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2012年6月ミステリー168: 新・毒薬 劇薬 火薬 睡眠薬 麻酔薬 病原体 検査薬 (303)
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新・毒薬 劇薬 火薬 睡眠薬 麻酔薬 病原体 検査薬
1 :10/09/13 〜 最終レス :12/06/23 毒薬として登場頻度の高い青酸カリから意外性の高いタリウム化合物まで、 死角を突いて寄生虫やウィルス、プリオンなどの病原体も、また死者の出ない睡眠・麻酔薬や、 血痕検出用のルミノールやフルオロセインなどの検査薬まで扱うスレです。 過去スレ http://logsoku.com/thread/love6.2ch.net/mystery/1166316746/
2 : 霧雨魔理沙の毒薬教室
3 : age
4 : http://jimnishimura.jp/tech_soc/kan/25th/2.html 化学板のジメチル水銀スレが落ちているのでここに書くけど、 塩化メチル水銀は常温では固体だが、水と同じくらい揮発性が高いそうだ。 ぬいぐるみにでも入れて贈れば、相手の部屋にあるだけでじわじわと中毒していくんじゃない?
5 : http://jimnishimura.jp/compre/re_minamata_des/1.html どうやら海外ではなく日本のこの研究が世界初の塩化メチル水銀の蒸気圧決定レポートらしいね。 だが他のサイトだともっと低い値があるけど。
6 : http://www.grdp.org/static/documents/Research/SCHO0309BPQA-e-e.pdf やっぱり塩化メチル水銀の蒸気圧は水よりはるかに低いなあ。 金属水銀よりは高いけど。
7 : >>6 のページを根拠にすると、以下のようになる。 水の蒸気圧:3.1kPa (3100Pa) (25℃) パラジクロルベンゼンの蒸気圧:0.17Kpa (170Pa) (20℃) ヨウ素の蒸気圧:0.04kPa (40Pa) (25℃) ナフタレンの蒸気圧:11Pa (25℃) 塩化メチル水銀の蒸気圧:1.13Pa (25℃) 水銀の蒸気圧:0.267Pa (25℃) 塩化水銀(II)の蒸気圧:0.1Pa (20℃) 塩化水銀は昇汞といわれるくらい昇華性があるけど、それよりは高いから、 まあ昇華性があるといっても間違いではないはず。 だが水の数千分の1になるので、実質的には昇華性はあまり関係ないんではないかな。 うーむ、なぜ資料によってこんなに差があるんだろう。
8 : >>4 のサイト作者にメールを送って聞いてみたんだが、英語で返事が来てワラタ ↓私の送った文 >http://jimnishimura.jp/tech_soc/kan/25th/2.html >を読みましたが、塩化メチル水銀の蒸気圧について分からない点がありました。 > >http://www.grdp.org/static/documents/Research/SCHO0309BPQA-e-e.pdf >こちらの5ページにあるデータでは、塩化メチル水銀の蒸気圧は1.13Pa(25°C)となっています。 >貴サイトの数値と大きくかけ離れているようなのですが、何か理由などはご存知でしょうか? >海外では、誤ったデータが広く知られているということなのでしょうか? ↓返信 >Thank You for your interest on vapor pressure of methyl mercury. > >For the lower temperature range, I totally relied on and cited from the report of Lindqvist shown in the literature for Chapter 3. > >If you feel some inconsistency with your source that I do not know, please consult with Lindqvist report. > >Best regards. >Jim(Hajime) Nishimura 翻訳サイトに掛けて何となく分かったけど、リンドクヴィスト(スウェーデン人?)の論文を参考にしてその部分を書いたって事かな? とすると西村氏自身の実験のデータではないということ? よく分からんが、この蒸気圧の件がチッソの工程の問題に関する根幹部分であるようなので、 大事なことだと思うんだけど。
9 : こりゃあ、ひょっとすると結構話が広がりそうな・・・
10 : 該当するスレがないんで完全にスレチだが返り血について解説した本ってないかな。
11 : 男性用トイレの設計者は飛び跳ねに気をつかったそうだが、その種の文献になんか書いてあるかな。 まああれはこっち側から飛んだのが跳ね返るのであって、向こうから自噴するのじゃないけど。
12 : ↓翻訳サイトで調べながら何とか日本語にしてみた。 >メチル水銀の蒸気圧に興味を持って頂き、あなたに感謝します。 > >第3章の参考文献にあるように、低い温度範囲については、私が信頼しているリンクヴィスト(リンドクウィスト)の論文から引用しました。 > >もし私が知らない情報源により、いくらかの矛盾を感じているなら、リンクヴィストの論文と相談してください。 > >それでは。 >ジム(肇)西村
13 : で、>>5 のページでは、岡本って人が >当時、塩化メチル水銀の蒸気圧を記載した文献は存在しません。 >今日に至ってすら、塩化メチル水銀の常温以上での蒸気圧のデータを記載した文献はなく、『水俣病の科学』での西村の報告が世界最初なのです。 と述べている。 ところが実は、リンクヴィストという外国人の論文が先にあったわけだ。 しかも英語サイトでは、それと1000倍も違う値が見つかる。 でこの岡本って人はどうもチッソの労働組合にいた人で、人名辞典にも載るくらい有名な人らしい。 患者側に立って戦ったという経歴があるようだ。 ・・・どうもなんか利権とか人権問題とかの存在が話をややこしくしているような気がする。
14 : というか >第3章の参考文献にあるように と言われても、ウェブには抜粋しか載ってないから、本買わないと分からないんだよね。
15 : 試しにLindqvistを検索してみたけど、確かにメチル水銀の論文に名前が出てたりするけど、 蒸気圧について書かれてるそのものの文章はヒットしなかった。
