのスレの主人公としては新部長に匹敵する逸材ではあるまいか?
- 97 :
- 「さぁ、次はどうやってイかされたい?」
余裕で微笑みながら軽くステップを踏む千歳に、
「バーカ。次は俺のターンだ!」
俺は、今度は一気に間合いを詰めて、タックルに行った。
男のタックルを凌げる女はそうそういない。相手が素人ならまだしも、BF学園で鍛えられたこの俺のタックルを切れる女などいないはずだ。
それだけに男のタックルは、ちょっと乱暴に入っただけでも暴力行為とみなされて反則を取られかねない。
だが、俺は構わず全力で千歳につっかけた。
ルールを守ることよりも、全力でぶつかり合うことの方が、今は大切に思えた。
「おっ……と!」
千歳が素早く反応する。ふわりと軽く足が滑る。
まさか、避けられる?
と思った次の瞬間、俺は千里の腰を捉えていた。
……さすがに、そうか。
いかに千歳といえど、女の子には違いない。それこそレスリング部の男子にでも通じると自負している俺のタックルだ。逃れるような身体能力があるはずがない。
俺は達成感と、安堵と、そして少しの残念さを胸に、千歳をベッドに押し倒そうと体重を浴びせた。
- 98 :
- その瞬間……
「えいっ!」
むにゅうぅううううぅぅぅ〜〜っ
「うっ!?!?!?」
上から、重く柔らかい感触が落ちてきた。
体の芯に狂おしい衝撃が走り、気が付くと俺は呆気なく地面に這いつくばっていた。
力が抜けて自分からへたりこんでしまったような感覚……それでいて凄い力で無理矢理押し潰されたようにも感じ、俺は身体感覚を見失う。
「甘い、甘いわねっ。そんなタックル、私には通用しないわよ?」
千歳が俺の動きに合わせて上からおっぱいを被せ、いとも簡単に俺のタックルを潰してしまったことに気が付いた時には、千歳は腰のクラッチも切って完全にうつ伏せになった俺を上から押さえ込んでいた。
「くっ……!?」
慌ててもがくも、千歳のフトモモががっちりと俺の首ねっこを押さえていた。そしておっぱいがみっしりむっちりと俺の腰の上にのしかかって、絶え間なくその心地よい重みを伝えてくる。
振りほどこうと暴れても、千歳の脚は強靭なゴムのように押し返した分だけ締め付けてきた。そのしなやかな力強さに、俺は慄然とする。
動けないのか?
俺は、千歳に押さえ込まれて、動けなくなっているのか?
タックルを潰され、押さえ込まれる。肉弾戦で千歳に完敗した事実がにわかに飲み込めず、俺はひたすら身を捩って無駄な足掻きを繰り返した。
「ふふっ…… 可愛いおしりががら空きよ? この体位じゃ防げないでしょう」
俺の必の抵抗を上から眺めつつ、千歳は嘲笑うようにそう囁く。
尻の割れ目を濡れた指でなぞられ、俺の背筋が総毛だった。
「くっ……! くぅぅっ……!!??」
ベッドに爪を立てて必にもがく。だが、背後から絡みつくフトモモと、のしかかる巨乳は、外れない……!
- 99 :
- 「ほーら♪」
「くぁっ、あぁっ」
千歳の指がアナルに触れる。俺は最後の抵抗とばかりに、括約筋を硬く引き締めたが……ムダだった。
2、3度軽くつついてほぐすと、千歳の細い指は難なく俺のアナルに滑り込んだ。
「んふぁあっ!!??」
一撃で俺の前立腺を探り当てられる。
この男の裏の弱点も、厳しい訓練で十分に鍛えていたつもりだった。
容易には感じない自信があった。
だが……
「あぃッ!? ぎッ!!!」
「あはっ、誠ちゃん、大げさだよ?」
前立腺をくい、くいと刺激すると同時に、そのリズムにぴたりと合わせて手早くペニスを擦られる。。
こみ上げた衝動に合わせて裏筋から雁首、亀頭から鈴口へと激しく扱かれる。かなり強めに。男の反応を、ペニスの扱いを知り尽くした手さばき。
幼馴染の前で思わず漏らした恥ずかしい声に顔を熱くしつつ、俺は歯を食いしばって熱い衝撃にも似た快感を堪える。
ヤバ、い。
性急過ぎる快感に遠くない射精の予感を感じた俺は、必で下腹に力を込めて込み上げる精液を押しとどめる。
それでも確実に……しかも早く。1ミリ1ミリどころか1センチ、2センチとアナルから先端へ上っていく精液の感触。
その感触に身悶えしつつ、俺は千歳を跳ね除けようと、俺を押さえつける脚を掴んで渾身の力を込めた。
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