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2013年08月社会・世評37: 【新規】消費者主権の市場原理で社会改革【参入】2 (284) TOP カテ一覧 スレ一覧 2ch元 削除依頼
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【新規】消費者主権の市場原理で社会改革【参入】2


1 :2012/06/12 〜 最終レス :2013/07/31
”和をもって尊しとなす”国、日本においては、市場原理、競争原理は何かと悪と見なされ、
内輪の同質的な仲間が集まっての談合および、お上の下での統制的な制度が好まれる傾向が強い。
しかし、新規参入および競争が働く市場原理なくしては、製品、技術、サービスの革新が進まず、
利権のみが増大して、社会全体が沈没・衰退し、最終的には多くの弱者にも被害が及ぶのである。
政治における民主主義と同様に、一般消費者が主役の市場競争が働くことが大事ではないか。
規制・統制や談合が強い経済制度下では、消費者による選択よりも、利権・許認可に食い込むための
競争になり、監督官庁や業界団体が主役の競争になってしまうからである。
もちろん、市場原理というのは民主制度と同じで万能ではなく、導入すれば何もかも
うまくいったり、福祉や規制が必要でなくなるわけではないが、歴史が証明しているように、
経済システムにおいて一番大事なものの一つでで、最適な価格、需要のバランスなどが実現されるため、
十分に機能させることが大事である。

2 :

前スレッド
【新規】消費者主権の市場原理で社会改革【参入
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/soc/1297855549/


3 :

/// 「競争」のさまざまな概念 1 ////////
堺屋 太一著 「大変」な時代 講談社 1995年刊より
・・・・
 第四章「競争」のさまざまな概念
  過剰保護と過当競争の併存
 日本を「大変な時代」にした要素の一つは、国際的な大競争、「メガ・コンペティション」の
始まりである。これにどのように対処すべきかを考えるためには、「競争とは何か」を正しく
知っておく必要かおる。
 日本人は、現在の日本の社会を自由経済と考え、日本の企業がこの国でやっていることを
自由競争と信じてきた。しかし、世界からは、日本は自由経済の社会ではないし、日本の企業は
(少なくとも日本国内では)自由競争を行ってもいない、と見られている。
 アメリカやアジア諸国の政治家や経営者が、日本を非難する最大のポイントは、この点にある。
/////////////// 「大変」な時代 ///


4 :

/// 「競争」のさまざまな概念 2 //////////
 「日本は官僚主導型業界協調体制であり、いわゆる護送船団方式で業界全員が保護されている」
という話は、諸外国からも日本国内でもよく耳にする。つまり、自由競争のない供給者保護社会だ、
というわけだ。日米経済包括協議において、アメリカ側か数値目標にこだわり続けるのも、
日本が官業一体の談合社会であり、形式的な輸入自由化だけでは真の競争が行われない、と信じて
いるからだ。アメリカ側の認識では、これまで実効のある輸入自由化が行われたのは、タバコや
半導体のように数値目標を定めた商品だけだ、というのである。
 ところが、その一方では、日本には「過当競争」が多い、ともいわれている。日本企業はすぐ
過当競争をする。これを防止するためにも、ある程度の「官僚主導型業界協調体制」は不可欠だ
という論法が、かなり広範に行われていた。公共事業の発注に当たって、「最低落札価格」なる
制度があるのも、事業を確実に実施するためには過当競争による安すぎる入札を避けねばならない、
という認識があるからだ。
////////////////////// 堺屋太一著 ///


5 :

/// 「競争」のさまざまな概念 3 ////////
 では、この過当競争体質と護送船団方式の官僚保護とは、いかにして併存しているのか。これは、
日本の経済構造を考えるうえで重要な鍵であるとともに、日本人の競争認識を示す絶好の事例とも
いえる。日本がこれから国際社会と協調していく場合には、この二つの相矛盾しか自己評価が
発生する原因を、自ら理解しておくことが必要である。
 まず、「過当競争」という言葉は日本独特のものだ。オーバー・コンペティションなどという
英語はほとんど使われることがない。ダンピングなどを不正な競争と呼ぶことはあるが、供給者側の
競争ならどんなに激しくても過当とは考えられない。自由競争社会においては、供給者の競争は
激しければ激しいほどいい、というのが一般的概念なのだ。ここで問題なのは、真の自由競争を
制限する独占や談合、および同業他社を破綻させる目的で行われる不正な競争手段だけである。
////////////////////// 1995年刊 ///


6 :

/// 「競争」のさまざまな概念 4 ////////
 しかし、今日においては、特定の私企業が市場独占によって不当な高価格(独占価格)を
維持することは、ほとんど不可能になっている。
 確かに資本主義の初期の十九世紀においては、世界各地にダンピング競争があり、他社を
倒産に追いこんで市場を独占し、べらぼうな独占価格や寡占価格を形成した実例はいくつかあった。
しかし、最近においては、公益事業のような地域独占か政治的保護を得ている場合以外には、
独占価格は維持できない。極端な利益の出るような独占価格をつければ、すぐ新規参入が現れる
からだ。特に、今日のような国際化時代において、官僚統制なしでは独占価格を長く維持する
ことは不可能だろう。
 したがって、今ではダンピングによって他社を閉業に追いこみ、そのあとで独占価格を長く
維持して暴利をむさぼるというのは、まったく空想的な話になっている。
///////////// 常識破壊と大競争 ///


7 :

/// 「競争」のさまざまな概念 5 ////////
 ただここで急いで追加しておかねばならないのは、国家や地方政府と結託して、国(域)内で
統制的な高価格販売を行うことによって、外国市場でダンピングを行うのは可能だということである。
この場合には、背後に政府の保護で守られた非競争的な自国市場(聖域)の存在が問題であり、
これを利用したダンピング輸出は禁止しなければならない、と考えられている。
 実は、日本に対して、そのようなことを行っているのではないかという疑いを持つ外国人は、
今も少なくない。あまりにも大きな内外価格差が、長期にわたって維持されているからである。
 もう一つは、エレクトロニクス製品のような軽量高価な製品では、生産量の増加に伴ってコストが
逓減し、特定の国または企業に生産が集中する、という問題である。
/////////////////// 講談社発行 ///


8 :

/// 「競争」のさまざまな概念 6 //////////
 かつては、生産量と単価当り生産費とは、ある程度までは大量生産効果で低くできるが、
最適規模を越えると、労働賃金や地価の上昇と、原材料輸送の長距離化等で上昇に転じると
考えられていた。したがって、巨人な規模の商品生産(産業)が一国に独占されることは
ありえないといわれていた。
 ところが、最近の軽量商品では、コストの逓減が限りなく続き、結果的には一国独占が
実現することがある。とはいえ、それによって不当に高い独占価格が形成されるわけではない。
ここでの問題は、各国間の貿易摩擦、とりわけ国際収支と雇用の問題である。
 にもかかわず、日本では、実に古典的な視点から、過当競争の危険を論じる者示今も絶えない。
そしてそれが、供給者保護と業界協調の談合性質を容認する論理につながっている。しかし
実は、ここでいう日本的過当競争とは、過剰保護と両立する性格のものなのだ。いやむしろ、
過剰保護かおるからこそ、過当競争が生まれるのである。
////////////////// 「大変」な時代 ///


9 :

/// 「競争」のさまざまな概念 7 ///////////
   日本式競争は「大相撲型」
 経済における競争といっても、地域や民族性によって大きく異なっており、いろいろな考え方があり、
いろいろな実態がある。まず日本の企業間競争をわかりやすくいうならば、「大相撲型」である。
 大相撲においても、各力士の星争いは熾烈だ。つまり、各力士の勝敗と地位序列に関する限りは
公平な競争社会ができ上かっている、といってよいだろう。各力士の地位や待遇は勝敗の結果、
つまり実力だけで決定する。そういう意味では、非常に公正かつ透明度の高い実力社会である。
ここには世襲の家元もなければ、人脈情実の範囲も乏しい。
 では、大相撲は真の意味で自由競争社会かというと、そうではない。むしろ、きわめて規制された
競争社会なのだ。
////////////////////// 堺屋太一著 ///


10 :

/// 「競争」のさまざまな概念 8 ////////
 まず第一に、大相撲の土俵に上がれるのは、一般的には十五、六歳で日本相撲協会公認の相撲部屋
に入り、相撲の練習だけではなく、兄弟子の背中流しからちゃんこ料理の世話や夜の付き合いまで
あらゆる奉仕を行い、日本相撲協会の管理下に全人格的に帰属したと認められた者だけに限られる。
つまり、新規参入は相撲競技の実力以外の面からも種々制限されているのである。
 第二に、そうした努力の結果、土俵に上がるとなると、必ず日本相撲協会の定めた服装、髪型、
儀式を踏まなければならない。全員がちょんまげを結い、回しだけで土俵に上がり、塩をまいて
柏手を打ち、蹲踞の姿勢をして相撲を始める。相撲という競技の勝負には無関係な様式が厳格に
規定されており、これに違反すれば、いかなる天才もたちまち追放されてしまう。つまり、自らの
好みや個性の発揮が、日本相撲協会という管理機構によって制限されているのである。
/////////////////// 1995年刊 ///

11 :