16 : こんな文を見つけた。 http://jimnishimura.jp/soc_per/bankrupt_j/23.html >「情報鎖国は危険」というタイトルで、中に"Hirohito"のいちばん大事な部分を引用しました。 >しかし翻訳するととても危険なので英文のまま引用しました。 この世界じゃ、読者全員が英語を読めるってのが常識で前提なの? しかし日本語のメールに英語で返信って・・・
17 : 英語はできて当たり前です。在外の日本人からなら日本語の返信で英語のメール来ることあります。かな漢字変換がない状態でPCを使っているから、読めても書けないそうです。
18 : http://jimnishimura.jp/soc_per/bankrupt_j/bankrupt_j.html 「情報鎖国は危険」が収録されてるのはこの本だぞ。 特に専門家を対象にした本ではない。 もし漢字書けないなら、ローマ字で書けばいいだけの話。
19 : ローマ字はとても失礼です。日本人同士でもアルファベットの時には英語がデフォ。それが現実。
20 : たまプラーザ在住ですね。それなら、日本語でないと変。
21 : ローマ字が失礼wwwwww じゃあドイツ語やフランス語で返信した法が失礼度が低いのか。 イタリア語でもいい。
22 : >>21 ローマ字は英語がわからないということを前提にしているからマジで失礼。
23 : ローマ字だとどこで文を区切るのか凄い解りづらいから 英文の方が意味は分かりやすいかも知れないな。
24 : どうも西村肇またはシンパがスレにいるようです
25 : 化学板質問スレより。 56 :あるケミストさん:2010/09/17(金) 19:57:12 >>53 ああちゃんと読んでなかった。ごめんね。 まあ塩化メチル水銀の蒸気圧が酢酸より高いってのは考えにくいんじゃねえの。 http://jimnishimura.jp/tech_soc/kan/25th/2.html の図3を外挿すると、140℃あたりで 大気圧になっちゃうし。融点170℃なのに。 実験法書いてないからこれ以上言えないけど。 そもそも図のキャプションが上についてるだけで怪しいw
26 : これで決着かな。 西村のあの図は嘘。 だが、今まで誰も指摘してこなかったのか? 日本人のリテラシーが低いのか・・・
27 : http://books.google.co.jp/books?id=E88HAAAAIAAJ&pg=PA438&dq=Two+cases+of+poisoning+by+mercuric+methide.+Saint+Bartholomew's+Hosp+Rep&hl=ja&ei=ij-ZTIqECYG4vgOZg5nYDA&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=1&ved=0CCgQ6AEwAA#v=onepage&q&f=false この19世紀の論文が、ジメチル水銀中毒の最初期の例らしい。 他スレで11日で死んだ例ってのが報告されてたけど、これの第一症例がそれかな? 古い化学英語なので普通の英文以上に難しいが、一応これが一番詳しいと思う。
28 : メチル水銀って400mg/m3/1時間くらいの致死濃度なので、 10mg/m3/1時間くらいの致死濃度のPFIBには負ける。 遅効性の猛毒は珍しいようだ。 神経ガス並みの毒性と、数ヶ月の遅効性って両立しないのかな?
29 : 毒物とはいいにくいが、ニトロソジメチル(エチル)アミンはかなりの低濃度で肝臓がんや肝硬変を引き起こすらしい。 急性毒性も結構高くて、青酸ガスくらいはある。 何mg/m3/1時間の吸入で半数ががんになるかという数値は、また厄介な議題だが。 もちろんがんになっても全員死ぬわけじゃないし。
30 : 西村氏に再度質問してみたよ。 また英語で返信来たけど。 誰か翻訳きぼん。 ↓私 >さらに分からないことがあります。 >塩化メチル水銀の融点は170度ですが、今回の図を見ると100度ちょっとで1気圧を超えてしまうように見えます。 >つまり融点より数十度低い温度で、蒸発してしまうということに思えるのですが、もしかして融点の既知のデータも誤りだということなのでしょうか? ↓西村氏 >You might be right in your supposition. > >For the purpose you must know the difference between the ideal solution and the perfect solution defined in Prigogine's Chemical Thermodynamics. >The perfect solution is the solution which obeys Raoult's law for a certain concentration range while the ideal solution is the solution that is perfect over the whole range of concentration.
31 : http://www.amazon.co.jp/%E6%B0%B4%E4%BF%A3%E7%97%85%E3%81%AE%E7%A7%91%E5%AD%A6-%E8%A5%BF%E6%9D%91-%E8%82%87/dp/4535584559 誰か水俣病の科学のレビューに書いてよ。 一人だけとはいえ、星5ってのがちょっとね。 アマゾンで買った人じゃないと書けないみたい。
32 : 機械翻訳併用して訳してみた。 特に後半が怪しいけど。 >あなたは、あなたの仮定において正しいかもしれません。 > >目的のために、あなたはプリゴジーンの化学薬品熱力学において定義された理想的な解決と完全な解決の違いを知らなければなりません。 >完全な解決は、特定の濃度範囲においてラウールの法則に従う解決で、理想的な解決は全ての濃度範囲にわたって完全な解決です。 なんのこっちゃ?
33 : solution -> 溶液 ? wikiの溶液の項参照
34 : もしかするとだけど塩化メチル水銀が水中では蒸気圧高くなるのかと思って、 化学板の質問スレで、水溶液になった場合は固体より蒸気圧が上がるのか聞いてみたけど、 回答ないね。 まあ水に溶かしただけで1000倍も高圧になるってのは多分ないだろうけど。
35 : >>33 これだから英語で出すと誤解が生まれるんだ。 わざとか?
36 : 服用したのち、催眠を経て死に至らせる薬物ってありますか?
37 : 睡眠薬と毒を混ぜればいいんじゃないのか?
38 : C型肝炎持ってる奴をさっさと肝硬変or肝癌にするには何を与えればいい?
39 : ロンフルマン0.25mgで 七時間ほど寝た後です。 あまり下らないこと言うもんじゃないですよ。
40 : >38 わからんがアフラトキシンやニトロソアミンでおk
41 : 銃の普及が低い国は毒殺が多いのか?
42 : TGN1412という抗体は、ものすごい副作用があり、治験で重体者を出したそうだ。 0.1mg/kgという微量で、集中治療室での治療を余儀なくされた。 食品に混ぜても効くかわからないが、点滴や注射なら確実に効くだろう。 サリン並みの毒性。
43 : 石英(水晶)の毒性ってTOXNETだと dog LDLo intravenous(静脈注射) 20mg/kg (20mg/kg) mouse LDLo intravenous 40mg/kg (40mg/kg) となってるが、こんなに毒性高いのか……
44 : 今までのスレで出てこなかった揮発性猛毒をTOXNETから探し出してみた。 LCで検索するんじゃなくinhalationで検索した方が、多く引っかかるようだ。 (TCLoなんかも混じるが) Hexamethoxydisilylethane(別名は1,2-Bis(trimethoxysilyl)ethane、Ethylenebis(trimethoxysilane)) rat LC50 inhalation 2400ppb/4H (2.4ppm) 2-Butene, 1,4-dibromo-2-methyl- mouse LC50 inhalation 5500ppb/4H (5.5ppm) rat LC50 inhalation 2100ppb/4H (2.1ppm) Dichlorobutene dog LC inhalation > 9ppm/6H (9ppm) guinea pig LC inhalation > 1ppm/6H (1ppm) rat LCLo inhalation 7ppm/6H (7ppm) 例によって臭いや刺激性は未調査なので毒殺に使えるかは不明。 なおこのサイトは結構疑わしいデータも入ってる。 明らかに毒性の桁が数段階違うと思われるのとか。 たとえばクロロエチルエチルエーテルは2500ng/m3/2H (0.0025mg/m3)というサリン以上の猛毒というが、 他のサイトでは数桁違っているし、毒性情報もほとんどないのでTOXNET側の誤記とみなせる。 またEthene, 1,1,2-trifluoro-2-(trifluoromethoxy)-も46ug/m3/2H (0.046mg/m3)と書いてるんだけど、 そのソースが前記物質とまったく同じなので、これも多分桁間違いの誤記。 サリンの25倍〜50倍の毒性なので、本当ならとっくに兵器化されてるはず。 膨大な資料なのはありがたいが誤記が多いと困る。 まさか化学の文献を史料批判する必要があるとは思わなかった。
45 : http://www.dtic.mil/cgi-bin/GetTRDoc?Location=U2&doc=GetTRDoc.pdf&AD=ADA251135 ホスゲン、PFIBは化学兵器として有用とされているがTFDがあまり知られていないのはなぜなんだろう。 沸点が高いので、砲弾に詰め込みやすいと思われるが。 製造は、五フッ化ヨウ素と二硫化炭素の反応、またはヨウ化トリフルオロメチルと硫黄の反応でいいらしい。 高温反応なので圧力容器がいるが。
46 : 五フッ化硫黄も忘れないで。 TOXNETじゃあまともな致死量データがないけど。
47 : >>45 http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ic00046a029 60度でもできるらしい。 結構穏和な条件でもできるのか・・・
48 : CF3 F | / C=C | \ CF3 F これがPFIB。 CF3 F | / C=C | \ CF3 CN 米軍では、こういう物質を開発したそうだ。 TOXNETにもまだ載ってなくて毒性も不明。 http://baike.baidu.com/view/445186.htm 中国のサイトに載っている。
49 : ttp://books.google.co.jp/books?id=wfSI2MJazY4C&pg=PA203&lpg=PA203&dq=%22bis+trifluoromethyl+mercury%22+odor&source=bl&ots=5u6KGnmp0C&sig=LK0 Pbos8K7PZolHfWMf3SfkZsjo&hl=ja&ei=llH6TMLkN4TkrAfa27yTCA&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=1&ved=0CBgQ6AEwAA#v=onepage&q=%22bis%20trifluoromethyl%20mercury%22%20odor&f=false (2行をつなげてね) ここの202〜203ページによると、(CF3)2Hg(ビス(トリフルオロメチル)水銀)の融点は163℃で、昇華しやすく不快な臭いがするらしい。 http://www.google.co.jp/search?hl=ja&safe=off&rls=com.microsoft%3Aja%3AIE-SearchBox&rlz=1I7ADBF_ja&tbs=bks%3A1&q=%22methyl+trifluoromethyl+mercury%22&aq=f&aqi=&aql=&oq=&gs_rfai= ここのスニペット表示によると、 CF3HgCH3(メチル(トリフルオロメチル)水銀)は沸点130℃、融点−13.8℃。 