/// 序章「大変な時代」とは 9 /////////
 たとえば、情報産業の振興や国際金融機能の拡大のためにも、産業空洞化を防ぐためにも、抜本的な
規制緩和が不可欠なことは多くの識者が指摘するところであり、政府も内閣の水準ではそう認めている。
だが、現実の個別問題となると、既得権にしがみつく既成の企業群と、権限意識にこだわる官僚との
共闘によって、ほとんど実効ある規制緩和が進まない。
 いやそれどころか、製薬会社の株価操作や小規模金融機関の破綻から地震の被害や地下鉄毒ガス事件まで、
あらゆる機会をとらえて、官僚たちの規制強化と権限拡大が露骨に進められている。
 それだけではない。今の日本経済は不況が長引き、消費者物価も下落傾向にあるのに、政府官僚は
この事実すら認めない。現在の官僚機構には、不況と値下がりという事実に対応して財政を改革し、
公共料金を引き下げるという現実対応能力が欠けている。そのことを見せないために、官僚たちは
あえて経済の実態を見ようとしないのではないか、と思えるほどだ。
///////////// 常識破壊と大競争 ///


12 :

/// 「競争」のさまざまな概念 9 //////////
 そして第三に、誰が幕内に上がるか、誰が横綱になるかは、日本相撲協会つまり管理機構が
決める。要するに、いかに競争が激しいといっても、その上部には管理機構の傘がかぶっている。
この管理機構の許可によって参入が認められ、競争の方式が定められ、成功不成功が決められる
わけだ。
 このため、個々の力士は、消費者(観客)に対して目を向けることはほとんどないし、消費者の
意向によって力士の番付や取組が決まることもない。つまり、消費者主権の発想が完全に
欠落した官僚主導の世界なのだ。どうすれば観客が増えるかを考えるのは、唯一、日本相撲協会
という管理機構の役員(官僚)たちだけである。
//////////////// 常識破壊と大競争 ///


13 :

/// 「競争」のさまざまな概念 10 ////////
   「大相撲型」は官僚主導の規制内競争
 新規参入がきびしく制限され、すべてが伝統的様式によって規格化され、力士の優劣実は官僚機構
によって決められる。それは官僚主導であって消費者主権ではない。したがって、真の意味での
自由競争ではない。自由競争の本義は、あくまでも市場原理、つまり消費者の判断によって栄枯盛衰が
決まる社会である。
 日本相撲協会は完全な独占企業であり、価格の決定をも官僚統制的コスト計算によって行っている。
大相撲の入場料は、他の興行に比べて特に高いとはいえないかもしれないが、実際には、相撲茶屋等の
付加的コストがかかる仕掛けになっている。加えて、ひいき筋という経済性を無視したメセナ方式が
古くからくっついている。そのために、本来の消費者主権による合理的競争に比べれば、かなり高い
コストのかかる伝統様式が守られている。この大相撲の状況こそ、日本型競争の典型といえるだろう。
////////////////// 講談社発行 ///


14 :

/// 「競争」のさまざまな概念 11 ////////
 ことわるまでもないだろうが、私は大相撲の状況が悪いとか改革すべきだとかいっているわけでは
ない。そのおかげで、大相撲は高い技術水準と見事な様式美を保っている。もし相撲がオリンピック
種目となり、日本のプロ力士が出場したなら、必ずメダルを独占するだろう。その背景には、
全人格的帰属を強いる徒弟制度、消費者を意識する必要のない官僚的管理、独占体制によって
維持されているハイコストの三つが存在する。
 さらに大相撲が日本的競争社会を象徴しているのは、原則として終身雇用であることだ。一定以上の
貢献をした上位力士は、相撲競技から引退しても、年寄となり、後輩の指導や協会理事、あるいは
その周辺職業で生活ができるような状況がつくられている。それがまた、この業界を著しく
ハイコストにし、実力と様式美を保つ機能をも果たしている。
///////////////// 「大変」な時代 ///


15 :

/// 「競争」のさまざまな概念 12 ///////////
 このため、個々の力士の間では過当競争が起こることも珍しくない。相撲に勝つためには
無理に体重を増やすこともあるし、怪我や故障も結構多い。大相撲は選手寿命のもっとも短い
プロスポーツの一つである。
 日本型競争の典型である大相撲は、確かに良さを持っているが、世界で通用する自由競争
ではない。ここにも曙関や武蔵丸関のように、成功した外国人はいる。しかし、彼らは苦心して
日本の管理機構に参入したのであり、自由な競争を許されて観客の人気を集めた選手ではない。
 日本の官僚や評論家が、日本の業界慣例になじまない外国企業を「努力不足」と叱る。だが、
これに対する外国企業の不満は大きい。ちゃんこ鍋を食えないために力士志願を諦めざるを
えなかった外国人青年が多いのと同様、なぜ日本的業界慣例に従わなければ競争に参加できない
のか、彼らには理解できないのである。
////////////////////// 堺屋太一著 ///


16 :
★驚くべき特権階級 マスコミ・テレビ局
【放送免許を入札制にして競争原理を働かせ、適正な電波使用料を取れば、消費増税は全く不要!!!】
政府の手厚い規制と放送免許などの許認可に守られ、長年新規参入も全くない(テレビ局)。
政官および業界一団となって、業界ムラ内で利権を独占。
海外では常識の経済価値に見合った公共の電波の利用料をほとんど払わず、社会への還元なし。
GDPが日本の半分のイギリスで計850億円以上、日本は、たった42億円。
暴利が得られているのに、放送免許などで新規参入ができない仕組みになっているため、
ライブドア、楽天などが、強引な買収で割り込もうとした。
日本でもイギリスなどと同じに放送免許などを電波利用料による入札制に変更すれば、
競争原理が働き、電波利用に対する適正な市場価格が形成され、利用料は合計2兆円以上になるだろう。
こうすれば消費税増税など全く不要である。
●情報・通信関連企業の上場会社の年収ランキング
http://www.webtelevi.com/tyuumoku.htm
1位、朝日放送       1587万円 全業種でもトップ つまり日本一
2位、フジテレビジョン   1575万円 全業種でも2位 つまり日本2
3位、TBS          1560万円 全業種でも3位 つまり日本3
4位、日本テレビ放送網  1432万円 全業種でも7位 つまり日本7
5位、テレビ朝日      1365万円 全業種でも9位 つまり日本9
6位、テレビ東京      1219万円 全業種でも19位 つまり日本19
7位、角川グループホールディングス 1117万円
8位、野村総合研究所   1080万円
9位、JSAT           930万円

17 :
★マスコミが絶対に報道しない格差
日本のウォール街、マスコミテレビ局
NHK 【平均年齢】40.3歳 【平均年収】12,000千円
フジテレビ 【平均年齢】39.7歳 【平均年収】15,720千円
テレビ朝日 【平均年齢】41.3歳 【平均年収】13,550千円
テレビ東京 【平均年齢】38.7歳 【平均年収】12,310千円
-------------------------------------------------------
電通 【平均年齢】39.1歳 【平均年収】13,340千円
-------------------------------------------------------
日本電信電話 .【平均年齢】39.1歳 【平均年収】 8,670千円
松下電器産業 .【平均年齢】43.1歳 【平均年収】 8,380千円
トヨタ自動車 【平均年齢】37.0歳 【平均年収】 7,990千円
楽天 .【平均年齢】30.1歳 【平均年収】 5,890千円
不二家 .【平均年齢】43.4歳 【平均年収】 5,520千円
みんなの好きな女子アナも超高給取りだよ。
若手。
西尾由佳理(1,500万円)日本テレビ
鈴江奈々(1,300万円)日本テレビ
小林摩耶(1,200万円)TBS
小倉弘子(1,700万円)TBS
高島彩(1,300万円)フジテレビ
中野美奈子(1,200万円)フジテレビ
戸部洋子(900万円)フジテレビ
滝川クリステル(800万円)フジテレビ
河野明子(800万円)テレビ朝日
武内絵美(1,000万円)テレビ朝日
堂真理子(700万円)
努力して高給ならわかるけど護送船団・規制産業ゆえに儲けてるからね
芸能人が豪邸建てられるのもテレビ局が電波利用料を払ってないおかげだな

18 :
★総務省の保護政策により、競争原理が働かないテレビ業界   1
 日経ビジネスONLINE ネット狂騒時代、テレビ局の憂鬱  吉野 次郎 2007年1月30日(火)
 フジテレビジョン系の情報番組「発掘!あるある大事典2」で、「納豆がダイエットに効く」と
紹介されたことにより、納豆が売れに売れ、多くのスーパーやデパートで品薄に陥った。
ところがその後、番組で使用された実験データなどが捏造(ねつぞう)されていたことが発覚し、
大騒動に発展している。
 番組を作ったフジテレビ系列の関西テレビ放送はスポンサーに逃げられ、視聴者から苦情が
殺到し、社員の処分を余儀なくされるなど、対応に大わらわだ。加えて関西テレビの関係者が
テレビ業界を監督する総務省に呼び付けられるなどして、調査を受けている。いずれ総務省から
お叱りを受けることになりそうである。
 新聞や雑誌でも捏造記事が発覚すれば、広告主に逃げられ、読者の信用を失い、部数を
減らすなど打撃を受ける。ただテレビと違って、当局の調査を受けてお叱りを受けることはない。
 なぜ、テレビ局だと当局から呼び出され、処分されるのだろうか。それはテレビに、新聞や
雑誌にはない様々な規制が課せられているからである。テレビ局は、社会に役立つ
放送サービスを広く提供することと、放送法などで定められている。
 そして、社会に役立つ放送サービスを提供する見返りとして、政府から手厚く保護される
ことになっている。(テレビ局と政府の特殊な関係については、この連載を大幅に加筆した
拙著『テレビはインターネットがなぜ嫌いなのか』で詳しく紹介しています)。


19 :
★総務省の保護政策により、競争原理が働かないテレビ業界   2
○テレビ局は絶対につぶさない
 テレビ局が具体的にどのような社会的役割を負っているのかというと、例えば放送法には
事実を曲げて報道してはならないという規定がある。「あるある大事典」で捏造された
「納豆ダイエット」はこの規定に抵触する恐れがある。
 このほか公序良俗を害しないことや、暴風・豪雨・洪水・地震・大規模な火事などが発生すれば、
災害放送を提供することが求められている。また総務省から放送免許を付与される際には、
放送時間の10%以上を教育番組に、20%以上を教養番組に充てることが条件として課せられる。
 しかも、番組をできるだけたくさんの世帯で見られるように、可能な限り多くの電波塔を
各地に建設することが放送法で決められている。このようにテレビ局は、社会に役立つ
放送サービスを広く提供する役割を担っている。
 そうした社会的役割を負う見返りとして、テレビ局は総務省から保護してもらっているわけだ。
総務省の高官は、「テレビ局は特別なんです」と言って憚らない。「競争によってテレビ局が
淘汰されるなんてことがあってはならないと考えています。昨日までやっていたテレビ放送が、
今日から別の会社のテレビ放送に代わったらやっぱり困るでしょう。テレビは社会にとって
大切な報道や災害放送などを担っているメディアなんです。日本が武力攻撃を受けた時には、
住民避難などの面でテレビ局の協力を得ることにもなっています」(総務省高官)。
 実際に総務省は競争を通じてテレビ局が経営危機に陥ることのないように、テレビ放送市場への
参入を制限してきた。もちろん、テレビ放送用の電波には限りがあるので、無制限にテレビ局を
増やして競争を促進することはできない。

20 :
★総務省の保護政策により、競争原理が働かないテレビ業界   3
 それでも、調子の悪いテレビ局に市場から退出してもらって、新規のテレビ局と交代させたり、
可能な範囲で新規参入の枠を増やして生き残り競争を繰り広げさせたりと、競争を導入する
ことはできる。ところが、総務省はそうした競争政策をとっていない。こうした保護政策への
批判は少なくない。
 識者からは、「テレビ放送も、一般のビジネス並みの競争にさらされる必要がある」
(大阪学院大学経済学部の鬼木甫教授)などと声が上がる。現在は競争原理が働かないので、
テレビ局に富が過剰に貯まっており、産業として不健全なのだという。多くの業界で規制緩和が
進むなか、テレビ業界はいまだに政府の手厚い保護を受けているので、「最後の護送船団」
などとも言われる。
○捏造という裏切り行為
 そのような批判をうまくかわしつつ、総務省は今日まで半世紀にわたり保護政策を執り続けてきた。
おかげでテレビ局は大いに潤った。総務省が与えてくれた温室の中で、テレビ広告を2兆円もの
規模の巨大な広告メディアに育て上げることに成功した。この2兆円を、限られた数のテレビ局で
仲良く分け合っている。
 そんな恵まれたビジネス環境を与えられているにもかかわらず、関西テレビは「あるある大事典」で
捏造に手を染めてしまった。振り返れば「やらせ」問題など、テレビ局の不祥事は後を絶たない。
 もはや時代遅れの「護送船団」なのだが、依然テレビ局は社会的な役割を担う見返りとして、
総務省から特別に保護してもらっているのが実情だ。
 日経ビジネスONLINE 吉野 次郎 2007年1月30日(火)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20070129/117851/

21 :

/// 「競争」のさまざまな概念 13 ///////////
   アメリカ式自由競争は「プロレス型」
 日本型の官僚管理下での業界協調体制による「規制された競争」とはまったく逆の、完全な
自由競争を理想としているのがアングロ・アメリカの社会だ。これをスポーツにたとえるとすれば、
「プロレス」になるだろう。
 プロレスはおそらく、大相撲とは対極にある競技だろう。まず第一に、プロレスでは、
競技団体がいくつでもできる。日本だけでも男女合わせて三十近い。
 したがって、誰でも参入できる。柔道出身者でもボクサーでも、アマレスのメダリストでも
何の経歴もない人でも、あらゆる人がプロレスラーになりうる門戸が聞かれている。
//////////////////////// 1995年刊 ///


22 :

/// 「競争」のさまざまな概念 14 ////////
 第二には、官僚機構によって定められた「様式」というものがほとんどない。ルールは
存在するが、観客の希望でどんどん変えられる。観客にアピールするためなら、顔に色を
塗ろうが、マスクを被ろうが、大言壮語を吐こうが、極端にいえば嘘八百をいったとしても
許される。一定の反則さえも、観客の人気があれば認められる。いわば「何でもあり」の
世界だ。ただし、この世界はすべてが情報公開される。嘘も、反則も、演出も、観客の合意で
行われなければならない。
 そして第三に、何よりも大事なのは、誰がメインイベンターになるか、誰が最高のギャラを
とるかは、観客動員数つまり消費者の選択によって決まることだ。どんなに勝ち続けても、
どんなに強いといわれても、お客さんが来なければプロレスラーとしては落第だ。したがって、
プロレスラー一人一人がどうすればお客に受けるか、どうすれば消費者の選択に耐えうるかを
必死に考える。
//////////// 常識破壊と大競争 ///


23 :

/// 「競争」のさまざまな概念 15 ////////
 観客動員の自信さえあれば、自ら団体をつくり、独自に興行を行うこともできる。その代わり、
どんなに権威があろうが、どれほど伝統があろうが、観客が来なくなったらすぐ潰れてしまう。
もちろん、選手個人も終身雇用に甘えることはできない。がっては団体の中心にいた選手も
人気がなくなれば格下げになり、馘になってしまう。あえてそれに逆らうと、人気選手が
いなくなって団体そのものが潰れてしまう。
 プロレスの世界も、実をいうと、規制慣れした日本では、つい最近までそうは思われていなかった。
十年ぐらい前まで、プロレス団体は男女合わせて三つしか存在しえないといわれていた。その理由は、
プロレス興行はテレビに乗らないと引き合わないし、お客さんも来ない、したがって、プロレス
団体の数は放送してくれるテレビ局の数で制限される、その限界が男子二つ女子一つの三団体だ、
といわれていたのである。
//////////////////// 講談社発行 ///


24 :
もっと自由に競争し、非効率部門を淘汰するということは・・・
団塊の世代は年金を受給し若者の税負担でしかなくなる。
よって生産性などゼロに等しいので消えてなくなるべきである。
バブル世代は過去の栄光の幻想の中にいて現実を何もわかっちゃいない。
実力もなく幹部階級に甘んじているので消えてなくなるべきである。
氷河期世代は、一部の切磋琢磨してきた能力が高い奴ら以外は落ちこぼれ、
自分たちの努力不足を棚に上げて文句を言うだけなので消えてなくなるべきである。
ゆとり世代はぬるま湯につかったまま努力することを知らないので消えてなくなるべきである。

つまり就職氷河期を乗り切った一部の人間以外は全員消えていなくなるべきである。

25 :

/// 「競争」のさまざまな概念 16 ////////
 ところが、十年ほど前に、UWFという格闘技の新団体が誕生し、大規模興行とビデオテープの
販売で黒字となり、テレビ放送しなくても興行が成り立つことを証明した。この分野で、自由競争を
妨げる歯止めとなっていた「神話」が崩壊してしまったのだ。途端 に、次々と新団体ができて、
あらゆる制限がなくなった。日本のプロレス業界にも、アメリカのエンターテインメントと
同じような自由競争が始まったのである。
 自由競争は、個人にも、組織にも、創造性と個性を発揮する機会を与える。次々と生まれる各団体の
各選手がさまざまな方法を考えるものだから、今や異種格闘技からサーカス的興行まで、きわめて
多様なサービスが提供されている。おかげでプロレスの入場者は、一年間に四百十万人。大相撲の
四倍に達しており、東京ドームや大阪城ホールを満員にするほどの人気がある。
////////////////// 「大変」な時代 ///


26 :

/// 「競争」のさまざまな概念 17 //////////
 そういった自由競争の結果、プロレスは極端にローコストになった。団体としての興行コストも
下がったが、レスラー個人も費用引き下げに努めた。一見わざとらしく思える投げ技や受け身も、
実はもっとも安全なやり方、つまり負傷というコストを負わないための合理的方法だという。
大相撲とは逆に、プロレスは、もっとも選手寿命の長いプロスポーツの一つなのだ。
 今日、日本で消費者の払う入場料だけで成り立っているエンターテインメントは、歌謡曲と漫才と
プロレスの三つだという。これ以外の興行は、音楽も演劇も、プロ野球もサッカーも、日本映画
までが、政府・自治体や企業スポンサーからの収入がなければ成り立たない。歌謡曲と漫才と
プロレスが入場料収入だけで成り立つのは、主としてローコストだからである。自由競争とは、
あくまでもコストの範囲内で競われるものだ。コストを無視した競争は、自由競争ではなく、
政治的(または信仰的)闘争である。
////////////////////// 堺屋太一著 ///