トリフルオロメチル基は医薬などに多用される基で、化合物の性質を大きく変えるから、 メチル水銀をトリフルオロメチル化した場合の、生体内での毒性については結構有益な研究テーマとなると思う。 あのTOXNETでもこれらの物質の毒性どころか、物質自体が載っていない様だ。 水俣病研究センターあたりでこういう研究をしてくれればいいんだけどね。 結構前から、脳内で無機水銀が存在することによる神経毒性という説では説明がつかない部分が増えてきているためにメチル水銀自体の毒性が強いという説が主流となっている。 なのでトリフルオロメチル基を導入すれば、脳内で無機水銀に分解されにくくなり、 新たな知見が得られるんじゃないかと思うのだが。 ただ、血液脳関門を通るかという問題はある。 ミミック効果はモノフルオロ酢酸では生じるがジ・トリフルオロ酢酸では生じないという例もあるし、 ここら辺は実験して確かめるしかなさそうだね。
50 : 書いてから気づいたが、分解酵素によっては、(メチル(モノフルオロメチル)水銀)のように、 モノフルオロメチル基の導入が効果的である可能性もある。 実際TCA回路はそうだし、ジメチル水銀やメチル水銀の代謝がTCA回路の酵素によっても行われているなら、 モノフルオロメチル基が分解阻害をする可能性はある。 メチル水銀が肝臓に入って分解されるのと脳内で分解されるのでは異なった酵素が働いていると思うし、 だったらモノ・ジ・トリフルオロメチル基全てで試してみるのがよさそうだね。 フッ素科学はまだまだ分からないことが多い。 というか、化学板の毒物スレが飛んじゃったからここに来てるんだけど、 2Chにトキシコロジーについて語れる学問系のスレってないのかなあ。
51 : ん、炭素数が偶数じゃないとモノフルオロアルキルはモノフルオロ酢酸にならないか。 じゃあエチル水銀をモノフルオロエチルにする? まあ炭素数が多くなっても、少なくともブチル水銀までは脳内に結構入り込むことが分かってるし (システインと結合して脳に入るというルートだけじゃないっぽい) エチル水銀も神経毒性は強いからね。 まあ最近は水銀使用が激減してるせいで水銀中毒の研究は下火のようだから、 日のあたらない分野になっちゃうけどね。
52 : 揮発毒って、有機と無機のどっちにもすっきり入らないカモノハシみたいなのが多いね。 ホスゲンとか、ニッケルカルボニル、PFIB、TFD、シアン化水素、シアン化塩素、ジホスゲン、 クロロピクリン、ホスゲンオキシムなどかなりの物質が炭素を持ちながら無機物にも分類できる。 有機か無機か分類できない物質は例外的存在だったけど、揮発毒の分野では、 むしろ主流ってくらい多い。 偶然にしては多すぎると思うけど、どうしてなんだろう。
53 : PFIBなんてPPM表示だと毒性が高そうに見えるけど、分子量から調べると蒸気密度は高いから、 ホスゲンとかの蒸気密度の2倍だし、mg/m3基準だと大して毒性高くないじゃん。 ホスゲンの10倍って書いてあるところあったけど、PPM換算でも4から5倍、重量換算だと2から2.5倍にしかならない。 分子が嵩高い割に反応する箇所(二重結合)一個だからねえ、効率悪いんだよね。 肺水腫を生じる物質で最強なのはPFIB? これが限界なのかな。
54 : >>48 ナカライの描画機能で調べたら 2,4,4,4-tetrafluoro-3(trifluoromethyl)but-2-enenitrile という名前になることが分かった。
55 : CAS1113-69-5が非常に構造が近い物質。 だが毒性は低い。 気になるね。
56 : http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=jjh1946&cdvol=54&noissue=2&startpage=459&chr=ja アリルニトリルを飲ませるとネズミが面白い行動するらしい。
57 : PFIBの毒性はグルタチオンとくっついて離れなくなるのが原因。 二重結合の炭素の根元にくっついて、もうひとつの炭素にはH付加。 で>>48 の下の物質のどこがくっつくのかと考えると、CNなのかCなのかが分からない。 1113-69-5の低毒性から見るに、CNが残るわけではなさそうだが、あるいは全体的な電子配置が変わって、 まったく別の所が反応する可能性もある。 また、結合後のアダクトが毒性を発揮するのか、それともグルタチオンと結合しやすくなるのか、 機序も興味深い。
58 : http://www.freepatentsonline.com/2243510.pdf アメリカのポイズンガンの特許。 仕組みはよく分からないが、なんかすごい。
59 : ニッケルカルボニル中毒ではカルボキシヘモグロビン濃度は上がらないらしい。 なので一酸化炭素中毒に偽装することは不可能か。 またニッケルは生体内での微量元素なので、中毒者は異常高値を示すだろうし、 怪しまれるだろう。
60 : 毒殺は、以下の対象に行なった場合、発覚する危険性が高くなる。 ・要人 ・著名人 ・機密情報取得者 ・恨まれている人 ・資産家 ・高額の生命保険付与対象者 これらの人が毒殺された場合、周囲が「殺される動機がある」とみなしたり、 あるいは単純に人々の興味を呼んだりして、検視などの詳細な究明が強く行なわれる傾向がある。 一方、それらに当てはまらない人の場合、毒殺をしても、医療機関は病死と判断しやすい。 同じ毒物を使っても、毒殺と発覚するかはこういった社会学的な状況による。 たとえば重金属毒などは、一般人に対して用いれば、病死で処理されて血液検査などもされず、 毒殺だと発覚しないケースも多いだろうが、上記のリストのような人物に対して用いれば、 司法解剖のときに血液中の濃度などから明らかに異常な値が現れて、毒殺だと発覚する。 砒素が「愚者の毒」とされている所以は検視での発覚しやすさにあるのだが、 そもそも検視がなされなければあまり欠点のない毒だ。 ある毒物が、愚者の毒であるか、単なる毒であるかは社会学的な観点によって決まる。 もし、毒殺対象が上記リストに当たらないような一般人であれば、 わざわざ発覚しにくい「賢者の毒」を選ぶ必要もないし、愚者の毒であっても事足りる。 もちろん、100%検視されないわけではないから安全性には欠けるが、 世の中の多くの事件はこういったパターンがまかり通っている。 実際、愚者の毒を使っても1回目や2回目は発覚せず、何回も繰り返したために怪しまれて発覚したという犯人の例は、 外国などにも数多くある。 (続く)
61 : あえて愚者の毒を使う理由もある。 日本では火葬だが、火葬でも残る金属毒であれば、死亡時には病死と診断されて何事もなく進むが、 数年後に遺骨を検査したら重金属が見つかったという場合、すでに証拠は散逸しているし、 記憶も曖昧で、誰が投与したのかも分からなくなっている。 あえて、こういうシチュエーションにするとメリットがあるという状況を作り上げれば、 あえて愚者の毒を使うという動機が説得力をもつ。 たとえば、ある組織の要人を愚者の毒で暗殺して、上手く病死に見せかける。 数年後、匿名の手紙で「○○は毒殺された。遺骨を検査しろ」と知らせることで、 毒殺と発覚、しかし物証は散逸し、組織の構成員は疑心暗鬼状態になる。 そして内部から崩壊していき、組織はライバルに吸収される。 「愚者の毒」でも検視をされないこつとしては、一度弱い毒物で入院させておき、 二度目に強い毒で殺害するということで、入院後しばらくしてからの死亡という形にして、 変死・異常死の扱いを避けるという方法が考えられる。
62 : http://news.nicovideo.jp/watch/nw18507 【ベルリン時事】ドイツの検察当局は28日までに、ベルリンに滞在している旧ソ連の情報機関、国家保安委員会(KGB)の元情報員とその妻が水銀を盛られた可能性があるとして、捜査を開始した。夫妻はジャーナリストとして活動し、ロシア政府を批判していた。 ベルリンの医療関係者によると、夫のビクトル・カラシニコフ氏(58)から血液1リットル当たり53.7マイクログラム、妻マリナさん(52)からは同56.0マイクログラムの水銀が検出された。通常は同3マイクログラム以内という。 ビクトル氏は1991年のソ連消滅を機に情報機関を離れた。夫妻はロシアのチェチェン軍事作戦などを批判する記事を執筆していた。
63 : ヴェッターハーンは4000マイクログラムだったから差があるが、 これは一体…… ただこの夫婦の容態が不明なので気になる。
64 : http://sankei.jp.msn.com/world/europe/101228/erp1012282203011-n1.htm ちょっと症状出てるらしい。 無機か金属ならもう直る頃だろうが、有機だともう少しの間悪くなるかね・・・ まあ量が少ないので、暗殺用じゃなくて警告用に盛られたんだろうけど。
65 : どんなときにも最高の毒というのはないはずだ。 一種の毒は、症状が同じだ。 毎回同じ症状で人が死ぬと、怪しみ出す人も出る。 複数の毒を使い分けて、違う症状で病死と思わせるのがプロ。 特に数ヶ月以内の短期間に、数人を暗る場合は重要。 だから多くの毒薬に詳しくなるのは、メリットがある。 登場人物が毒殺を生業とするなら、「至高の毒」一つで任務遂行するのではなく、 さまざまなものを使用するのが説得力を持つだろう。 痙攣を起こす毒、肺水腫を起こす毒、脳浮腫を起こす毒、肺炎を起こす毒、 肝不全を起こす毒、神経症状を起こす毒、腎障害を起こす毒、死因がわからない毒など、 決して同種の物を使わず、同一人物による行為の疑いを避けるのが鉄則。
66 : ボパール化学工場事故と華岡青洲 http://s1.shard.jp/rabbit1/0203/37/254.html 世界初の癌麻酔手術に成功した日付に疑惑があった。 ( http://book.geocities.jp/japans_conspiracy/02/index.html )
67 : http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez?cmd=Search&db=pubmed&term=968912%5BPMID%5D イラクの水銀中毒ってメチル水銀かと思ったがエチル水銀だったのか? それともどちらも発生したのか? それにしては、パンを作ったなどのシチュエーションが似ているが。 ちなみにこの記事はTOXNETの毒性情報から引用されており、 物質はEthylmercuric phosphate。
68 : http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=jswe1978&cdvol=10&noissue=9&startpage=541&chr=ja 塩化水銀を微量飲んでおくと、塩化水銀中毒に対する耐性ができるようだ。 メタロチオネインを製造させるかららしい。
69 : http://www.microsofttranslator.com/BV.aspx?ref=IE8Activity&a=http%3A%2F%2Fen.wikipedia.org%2Fwiki%2FBasra_poison_grain_disaster なんとイラクでは50年代と60年代と70年代に水銀中毒が起きてるようだ。 有機水銀で穀物汚染って、何でこんなに繰り返すのかな。 しかしエチル水銀やメチル水銀を使うってのは意図が分からない。 おとなしくフェニル水銀を使っておけばいいのに、 そもそもメチル水銀ってフェニル水銀より消毒効果強いのか?