27 :
★歯止めかからぬ相撲人気低下 史上ワーストの不入りを記録!
2012年01月11日 15時30分
 相撲人気の低下に歯止めがかからない。大相撲初場所(東京・両国国技館)は1月8日に初日を迎えたが、
3日目となる10日に記録的な不入りを記録した。この日の入場券の売れ残り枚数は5793枚で、昨年秋場所
2日目(9月12日)の5682枚を上回り、85年1月に現在の国技館が開業以来、史上ワースト記録を更新した。
国技館の定員は約1万1000人で、10日の入場者数は5200人ほどだったことになる。
 昨年9月の秋場所は名古屋場所(7月)で優勝した日馬富士(伊勢ヶ浜)の綱獲りが懸かった場所だった。
今場所は稀勢の里(鳴戸)が大関に昇進、1場所前の昨年11月の九州場所(福岡)では琴奨菊(佐渡ケ嶽)が
大関に上がり、2人の日本人大関の誕生は大きな注目を集めていた。3日目は3連休明けの集客がむずかしい
火曜日で同情すべき面もあるが、日本人の新大関がまだ客入りにつながっていないということだろう。
http://npn.co.jp/article/detail/54889256/

★大相撲夏場所:入場券売れ残りが過去最多
毎日新聞 2012年05月08日 21時06分
 日本相撲協会は8日、夏場所2日目(7日)の売れ残り入場券数が6080枚だったと発表した。
85年初場所から会場となっている現在の両国国技館(約1万1000人収容)での残券数としては、
今年1月の初場所3日目の5793枚を上回って過去最多となった。初日の6日は夏場所では7年ぶりに
満員御礼が出ず、3日目の8日も5625枚が売れ残った。八角広報部長(元横綱・北勝海)は
「どん底を経験した。いい相撲を取っていくしかない」と話した。協会は7日は担当者の不在を理由に
残券数を公表していなかった。
http://mainichi.jp/sports/news/20120509k0000m050089000c.html

28 :
★ダル効果!レンジャーズ チケット完売球団新
交流戦 レンジャーズ4―2ロッキーズ (6月24日 アーリントン)
 ダル効果だ!レンジャーズは24日(日本時間25日)のロッキーズ戦で、本拠レンジャーズ・
ボールパークでのチケット完売が今季22度目となり、球団新記録を樹立した。開場1年目だった
94年の21度を早くも上回り、球団初の年間300万人動員は確実。人気、実力の両面で大きく
貢献しているダルビッシュ有投手(25)は次回26日(同27日)のタイガース戦を含め、球宴前
3戦は全てホームでの登板。超満員のサポートを受け、不敗記録を伸ばす。
 気温35度を超えるテキサスの夏を迎え、レンジャーズファンの熱気は高まるばかりだ。この日の
ロ軍戦も4万5407人が詰めかけ、今季22度目の完売。ホーム81試合の半分にも満たない
35試合で新記録を樹立した。
 記録的な観客増に大きく貢献しているのが、ダルビッシュだ。6試合の本拠地登板は、デビュー戦の
4月9日マリナーズ戦を除き5試合で完売。球団関係者は「ダルビッシュの入団でチケットの
問い合わせが急増した」と話す。30日(日本時間7月1日)のアスレチックス戦は、先着1万人に
ダルビッシュTシャツをプレゼントするプロモーションを予定しており、その集客力は球団の
予想をはるかに超えている。
[ 2012年6月26日 06:00 ]
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2012/06/26/kiji/K20120626003543260.html?feature=related

29 :

/// 「競争」のさまざまな概念 18 /////////
   自由な新規参入、消費者主権がコストを下げる
 アングロ・アメリカ経済でいう自由競争とは、まさしくプロレス型だ。新規参入は原則として
無制限。航空会社でも、小売業者でも、コンピューターメーカーやソフトウェアの会社でも、次々と
新企業が生まれる。社員も流動的で、今日のA社の主任技師が明日はB社の開発部長になることも
珍しくない。組織としても個人としても新陳代謝が激しく、技術開発と経営刷新は大いに進行。
したがって、そこには様式美といわれるようなものは育ちにくい。様式の維持に必要なコストを、
主権者たる消費者が長期にわたって支払ってくれることはまれだからである。
 新規参入が自由で消費者の選択によって盛衰が決まるアングロ・アメリカ型の自由競争では、
価格の引き下げこそが競争に勝つ道だ。このためには、常に「常識」が破られる。つまり、
価格破壊が常態化する仕組みになっているわけだ。
//////////////////////// 1995年刊 ///


30 :

/// 「競争」のさまざまな概念 19 /////////
 たとえば、一九七九年に金融や航空の自由化が始まった結果、アメリカの金融業界や航空業界は
戦国時代に入った。競争の結果、多くの企業が淘汰されている。航空自由化以来 十年にして、
最大の企業であったパンアメリカンは消滅してしまう。お客に対する商品の種類も急増、低価格の
運賃なら以前の数分の一まで下がっている。
 飛行機に乗せて人間を運ぶのは種類の限られたサービスと思われがちだが、今やアメリカでは
百種類以上のチケットがある。特定の飛行機便の指定した座席に必ずすわれる高価格サービスから、
今日か明日かのうちでどれでもいいから空席の出た便でA市からB市へ行けばよいという低価格
チケットまで、同じ路線でもさまざまな価格とサービス内容のものが売られている。このため、
サンフランシスコ―ロサンゼルス間が八十五ドル(約七千円)、サンフランシスコ―ニューヨークの
大陸横断便が二百ドル余り(約一万八千円)といった航空券も大量に販売されている。
//////////////// 常識破壊と大競争 ///


31 :

/// 「競争」のさまざまな概念 20 ////////
 もちろん、これとてコスト割れで売られているわけではない。航空会社が知恵を絞ってコストを
引き下げた結果、それでも引き合うようになったのだ。それで引き合わない企業は倒産消滅してしまう。
自由競争には、ローコスト競争がつきものなのだ。
 いかにして賃金の安い従業員を使うか、機材をいかに遊ばせないように運用するか、平均的な積載率
(ペイロード)をどうやって上げるか、その一つ一つが企業の死活につながっている。たとえば、
日本の飛行機は一年間に平均三千時間しか飛んでいないが、アメリカでは平均五千四百時間も飛んでいる。
週に百時間以上、一日十四時間も飛んでいるのだ。
 そのためには、深夜に出発して早朝に着くような便も出てくる。飛行機を遊ばせておくよりは、
値段を下げても飛ばしたほうが得なら、ローコスト・ローサービスの便もできる。サービスは多様化して、
消費者の選択の幅がさらに広まるわけだ。
/////////////////// 講談社発行 ///


32 :

/// 「競争」のさまざまな概念 21 //////////
 当然、アイデアと低価格で勝負する航空会社の新規参入は多い。一時はイギリスのレイカー航空や
アメリカのピープルズーエアのような大安売り会社も誕生したが、やがて倒産した。すると、今度は
サウスウェスト・エアラインズやヴァージンアトランティック航空のように奇抜なサービスを
売り物にする会社が現れた。
 このため、航空旅客は急増、アメリカの航空産業や観光業は大いに発展した。日本では、規制緩和を
嫌う官僚の影響で、アメリカの航空自由化を失敗のようにいう報道が多いが、アメリカでは航空自由化は
大成功と評価する者が圧倒的に多い。目下、ヨーロッパ(EU)諸国が航空自由化を進めているのも、
アメリカにおける成功を見せつけられたからである。
//////////////////// 「大変」な時代 ///


33 :

/// 「競争」のさまざまな概念 22 ////////
   独占価格の維持は不可能だ
 誰でも参入できる、消費者に受けることなら何をしてもいい、何か仲びるかは消費者の選択で
決まる、これがアングロ・アメリカ流の自由競争だ。
 だが、ここには、二つの絶対的な歯止めがある。第一は、製造物責任(PL)原則であり、
第二はコスト内競争を強要する競争の無限性である。
 「何でもありの自由競争」といえば、日本ではすぐ「安全性が損われる」という声が出る。だが、
これほど誤った議論はない。
 自由競争では、事故を起こしたり欠陥製品を出したりすれば、たちまち消費者にソッポを向かれる。
そのうえ、損害賠償も巨額に上る。安全性を欠くほどコストのかかることはない。このため、
供給者側の企業等は慎重の上にも慎重になり、安全性の向上を図る。安売り合戦のアメリカ
航空業界でも、事故はむしろ少なくなっている。「何でもあり」のプロレスが、官僚主導型の
大相撲よりも、負傷が少なく選手寿命が長いのと同じだろう。
/////////////////// 堺屋太一著 ///


34 :
★詐欺商品へ訴訟も起こせない日本人と消費者を全く守れない無能な日本の消費者庁
「履いて歩くだけでシェイプアップ」はウソだった!トーニングシューズ、米国で次々と代金払い戻し
植田武智 14:36 06/30 2012  

 「履いて歩くだけで普通の靴より筋肉を使いシェイプアップ効果がある」と宣伝されているトーニングシューズ。
リーボック社のイージートーンや、スケッチャーズ社のシェイプアップスなどが売れ筋だ。しかしアメリカでは
虚偽広告ではないかと消費者団体、エクササイズ協会、連邦政府、裁判所まで巻き込んだ大騒動になり、結局、
メーカーは、宣伝した効果はウソであることを認め、罰金を払い、商品代金の返金に応じる事態に発展した。
一方、マスコミぐるみの虚偽宣伝によって偽物を売りつけられ、だまされたままになっている日本の消費者は、
いたっておとなしい。日本で消費者団体を名乗る人たち、および消費者庁は、いったい何をしているのか。
【Digest】
◇履いて歩くだけ筋肉が引き締まる、脂肪が減る?
◇スケッチャーズ社、虚偽を認め31億円の罰金支払いで和解
◇メーカー幹部の夫が家族ぐるみで行ったデタラメ臨床試験
◇リーボック社も11億円罰金で和解
◇全米エクササイズ協会(ACE)の実験では「普通の靴と差はない」
◇骨折などの事故も多発していた
◇日本での宣伝に問題は無いのか
http://www.mynewsjapan.com/reports/1642