70 : >>49 重水素化ジメチル水銀に興味がある。 脳内での毒性がどのくらいか、そして代謝されにくいかどうか。 重水素が入ると生体内で分解されにくくなるという。 2年くらいの遅効性も毒物が出来上がる可能性があるんじゃないか。
71 : KGBで使われてた数mの距離から毒を投射できる毒物発射機って、 どんなミステリもぶち壊しになる存在だよね。 飲食物に毒を入れなくていいので食事時間以外も殺害が可能になるし、 目撃されても、目を凝らさないと何が飛んでるのかまで分からない。 これをミステリに登場させたらもう他の作家は既存のトリックを使えなくなるんじゃないか。 というか創作じゃなくて現実にも使われる可能性があって危険すぎw 警察も誰の犯行なのか特定できないし、KGBの秘密兵器で刑事いびりってかwww
72 : >>71 どう作るんだろ。 死因が青酸の中毒死で、直前に周囲にいた人物は怪しまれない?
73 : >>72 ブルガリアだかの反対派を暗殺したときに使われた雨傘型毒物発射機はリシンを内部に空洞がある 小型の弾丸に込めて体に差し込むって奴だったような。 生分解性の頑丈な物質に、自然由来の強力な毒物を積めて発射できる武器を作れれば、ほぼ証拠を残さずに 対象を暗殺できると思うけど、そこまでする能力のある人物・組織は限定されるな。
74 : >>73 炭酸ガスで、中に毒薬詰めた岩塩でも発射すればいいかな。
75 : >>72 青酸って? 1時間くらい経って症状が現れる物質使えばいいんじゃ? 作り方は、銃の弾なし薬莢(空包)と銃身をくっつければいいはず。 新聞紙にはさむタイプの連発タイプが実在したようだ。 >>74 固体だと当たったとき痛いのでばれるでしょ。
76 : >>75 吹き出物程度の腫れならいいかなと。 傘改造したやつなら、普通に痛み感じた。 足に痛みを感じて振り返ったら晴れてるのに傘持った男が歩き出したらしい。 気体や接触毒は、使用者も危険過ぎない?
77 : 1メートルくらいから液体飛ばせば、強い逆風じゃない限り自分には1%も掛からないし、 仮に致死量の3倍をかけたとしても自分が中毒するのは致死量の数%。 水銀系のように蓄積する毒なら、職業的に何十人も暗殺してるといつか死ぬけど。 というか、リシン銃は足に腫れがあったので、医者で摘出されたし、 痛みがあったからマルコフは「あの時撃たれた」と申告した可能性もある。 そうなると、犯人が顔見知りの場合、警察はすぐたどり着く。 実際、化学研究で使う試薬で服に数滴こぼして放置したせいで数時間後に死んだというものもある。 毒の強さが強烈なほど、掛ける量も減るのでばれにくい。
78 : http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/murder/room/poison.html このリスト充実してきてるね。 でも、全員発覚したケースだから二流以下だけど。
79 : 毒物唱歌 人皆その名を知悉する シアン化カリウム名は高し 迅雷のごとき効能で その名も胃壁も色あせず 太古は賢者の毒にして 愚者の毒すら懐かしき 遺骸を焼いても残る砒素 マーシュテストも今昔 古代の霊薬不老不死 水銀の名は落ちに落ち 塩化水銀昇汞水 二つの腎も耐えがたき 燐は構造数多あり 赤きは毒があらずとも 黄色き燐は赤信号 一世風靡の猫いらず 玄人好みのタリウムは 抜け目少なきつもりでも 抜け毛の多さは隠せざる 見るべき所を見据えつつ 昼は夕方夜は闇 縮瞳見れば有機リン サリンの猛威は伝説に ナチス滅びて半世紀 皮膚を腐らすマスタード 今や純粋臭いなく 浴びても気付かず薬なく 時代遅れと見るなかれ 幾百万の民族を 姿残さず消しつくす シアン化水素の暴風は 電撃のごとく人を撃つ 臭いもかすけきホスゲンは 遅効性こそその脅威 戦を忘れて眠る頃 突如肺から泡を吹く 未だに荒れしボパールに イソシアン酸メチル吹く 風はスラムを吹き連ね 犠牲は幾万今もなお
80 : 毒は毒矢に使われし トリカブトからアコニチン 草は花粉も毒を持ち 蜂蜜すらも毒にする クラーレウラリで獲物狩り 血潮に混ざれば激しくも 胃や腸よりは効き目なく 皿を重ねる晩餐に 海の神秘のフグの毒 今や人工全合成 その名はテトロドトキシン 早めに救えば回復す 森にたたずむ死の天使 白きキノコのアマニチン 一度の波を乗り切るも 二度目が死の波滅び波 地球最強ボツリヌス 数値を見れば驚けど 薬石功あり予後は良し この毒もまた薬なり 皮膚への雫半年後 死の宣告は来訪す それはジメチル水銀ぞ もはや治らぬ微小管 炭素が偶数猛毒の ひとつフルオロ酢酸は 犬猫害す種差強く ギフブラアルは独り咲く 揮発も強く燃えやすく 臭いも薄く遅効性 それはニッケルカルボニル CO通せば配管に 論争多く収まらず ダイオキシンは猛毒か 見よやセベソとウクライナ 種差の激しさ桁違い 医師も匙投ぐパラコート 酸素を吸うほど肺痛め 日に日に進む増悪が 致死量に比し恐れらる 蒸気を吸えば肝臓癌 ニトロソジエチルアミンなど タバコの煙に潜むのは すぐに見えざる脅威なり
81 : カビにも良いカビ悪いカビ そのうちアフラトキシンの 発がん性は群を抜く 国を滅ぼす力あり すぐに消え行くポロニウム 原子炉出立ては鮮烈に 身の内側を打ち砕く 薄くば癌に濃くば死に 潜伏期間半月の テトラアルキルスズならば 思いも掛けない頭痛あり 捜査官にも頭痛もの 服に数滴付いたらば マジックメチルの犠牲者に 魔幻甲基は中国名 メチルフルオロスルホン酸 その毒性はサリン並 症状遅く数日間 NPSF新兵器 遅効性毒最強か 飲めば痙攣必発の ストリキニーネ強烈さ 誰もが思う毒殺の 手がかり残す症状を 半導体ガスアルシンは 吸えば血尿猛毒で 風に流れる砒素のガス ボンベを要すが玉に瑕 人類創りし最強の 毒のその名はVX 屋外にても数週間 威力を残せしその力 トウゴマより取るリシンの名 猛威はスパイの暗器にて 世に知れ渡り明かされる 全合成など夢の夢 テフロン加工のフライパン 空焚きをした暁は 人は良くても鳥は死ぬ パーフルオロイソブチレン