35 :

/// 「競争」のさまざまな概念 23 ////////
 第二に「何でもありの自由競争」では、ダンピングによって競争相手を倒産させた後で独占が
成立し、非常に高い独占価格が形成されるという議論もあるが、コスト内競争を強いる自由競争が
続く限り、そんなことは絶対に起こらない。
 かつて、資本主義の初期には、ダンピングによっこ競争相手を打倒して独占を確立し、極端な
独占価格を形成して暴利を得ようとした者もいた。
 たとえば、岩崎弥太郎の郵便汽船三菱と、渋沢栄一が音頭をとってつくった共同運輸が競争した
際には、猛烈なダンピング競争となり、東京―大阪間の汽船代が無料どころか、「お召し一反を
差し上げる」といったことまであったという。その結果、共同運輸が倒産して三菱に合併され、
日本郵船ができた。
///////////////////// 1995年刊 ///


36 :

/// 「競争」のさまざまな概念 24 ////////
 しかし、その当時でさえも、べらぼうな独占価格にはできなかった。群小海運会社や陸上交通
との競争があったからだ。大赤字を抱えた岩崎の日本郵船を救ったのは政府の援助と発注、つまり
非自由競争の官僚介入である。岩崎弥太郎という人は、結局、初期資本主義の梟雄であって、
真の自由競争を理解していなかったようだ。
 ましてや、国際的「大競争時代」の今日においては、特定の地域独占産業か、政治行政に保護された
分野以外では、コストを大きく上回る独占価格が長期にわたって維持されることは絶対に不可能である。
 その理由は、第一に国際化だ。国内の競争者を打倒しても、すぐ外国からの新規参入がある。それも
倫理を異にする諸国からも参入するので、国際化時代において世界的独占を形成することはむずかしい。
かつては国際的な寡占集団の典型といわれた国際石油資本七社「セブン・シスターズ」も、今では
価格形成力を完全に失ってしまった。一時は「石油ショック」を引き起こした産油国集団のOPEC
(石油輸出国機構)も、国際価格に関しては、ほとんど無力になっている。
///////////// 常識破壊と大競争 ///


37 :

/// 「競争」のさまざまな概念 25 ////////
 第二は、代替競争が非常に多くなっていることだ。たとえば、かつての国鉄は日本の長距離鉄道を
独占し、法律によっても新規参入が禁止されていた。これ以上は望めない独占形態が確立していたわけだ。
このため、国鉄ではコストに見合って運賃を上げてもよい、高コスト化を消費者に押しつけることが
できる、という独占価格の発想があった。
 しかし、そうなると、通勤者は自家用車に、長距離客は飛行機に、貨物はトラックやフェリーボート
にと転換した。その結果、国鉄の利用者はどんどん減り、結局は大赤字になって、分割・民営化を
せざるをえなくなった。日本の鉄道を再生させたのは、独占価格ではなく、競争の活力である。
/////////////////// 講談社発行 ///


38 :

/// 「競争」のさまざまな概念 26 ////////
 日本のコメも同様の例だ。日本のコメは食管法によって、生産から流通まですべて国家が管理
している。外国からの輸入も禁止した完全な国家独占体制である。これに安心して、米価は
<<コスト+適正利潤=価格>の官僚統制的発想で引き上げられていた。
 ところが、コメが高くなるとラーメンやパンやうどんを食べる人が増え、コメの消費量は激減して
しまった。古来、日本人は一人一年に一石食べるとされていた。一石といえば百五十キロだ。ところが
一九九三年には七十キロになり、九五年にはおそらく六十五キロぐらいになるだろう。このためコメは
減反を強いられ、米作農業には後継者がいなくなってしまった。国家独占をもってしても、独占的
高価格になれば米作農業を維持できなかったのである。
////////////////// 「大変」な時代 ///


39 :

/// 「競争」のさまざまな概念 27 //////////
   アメリカ自動車不況を招いた寡占体制
 独占が困難になる第三の理由として、一九八〇年以降の「大競争時代」には、新規参入が
しやすくなったことが挙げられる。
 七〇年代までは、産業施設は巨大化し、巨大化するほど大量生産利益が出て有利だと信じられて
いた。したがって、いったん巨大装置や大規模システムを持つ企業が出現すると、新規参入する
ことは事実上不可能だと考えられていた。つまり、企業の吸収・合併や、競争相手の打倒によって
独占を形成すれば、容易に独占価格を維持できたわけである。
//////////////////// 堺屋太一著 ///


40 :

/// 「競争」のさまざまな概念 28 ////////
 ところが、今や国際的な資本の流動が激しくなり、かなりの規模の参入が可能となった。
その一方で、コンピュータ化の進捗と需要の多様化によって、設備そのものが小型化した。
このため、あらゆるところから新規参入が起こりうるようになった。コンピュータ制御装置の
普及で熟練が不要となったため、発展途上国からの新規参入が容易になったことは重要だ。
現に、コンピュータ部品から石油化学製品や航空輸送まで、大小さまざまな商品サービスが
発展途上国の新企業からの挑戦にさらされている。
///////////////////// 1995年刊 ///


41 :

/// 「競争」のさまざまな概念 29 ///////
 以上の三つの理由によって、法外な独占価格が長く維持されることは、政府の介入がない限り
ほとんど不可能になった。いや、国際競争と代替産業が参入する今日では、日本の国鉄や
コメのように、政府の介入があってさえも、独占価格は長期的に見れば破られてしまう。
したがって、膨大な損失を伴うダンピングを行って競争相手を打倒し、その損失を後の独占価格
によって取り返すなどということは不可能である。これを示す好例が、アメリカの自動車産業
だろう。
 アメリカの自動車産業では、六〇年代までにビッグースリーと呼ばれるGM、フォード、
クライスラー三社による寡占体制が完成した。自動車産業は典型的な規格大量生産型製造業だから、
大規模工場と大量販売網を持だなければ絶対に成り立たない業種とされている。当時のビッグスリーは、
三社の条件が同一であれば、たとえコストが上昇しても販売価格に転嫁できる、全体の販売数量には
さはどの影響がない、と考えていた。
///////////// 常識破壊と大競争 ///


42 :

/// 「競争」のさまざまな概念 30 //////////
 このため、全米自動車労働組合(UAW)との合意によって安易に賃金を引き上げた。
幸か不幸か、UAWのほうも極度に独占的で、この組合員以外の労働者は三社とも雇用しない
ことになっていたのだ。その結果、アメリカの自動車労働者の賃金は一時、製造業平均の二倍、
全産業平均の三倍近くにもなってしまった。
 それだけではない。ビッグースリーは、より高価な自動車を売るように共謀して大型化を
志向し、マスコミからデザイナーまでを動員して大型車の利点を訴え続けた。三社がいっせいに
価格を引き上げて大型化をすれば、消費者はその中からしか選択できないから、利益の多い
大型車に需要が向かう、と考えたわけだ。
////////////////////// 講談社発行 ///


43 :

/// 「競争」のさまざまな概念 31 ////////
 ところが、アメリカの自動車会社が寡占体制を確立して価格引き上げを行い、大型化を
進め始めるとすぐ、まずフォルクスワーゲンが、やがて日本車が大量に流人して、アメリカの
自動車産業全体が衰退してしまった。八〇年代に入ると、アメリカの自動車産業は大不況となり、
ビッグースリーのすべてが赤字に転落し、高賃金をむさぼったUAWからは多くの失業者が出た。
 自由競争のもっとも重要な点は、常に消費者主権が機能しており、新規参入がさまざまな
方向から入ってくることにある。その意味でも、典型的な自由競争はプロレスのような世界
ということができるだろう。
////////////////// 「大変」な時代 ///


44 :

////////////////// 堺屋 太一 (著) ////
「大変」な時代―常識破壊と大競争 [ハードカバー
http://www.amazon.co.jp/dp/4062075822
出版社: 講談社 (1995/08)
ISBN-10: 4062075822
ISBN-13: 978-4062075824

「大変」な時代―常識破壊と大競争 (講談社文庫) [文庫]
http://www.amazon.co.jp/dp/4062638568
出版社: 講談社 (1998/08)
ISBN-10: 4062638568
ISBN-13: 978-4062638562
/// 出版社: 講談社 (1995/08) ////////


45 :

/// 「競争」のさまざまな概念 32 ///////////
    ヨーロッパ式は「サッカー型」競争
 ヨーロッパ大陸の競争、「アルペン・ライン型自由経済」といわれるものは、アングロ・
アメリカ型の完全な自由競争とはいくぶん色合いが違う。日本型を大相撲、アングロ・アメリカ
型をプロレスとすれば、アルペン・ライン型は「サッカー」にたとえることができるだろう。
 サッカーというのは、Jリーグでもわかるように、それぞれチームがあり、リーグがある。
ところが、チームの中の選手の流動性はきわめて高いし、リーグに加わるチームも流動的だ。
チーム数も変化するし、出場チームも入れ替わる。Jリーグも十チームからスタートして、
三年目には十四チームになった。いずれはさらに増えるし、脱落するチームも出るだろう。
リーグが二つ、三つになることもありうる。
////////////////////// 堺屋太一著 ///


46 :

/// 「競争」のさまざまな概念 33 ////////
 選手はチームに入らなければプレーができない。だが、そのチーム自体が流動的だから、
実力さえあればどこかに入れる。プロレスほど自由で多様ではないが、大相撲のように
長年の全人格的帰属や様式上の規制はない。何より重要なのは、どの選手が高給を取るかは、
基本的には観客動員数で決まることだ。つまり、消費者主権が生かされているのである。
当然、選手の移動が自由だから、終身雇用制度があるわけではない。つまり、能力買い切り型
である。
 ただし、現実のサッカー競技では、ヨーロッパでも南米でも、クジ(トトカルチョ)が
消費者主権を歪めていることも、ことわっておく必要があるだろう。
///////////////////// 1995年刊 ///


47 :

/// 「競争」のさまざまな概念 34 ////////
 日本人は、アメリカ型と日本型の中間にヨーロッパ型があるように思いがちだが、それは
大きな誤解だ。ヨーロッパ型は、団体(リーグやチーム)というアドミニストレーションが
関与しているが、基本的に消費者主権であり、供給者(選手)は消費者(観客)に対して
個性をアピールすることで所得も地位も決まる。所属チームという管理機構と、選手という
供給者の間には、消費者(観客)の支持を得るための共同作業と、市場からの上がりを取り合う
争いが併存する緊張関係が存在するわけだ。
//////////////// 常識破壊と大競争 ///


48 :

/// 「競争」のさまざまな概念 35 //////////
 今チームに貢献すれば未来永劫に養われ、今チームやリーグに逆らえば永久追放になる、
ということはない。社会人としての最低限の倫理を保つ限り、監督に反抗しようが、オーナーと
喧嘩しようが、チームの仲間と対立しようが、観客を動員する人気さえあれば、どこかの
チームで稼げる。それも国際的で、南米の選手が日本へ来たり、ドイツの選手がブラジルヘ
行ったり、ダイナミックな流動性が維持されている。ヨーロッパ社会における競争には、
常に国際性がつきまとっているのも、日本と異なる点である。
////////////////////// 講談社発行 ///


49 :

/// 「競争」のさまざまな概念 36 ///////
 「アルペン・ライン型」といわれるヨーロッパ大陸の市場経済は、アングロ・アメリカの
プロレス型自由競争ほど奔放ではないが、国際競争と消費者主権とが貫かれている点で、
大相撲型の日本とはまったく違っている。
 だが、アドミニストレーションが枠組みをつくる点で、アングロ・アメリカ型ほど徹底した
ローコスト追求のダイナミズムが欠けている。それを象徴するのが、失業の増大による社会コストの
上昇だ。ヨーロッパの経済は、手厚い社会福祉によって自由競争の底辺に修正を加えたため、
大量失業という歪みを抱えこんでしまった。このコストを、国際競争と業種的偏りなしに
徴収する仕組みが、付加価値税(日本では消費税)だ。導人以来約三十年、今やEU諸国がみな、
一五パーセントないし二五パーセントという高率の付加価値税を課しているのはこのためである。
////////////////// 「大変」な時代 ///


50 :

/// 「競争」のさまざまな概念 37 ///////////
 アメリカでは、競争を激化させることによって中間所得層が没落し、大量の低賃金労働者層を
生み出した。ヨーロッパは福祉社会を実現し、脱落した人を社会の負担で抱えたことで、
社会全体としてはかなりのハイコストになっている。それでもなお、中間層の没落を防ぐことは
できない。福祉によって保てるのは、その社会における基本的な生活条件だけである。アルペン・
ライン型市場経済には、自由競争の結果生じる格差を修正する要素(広範な社会福祉制度)が
加わってはいるが、競争場裡においては消費者主権の原則が貫かれているのである。
////////////////////// 堺屋太一著 ///


51 :

/// 「競争」のさまざまな概念 38 ////////
   「家族福祉主義」の中での自由競争
 近年成長著しい「第四の極」、東アジアの経済社会はどうだろうか。
 東アジアの経済社会には、伝統的な束縛や政治の干渉が非常に強い。中国や韓国では、思想や
文化の統制による壁も存在する。タイ、インドネシア、ベトナムなどでは、古い慣習と長く続いた
軍事政権の影響も少なくない。
 しかしながら、ここには建前と実際との大きな違いも見逃せない。そのため、今勃興しつつある
近代工業の分野においては、きわめて自由な競争が行われている。特に華人(東南アジア国籍の
中国人)の間では、資本と人脈の流動性は著しく高い。ただ重要なのは、この地域の基本に
「家族主義」がある点で、アングロ・アメリカやアルペン・ラインとも、日本とも、大いに
違っていることだ。
//////////////////// 1995年刊 ///


52 :

/// 「競争」のさまざまな概念 39 ////////
 戦後の日本では、資本と経営とを分離することが経営近代化の必須要件のようにいわれ、
ほとんどの企業でそれが実行されている。それに対して東アジアの経営は、家族主義こそが
原則であり、社会的正義でもある。
 日本人は、経営における家族主義といえば、親子兄弟等が役員になり、一家がそこで働く
「家族労働」を思い浮かべるだろう。しかし、東アジアの家族主義は、一族の代表選手が
企業を興して利益を上げれば、それによって家族の他のメンバーも潤うことであり、必ずしも
「家族労働」を意味しない。つまり、家族の互恵主義であり、いわゆる「家族福祉」である。
 周知のように、福祉には「家族福祉」「地域福祉」「職場福祉」「社会福祉」の四種類がある。
元来、人間は血縁社会を形成し、「家族福祉」をやっていた。病人、高齢者、幼児など、
働けない者は家族の中で養った。部族・氏族と呼ばれる大家族集団が、この点でも重要な
役割を果たしたものだ。
////////////// 常識破壊と大競争 ///


53 :

/// 「競争」のさまざまな概念 40 ////////////
 やがて農業社会になると、村落共同体による「地域福祉」が重要になる。日本でも戦前までは、
未亡人や孤児、孤独な高齢者を、村人たちが共同で養うことはよくあった。村人たちがおカネを
出し合って、それにふさわしい軽労働に従事させて食べられるようにしていた。両親のいない
孤児なども、村の人たちが養って学校へやったし、貧しい家から秀才が出れば、村の金持ちが
奨学金を出して東京の大学へやるようなことも珍しくなかった。つまり、地域福祉が相当に
実行されていたのである。
 古代の後半からは、第三の形態として「職場福祉」が現れる。おそらくその始まりは軍隊だった
と思われるが、やがて中世ヨーロッパでは全般にギルド・ウェルフェア、つまり同業職人組合
による相互扶養制度が普及する。
////////////////////// 講談社発行 ///


54 :

/// 「競争」のさまざまな概念 41 ///////
 徳川時代の日本にも職場福祉があり、業種別の株仲間や座で、引退した職人や店主の老後の
面倒をみた。あるいは、主人が亡くなった店の権利(株)を同業者が「預かる」ことによって、
未亡人や遺児を養うといった形の職場福祉もあった。前述の日本相撲協会に残る年寄制度は、
その実態を現代的にした制度といえるだろう。
 現在の日本は、圧倒的に職場福祉に依存する社会である。疾病、失業、老後という三つの
福祉対象状態に関して、大部分の人たちがもっとも頼りにしているのは職場、つまり勤め先の
会社による扶養だろう。
 病気になっても会社はなかなか馘にしない。終身雇用だから失業することはない。会社の
仕事が減っても、窓際で養ってくれる。そのうえ、定年後も再就職の世話をしてくれるし、
退職金や企業年金もくれる――ほとんどの人はそう信じている。戦後の日本は職縁社会で、
生産=所得だけではなく、福祉も消費も文化も、職場の縁で行われているのだ。
///////////////// 「大変」な時代 ///


55 :

/// 「競争」のさまざまな概念 42 ////////
 アメリカやヨーロッパ諸国においては、二十世紀になると、家族福祉や地域福祉は急速に
衰退した。だが、欧米では戦後の日本のような企業ぐるみの職場福祉はあまり育たなかった。
アメリカでは組合年金が、ヨーロッパでは公共による社会福祉、つまり国家や自治体が強制的な
租税や年金掛金によって扶養する制度が広まった。
 大家族が崩壊して家族福祉はできない。工業化の進行で村落共同体は消滅し、地域福祉も
不可能だ。企業は、消費者主権と新規参入によってきびしい自由競争にさらされ、職場福祉など
まかないきれない。その結果、法律で強制的に税金や掛金を取って、社会的に福祉を行おう
という考え方が、まず北欧やイギリスに、続いて全ヨーロッパに広まったわけである。
////////////////// 堺屋太一著 ///


56 :
★シャープ、1千億円純損益、初の大規模リストラへ 数千人の希望退職検討
 2012/07/24(火) 12:31
 電機大手のシャープが、同社で初めての大規模な人員削減の検討に入ったことが明らかになった。
これまでは配置転換などで雇用を守る経営を掲げてきたが、2012年3月期決算が過去最悪の赤字となり、
4〜6月期も主力の液晶やテレビ事業の不振が続いたため方針転換に踏み切る。
 シャープの従業員数は単体で約2万1千人、海外を含むグループで約6万4千人。
今回の削減は最大で数千人規模となる可能性もある。
国内外で全社的な希望退職を募集する方向で、近く労働組合との協議に入る見込み。
希望退職の募集は1950年に1度実施したが、その後は創業者の意向もあってしてこなかった。
12年3月期決算では過去最悪の純損益の赤字3760億円を計上。
稼働が落ち込む液晶や太陽光パネルの工場から白物家電の営業部門に人員を振り向けるなど、
昨年度と今年度で計約2千人を社内で配置転換する対策を打ち出した。
 しかし、4〜6月期も液晶パネルを生産する堺工場(堺市)の稼働率が3割前後に低迷し、
テレビの販売も予想を下回った。液晶パネルのカルテルを巡って米国で160億円の和解金を支払うことも決まり、
1千億円規模の純損益の赤字が出る見通しが強まっていた。
 リストラと並行して資産売却も進める方針。連結対象から外した堺工場の土地は外部への売却を検討。
首都圏の複数の拠点についても売却を含めた活用を検討し、8月をめどに集約していくという。
http://www.asahi.com/business/update/0724/OSK201207240031.html