82 : 二つの意味あるテトラミン 一つは貝毒天然の 二つは人工毒鼠強 南京毒殺幾百人 (著作権フリー)
83 : そういえば20世紀以降の要人の毒殺ってどんなのがあったっけ? 疑惑レベルはあるだろうけど明白なものって思いつかない。
84 : ハッターブというチェチェンの軍人は毒殺らしいね。
85 : ビス(4-フルオロブチル)水銀 フルオロ酪酸のアナログ。有機水銀なので脳に届きやすい? 4-フルオロブチル ヘプタフルオロブチル水銀 上記の物質の臭い削減を狙ったもの。毒性半減。 トリフルオロメチル メチル水銀 トリフルオロメチル基が微小管阻害にどう作用するか未解明。 モノフルオロメチル メチル水銀 上記物質より脳関門を通りやすい可能性がある。また微小管阻害効果も気になる所。 トリヨードメチル メチル水銀 蒸発しにくく燃えにくい。長期間掛けて蒸発させたい場合に。 ビス(トリ重水素化メチル)水銀 微小管阻害性に影響するかどうか、また分解される速度が変わるかどうか注目。 実験テーマに困ったら上記の課題をやるといいよ。 水俣病の治療の進歩にもつながるしね。 今は水銀毒性研究は下火だからライバルも少ないはず。
86 : http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=jvma1944&cdvol=4&noissue=2&startpage=38&chr=ja 豚に唐辛子を食べさせて体調不良にして、安く買い叩く家畜業者の話。 豚って辛さ感じないのか。
87 : http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=nisshoshi1926&cdvol=15&noissue=9&startpage=803&chr=ja ホスゲンって腹腔内注射でも肺水腫になるとか。 これってなぜだろう? 肺胞内で塩化水素が出るからではなかったのか?
88 : >「ボスゲン」ハ吸 入タルト腹内注腔入タルトヲ問ハズ、 >数時間後ニハ顯著ナル藤水腫及ビ血液濃縮ヲ來ス。 これが1940年に出てたって事は、半世紀以上もホスゲンの中毒機序が不正確に解説されてたってこと? 塩酸を注射ししも肺水腫は起こらないよね。 なら、腹腔内から灰まで運ばれたホスゲンが直接肺細胞の何かを傷つけるということになる。
89 : ドキサプラムという薬を使えば、呼吸中枢を興奮させて呼吸を多くすることができるそうだ。 この状態で複数いる場所に毒ガスを充満させれば、一人だけ死亡することになる。 青酸ガスのような後遺症の少ないガスなら、他の人は多少吸っても症状は出ない。 50mg/m3くらいならドキサプラムを投与された人だけ死ぬんじゃないかな。
90 : http://books.google.com/books?id=X4vtgWCjAuwC&pg=PA185&lpg=PA185&dq=poison+gun +kgb&source=bl&ots=pBN1fe8qEN&sig=nYDjRbraVRVWnF7iDNDt_bnQ__8&hl=ja&ei=qBLITe6KAYGEvgO34MykAQ&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=2&ved=0CCEQ6AEwAQ#v=onepage&q=poison%20gun%20kgb&f=false (繋げて) KGBの毒物発射機ってこういうのか。 シアン化水素使ってたんだな。 でも今の鑑識じゃシアンなんてすぐ分かるよね。 殺害自体には成功するだろうが。
91 : http://jstshingi.jp/abst/p/10/1037/nitech1.pdf
92 : http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_poisonings 毒殺のリストを見ていたけど、結構充実してた。 http://en.wikipedia.org/wiki/Ibn_al-Khattab ハッターブのはサリンかその類縁体とされている。 ジメチルスルホキシドととかいう話はどうなったんだろう。 まあ開封してすぐ死んだらしいから、ジメチルスルホキシドで浸透させて中毒したんじゃ矛盾するね。 サリンというのはその点符合する。 浸透毒だと手紙がベタベタしていただろうし、ある程度乾いていたならほとんど手に付かないし不思議に思っていた。 http://en.wikipedia.org/wiki/Stepan_Bandera KGBの毒薬発射機は実際にステファン・バンデラに使われたようだね。 やっぱり死因は青酸だって発覚したみたい。 でも実行者はすぐは分からなかったから暗殺用としては銃よりよっぽど優秀。
93 : 塩化メチル水銀のサルの致死量は腹腔内で5.6mg/kg、モルモットも腹腔内で7mg/kg、 ハムスターは腹腔内で15mg/kg、マウスは腹腔内で10mg/kg、給餌で57.6mg/kg。 生物学的半減期の差と、腸管吸収性の低さが、サルとマウスの投与方法違いのデータで10倍の差を生んでいる。 人に対してはサルと同程度と考えるのがよさそう。