57 :

/// 「競争」のさまざまな概念 43 ///////////
   東アジア式は代表者が競う「カンフー型」
 社会福祉の発想が広がったのは、物質文明を尊んだ古代と近代の特徴である。古代ローマには、
「パンとサーカス」という言葉があった。ローマ市民に対して、最低限の食物と娯楽を提供する
のは政府の責任だったのだ。五賢帝時代(九六〜一八〇)以降のローマ皇帝の最大の仕事は、
貧しいローマ市民にパンとサーカスを絶やさずに与える社会福祉だった。食物も娯楽も種類が
少なかったせいか、貨幣経済の面倒な手続きを通じることなく、現物で提供していたのだ。
 また、養いかねる子どもを捨てる場所として、「Rの柱」といわれるものも設置されていた。
ここに捨て子をすると国が拾って育ててくれる、と信じられていたのである。
//////////////////////// 1995年刊 ///


58 :

/// 「競争」のさまざまな概念 44 ////////
 物質文明の社会では、一人当たりの物質の消費可能量を増やそうとするため、都市的な座業に
従事する者が増えると産児制限が盛んになり、性道徳が類廃し、究極的には家庭が崩壊してしまう。
古代社会も、末期になるとそれがはなはだしかった。ローマ帝国だけではなく、後漢末期から
三国時代(三世紀ごろ)の中国などでも同じだった。
 近代も物質文明を尊ぶ社会だから、産児制限が広まり、性道徳の頽廃と家族の崩壊が進んでいる。
結果として、家族福祉はむずかしくなり、社会福祉が重要になってくるわけだ。
 ところが、東アジアの家族主義は、家族労働の支えなくして成立する家族福祉主義だ。これは
大家族に対する貢献を喜びとする倫理と美意識に支えられているので、生産=所得の形態が
大企業化しても消えることがない。一族から企業を興して成功した人が出れば、たちまちその
親兄弟、叔父叔母、甥姪、従兄弟、従姉妹までが成功者の世話によって豊かな暮らしを得る。
さらには、その人の出身地方全体にも寄付や出稼ぎの機会が与えられる。
//////////////// 常識破壊と大競争 ///


59 :

/// 「競争」のさまざまな概念 45 ///////
 その意味では、東アジア型の経済社会をスポーツにたとえると、「カンフー型」といえる
だろう。つまり、流派の代表者が出ていって有名になれば、その流派全体が興隆する。流派
全員がチームープレーを行うのではなく、もっとも優れた代表者が徹底した自由競争の世界で
競い合うのである。
 そこでは資金は国際規模で流動し、新規参入は自由自在、競争のルールさえ時と場所とで
変わる。カンフーの流派はいくつでもできる。大流派で腕を上げれば、独立して流派を興す
こともできる。その栄枯盛衰は観客と弟子の数で決まる。つまり、東アジアの企業競争は、
アングロ・アメリカ型に劣らぬ完全な消費者主権だ。
///////////////// 講談社発行 ///


60 :

/// 「競争」のさまざまな概念 46 ////////
 それどころか、カンフーの試合には明確なルールも定まった競技施設もない。その時その場の
主催者が、適当な会場をつくり、観客が喜びそうなルールを宣言する。つまり法治よりも人治の
世界だ。中国や東南アジアで企業を経営する日本人の中には、国家政府や自治体の有力者の意向で
ルール変更が行われると嘆く者もいるが、それもカンフーの試合と考えれば納得できるだろう。
 東アジアの華人たちは、もっとも有利な場所と時期と対象を選んで投資をして、もっとも有利な
方法で資本を回収する。そこには官僚機構に対する警戒はあっても依存はない。もしどこかの
政府や自治体が自分たちに有利な条件を出したら、たちまちそこへ移動してしまう。
 そういう自由競争が完全に行われているにもかかわらず、そこから上がった利益は一族と
故郷に分けられていく。それこそが成功の喜びであり、誇りなのだ。
////////////////// 「大変」な時代 ///


61 :

/// 「競争」のさまざまな概念 47 ////////
    日本をハイコスト社会にした原因
 今日の[メガ・コンペティション・エイジ]の四つの極の経済社会を見ると、日本だけが
消費者主権ではない。
 アメリカ、ヨーロッパ、東アジア、日本の四極は、経済運営と企業競争においてそれぞれに
異なるが、それが等距離に分布しているわけではない。他の三極はいずれも消費者主権という
点で一致しているが、日本だけは消費者主権ではなく、官僚主導型業界協調体制になっている。
 大相撲の力士が日本相撲協会の管理と規制と保護の下で競争しているのと同じように、企業も
官僚主導の下で業界協調しながら競争している。官僚機構と業界の協調に反しない限り、
倒産廃業がないように面倒をみる護送船団方式が今も広い範囲で実行されている。
////////////////////// 堺屋太一著 ///


62 :

/// 「競争」のさまざまな概念 48 ////////
 したがって、日本の企業経営者にとって経営に失敗することは、会社が潰れることでも、
自分が破産することでもなく、業界での顔が利かなくなり役所の覚えが悪くなることだ。
従業員も、自分の会社が衰退しても賊になるという心配は、少なくとも最近まではほとんど
しなかった。彼らにとっての苦痛は、自分の属する企業の業界での地位が下がり、社会的
評価が低くなる、という心理的ダメージが主だった。最悪の場合でも、官僚の指導によって
同業他社に合併され、職場で冷遇されるにとどまった。
 だが、このことが、日本的な競争激化を生み出す要因でもあった。たとえば、電力会社の
ような完全な地域独占会社が相互に競争する。東電に比べて関電が、関電に比べて中部電力が、
というような比較で論じられ、業界内部での評判や社会での評価がつけられるため、経営者も
従業員もよく働いた。国鉄の分割民営化か大成功したのも、JR各社が相互に評判競争を
しているためだろう。
//////////////////// 1995年刊 ///


63 :
「HISオンライン予約センタ−」で海外旅行ツア−の「空売り販売」の被害にあいました。
その原因分析と再発防止対策をHIS責任者と詰めて行く中で次の事が判りました。
@「空売り販売」(詐欺商法、違法行為)を知りながら、在庫商品の処分調整に組織的、恒常的に活用実施している。
A販売者側は「違法行為、詐欺商法」を認識しながら、「代替商品」対応で良しとしている。違法行為、犯罪の認識が全くない。
B消費者の「泣き寝入り」「あきらめ」の心理、窮状を悪用した詐欺商法であり、組織ぐるみの犯罪である。
C行政監督諸官庁(国土交通省、観光庁、消費者庁、国民生活センタ−、日本旅行業協会その他)に調査依頼するも
HISの対応の口実パタ−ンは「代替品でお客様の了解を得ているので何も問題はありません」だ。
本質的な「オンライン販売」での「空売り販売」(詐欺、違法行為、不法行為)の認識と原因追求を明らかにしていない。
「HISオンライン予約センタ−」の「海外ツア−旅行の空売り詐欺販売商法」に騙されない様、この情報を見たた方は
知人、友人、ご家族へ大至急、お知らせし、「空売り、代替え商品すり替え詐欺販売」に合わない様、周知徹底にご協力下さい。


64 :

/// 「競争」のさまざまな概念 49 ////////
 欧米では地域独占が実現すると、競争意識が働きにくい。ところが日本では、官僚主導と
業界協調体制の枠の中にあって、間接的な評判競争が起こる。これがある程度は地域独占
企業にも経営努力を促したことは事実である。
 しかし、圧倒的に大きいのは、「赤信号みんなで渡れば怖くない」式の、業界全体の
ハイコスト容認風潮だ。その結果、業界全体が官僚主導の下に安全性や責任回避に惜しみなく
費用をかけ、最先端技術には熱心だがコスト引き下げ型技術には不熟心な気質を生み出した。
つまり、日本の体制は、ハイコスト社会になりやすい仕組みなのである。
///////////// 常識破壊と大競争 ///


65 :
auのサポートって、債務不履行レベル。
http://ameblo.jp/namietyama/entry-11318456886.html

66 :

/// 「競争」のさまざまな概念 50 ////////////
    自由競争にはローコスト化が不可欠
 技術者は常に、より高級なもの、より完全なものを追求する。したがって、現場の技術者が
決定権を与えれば、高コスト高品質になる傾向がある。たとえば自動車はモデルチェンジの
たびに格好がよくなり、性能が向上して、価格が引き上げられる。
 田中角栄元首相がつくった上越新幹線は、当初大赤字だった。まだ健康だったころの元首相に、
「田中さんがむりやり新幹線をおつくりになったので、大きな赤字が出て、長年にわたって
国民の負担になりますよ」といったら、田中氏は「ちゃうちゃう。おれは新潟へ新幹線を
つくれといったが、時速二百六十キロの超高速鉄道をつくれといっだのではない。もしあれが
百八十キロの新幹線なら、十分採算が合っだのではないか」と答えた。
////////////////////// 講談社発行 ///


67 :