94 : http://cutplaza.nobody.jp/HOMEPAGE/2ch_news_Poison_Glmugnshu/1074690790.html これの279の変な部分に[削除]という表記があるが、よく考えたらタリウム少女の本名ということで削除されたのだと気づいたw ここ削除したら「二の舞」という単語知ってる人は本名だって推測しちゃうww ここの管理人は機械的に削除してるのかwww
95 : http://www.shiga-med.ac.jp/~hqanimal/zoonosis/zoonosis.html これはいい読み物。 検索で探すとページ消えててキャッシュだけになってたが、 ちゃんと残ってた。
96 : ジメチル水銀が6ヶ月の遅効性という説に疑問。 http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=audiology1968&cdvol=29&noissue=5&startpage=445&chr=ja これによると投与後10日目から体重が減少し、21日〜25日目から中毒症状が現れたという話。 これではメチル水銀の潜伏期間とほぼ同じじゃないか。 まさか論文の筆者が間違えてジメチル水銀と書いているのか? そんなことはないと信じたいが。 ジメチル水銀はメチル基が脱メチル化されるのに長い時間が掛かるから潜伏期間が長いとされているはずだが、 ラットは特別に脱メチル化酵素が強いのか? この実験での投与量は45mg/kgくらいだが、ジメチル水銀の致死量は4mg/kg位とされている。 ヴェッターハーンの場合も10mg/kg位摂取した計算なので、このラットはその4倍位を摂った可能性もある。 しかしこの脱メチル速度は投与量が多くても大きくならないとも言われてる。 たとえ数百倍とろうと潜伏期間は同じではないか。 どうも謎が多い。 そもそもジメチル水銀やジエチル水銀はメチル水銀に比べて動物実験がほとんど行われていないので、 まともな観察データがないんだよなあ。
97 : http://www.journalarchive.jst.go.jp/jnlpdf.php?cdjournal=yakushi1947&cdvol=79&noissue=5&startpage=579&chr=ja ジエチル水銀のマウス致死量が載ってる。 24時間後で45mg/kgだって。 これは時間が書いてあるので貴重。 残念ながら長期観察はやってない。 でも、ジエチル水銀でも大量を投与されればすぐ死ぬ、というのは判明。 多分ジメチル水銀もそうだろう。 であるならば前レスの21日目から中毒症状というのも不思議ではない。 テトラアルキルスズはアルキル基が1個脱落してトリアルキルスズになると毒性を現すが、 これが大体20日。 アルキル水銀とアルキルスズで脱メチル化の速度が同じならば、 ジメチル水銀のモノメチル化も20日という仮説が立てられる。 私はヴェッターハーンの事例から6ヶ月くらいかけてゆっくり脱メチル化していくと考えていたのだが、 そうではないという可能性もあるのかな。 単に致死量ギリギリを摂ったから半年も掛かったのか、あるいは皮膚から吸収されたからゆっくりと脳に移行したのか(これは考えづらい?)。 脂溶性が高いと脂肪に沈着するだろうし、皮膚吸収のせいで長い潜伏期間があった可能性もあるね。 あと、ジメチル水銀が脱メチル化してモノメチル水銀になるときと、モノメチル水銀が脱メチル化して無機水銀になるときの、 脱メチル化の速度は果たして同じなのかも検証が必要だ。
98 : http://ehp.niehs.nih.gov/members/2002/suppl-5/851-854weiss/weiss-full.html む、待てよ、メチル水銀の体内半減期は50日〜70日というのが定説のはず。 上記の図でも50日くらいでメチル水銀イオンが半減してる。 そして、投与量が少ない場合は最初の発症が伸びている。 ということは、どんなに多く摂取しても潜伏期間は変わらないというのは、 一定量以上の場合に限定される話で、致死量ギリギリの場合はモノメチル水銀でも数ヶ月くらい先になるのか。 うーん、何日目までに発症したら予後は死亡、それ以降は重症だが生き延びる、 という分水嶺が分かるといいんだが。 ホスゲンの場合は72時間まで発症が遅れることがあるが、48時間以降に発症した場合は死ぬことはないという経験則がある。 逆に4時間くらいで発症した人はまず助からないという見立てがある。 第一次大戦の頃の治療レベルの話だと思うから、現代だともっとよくなってるとは思うが。 それと同じくメチル水銀も例えば3ヵ月後に発症した場合は生き延びるとか、 そういう予後予測は可能だと思う。
99 : ただ、メチル水銀の体内半減期は、脱メチル化されて無機水銀になるためか、 そのまま排泄されるためかがはっきりしてないよね。 だからこのままジメチル水銀の脱メチル化速度には当てはめられないと思う。 まあ、「脱メチル化+そのまま排出」を加算した数値だから、脱メチル化だけなら メチル水銀の半減期は70日より結構長いはず。 仮に100日とすれば、そしてジメチル水銀の脱メチル化も同じとするなら、 倍の200日が潜伏期間の根拠となる。 だから6ヶ月というのは不思議ではないが、人とマウスの差も大きい。 マウスだと屠殺して体内の有機・無機水銀量を測れるが、人ではできないので困難。 仮にジメチル水銀の潜伏期間が1ヶ月だとしても、前記の実験で10日くらいで症状が出たのは、 もしかするといわゆる脳神経への影響以外にまったく別な理由によるものという可能性もある。
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