/// 「競争」のさまざまな概念 51 ///////
 政治家に細かい技術はわからないのだから、「新潟は気象や地形などの事情があって、とても
東海道新幹線のような大型は無理です。百八十キロにしましょう」と官僚がいってきたら、
田中元首相も「ああ、それでいい」と答えただろう、というのだ。ところが、新幹線をつくれ
といわれた途端、当時の国鉄の技術者たちは、東海道新幹線よりもさらに高級な新幹線を
つくり上げた。
 真の自由競争のない分野、消費者主権の働かない組織では、こうした「技術者の夢の追求」が
必ず起こる。その典型が軍備だ。もっとも消費者主権の働きにくいこの分野では、各国とも
最新最高の兵器を買いあさってやまない。軍備を専門技術者たる軍人に任せず、広い視野を持つ
素人に制御させねばならないという「シビリアン・コントロール」の目的の一つは、ここにある。
//////////////// 「大変」な時代 ///


68 :

/// 「競争」のさまざまな概念 52 ///////////
 コストを考えずに品質の向上とサービスの万全を図るのは、それぞれの担当者の善意と意欲の
結果である。大相撲が高い品質と実力を誇る一方、料金が高く谷町も不可欠なのは当然だ。
 プロレスだったら、二十人か三十人ぐらいの人が行って、選手自身でリングを組み立て、
衣裳を着け、試合を行った後は自分たちでリングを解体してトラックに積みこむ。これに対して
日本相撲協会のほうは、様式を守るために、土俵づくりもいれば床山もいる。行司も呼び出しも
次々と入れ替わり、格式にあった取組だけを分担する。
////////////////////// 堺屋太一著 ///


69 :

/// 「競争」のさまざまな概念 53 //////
 自由競争の社会では、常に他社との競争と消費者の選択というコスト引き下げ圧力が
かかっている。これからの「メガ・コンペティション・エイジ」に、消費者はどういう
ものを選択するだろうか。
 ある分野では高品質、高価格を選ぶだろうが、多くの分野では低価格を志向するだろう。
同じ分野でも、高品質高価格を求める消費者と低価格低品質を求める者とがいる。中間層が
減少するこれからの時代には、量的には後者が圧倒的に多くなりそうだ。
 したがって、個別の企業はもちろん、社会全体としてもコスト引き下げ圧力がかかる
ような仕組みをつくらなければ、「メガ・コンペティション・エイジ」には対応できない。
/////////////////// 1995年刊 ///


70 :

/// 「競争」のさまざまな概念 54 ////////
 ところが、官僚はコストのことを考えず、より完全なもの、誰からも責任を追及されない
ことを重視して高品質を追求する。特に、手続きを完全にするためには、どのような費用も
手間も惜しまない。官僚主導型の規制が固定化している限り、社会全体のコストを引き下げる
ことがむずかしい所以である。
////////////// 常識破壊と大競争 ///


71 :
「HISオンライン予約センタ−」で海外旅行ツア−の「空売り販売」の被害にあいました。
その原因分析と再発防止対策をHIS責任者と詰めて行く中で次の事が判りました。
@「空売り販売」(詐欺商法、違法行為)を知りながら、在庫商品の処分調整に組織的、恒常的に活用実施している。
A販売者側は「違法行為、詐欺商法」を認識しながら、「代替商品」対応で良しとしている。違法行為、犯罪の認識が全くない。
B消費者の「泣き寝入り」「あきらめ」の心理、窮状を悪用した詐欺商法であり、組織ぐるみの犯罪である。
C行政監督諸官庁(国土交通省、観光庁、消費者庁、国民生活センタ−、日本旅行業協会その他)に調査依頼するも
HISの対応の口実パタ−ンは「代替品でお客様の了解を得ているので何も問題はありません」だ。
本質的な「オンライン販売」での「空売り販売」(詐欺、違法行為、不法行為)の認識と原因追求を明らかにしていない。
「HISオンライン予約センタ−」の「海外ツア−旅行の空売り詐欺販売商法」に騙されない様、この情報を見たた方は
知人、友人、ご家族へ大至急、お知らせし、「空売り、代替え商品すり替え詐欺販売」に合わない様、周知徹底にご協力下さい。


72 :

/// 「競争」のさまざまな概念 55 ///////////
    官僚型「基準主義」と競争型「確率主義」
 今、日本でも「価格破壊」が起こっている。その主因は、海外から流入してくる新規参入品、
様式美よりも価格競争力を重視した消費者主権対応型の商品だ。それに比べて、長年、日本型
競争の中で規格化された商品は、細部の丁寧さと問題を起こさないことを重視した官僚主導型の
規格基準適合商品である。
 官僚的発想によれば、規制緩和の中でも安全基準だけは絶対に必要と思うだろうが、実は
そうでもない。実際には、規格基準よりもコスト対効果を重視した確率主義のほうが、安全を
達成しやすいのである。
////////////////////// 講談社発行 ///


73 :

/// 「競争」のさまざまな概念 56 //////////
 安全を考える場合、規格基準主義と確率主義がある。規格基準主義とは、ある一定の条件
(規格や基準)を満たせば事故は起こらないとする考え方だ。たとえば、これこれの建築基準で
ビルを建てれば、マグニチュード八.〇の地震までは確実に耐えられる、したがってこのビルは
安全だ、とするわけである。この場合、「マグニチュード八.〇以上の地震はありえない」
という暗黙の了解がある。このため、基準さえ通れば、それ以上の安全装置や救助方法は
手当てしようとしない。
/////////////////// 「大変」な時代 ///


74 :

/// 「競争」のさまざまな概念 57 //////////
 それに対して確率主義では、マグニチュード八.〇以上の地震が起こる可能性は何百年に
一回しかない。そのときにも耐えられるほど頑丈な建築をつくればいくらいくらのコストが
かかる。そのコスト対効果の比率を考えると、費用がかかりすぎる。逆に、もっと脆弱な
構造にすれば建築費用は下がるが、マグニチュード七.八までしか耐えられない。それでは
何百年に一回かの危険があり、削減できるコストに比べて危険が大きすぎる。その結果、
マグニチュード八.〇に耐えられる構造でつくるのがもっとも有利だ、ということになる。
////////////////////// 堺屋太一著 ///


75 :

/// 「競争」のさまざまな概念 58 ////////
 官僚主導は規格基準主義になるが、自由競争では確率主義的な発想になる。たとえ結論は
同じでも、考え方の過程と周辺の情況は大違いだ。
 確率主義に立つ自由競争では安全性が損われるかというと、そうではない。安全性を軽視した
商品を販売して事故が起こったときには、巨額の損害賠償を取られる。当然、それを担保する
保険料も高いから、危険な商品や施設は絶対にコストに合わない。したがって、自由競争の
場からは排除されるわけだ。
 逆に、日本は官僚主導によって世界一きびしい建築基準や消防法を持っているが、焼死率は
世界一高く、大阪市などは香港の約十倍にもなっている。一九九五年一月十七日の阪神淡路
大震災では、前年同月同日に起きたロサンゼルス地震よりもずっと大きな損害を出した。
日本よりも安全性に乏しいのは、完全な官僚統制の基準主義でやってきた旧ソ連である。
九五年五月二十八日未明のサハリン北部地震の例を見てもわかるだろう。
//////////////////////// 1995年刊 ///


76 :

/// 「競争」のさまざまな概念 59 ////////
 確率主義が貫かれている例に外航船舶がある。外航船舶に対してどこかの国がむずかしい
基準を設けたとしても、たちまちリベリアかパナマに船籍を移してしまうから効果がない。
外航船舶の安全性を保障しているのは保険会社である。ロイズ船級協会やアメリカ船級協会の
基準に合格していれば、保険会社が通常の金額で保険を受けてくれる。
 特殊な海上構造物には保険協会の安全基準に達しないものもある。たとえば、曳航中の
石油掘削パージ(はしけ)は、通常の船舶よりも危険率が高いから保険料が高い。しかし、
通常の船舶では保険料の高い船をつくると引き合わない。荷主もそんな危ない船には貨物を
載せない。その結果、外航船は安全につくられている。香港には、建築基準法はないに等しいが、
保険会社が厳格に見回っているから、火災による焼死や倒壊事故は少ないのである。
////////////// 常識破壊と大競争 ///


77 :

/// 「競争」のさまざまな概念 60 ////////
 海洋汚染防止のために大型タンカーの二重底構造がいち早く採用できたのも、保険会社主導の
確率主義なればこそだ。これが官僚主義の規格基準主義なら、官僚の権限意識と業界の利害と
世界各国の思惑とが絡んで、何十年間も決まらなかったであろう。
 規格基準主義と確率主義が対比される典型は原子力発電だ。日本は基準主義、アメリカや
フランスは確率主義だ。旧ソ連の場合は完全な官僚統制だから、徹底した基準主義でやっていた。
チェルノブイリの原子力発電所を設計したとき、「放射能漏れはありえない」というので防御施設の
シェルターをつくらなかった。だが、現実には理論的に「ありえない」ことが起こってしまった。
アメリカのスリーマイル島の場合は、確率主義でつくっていたから、「ありえない」ようなことが
起こる確率をも考えて、もう一重の防御施設をつくっていた。だから、大惨事にはならなかった。
////////////////////// 講談社発行 ///


78 :

/// 「競争」のさまざまな概念 61 ////////
 規格基準主義では、コスト対効果の考え方にならないから、ときにはコストが非常につり上がる。
日本の建築や高架道路の建設費が欧米に比べて二倍以上も高い原因一つは、ここにある。各省が
つくった基準を全部合格させるためには、手間と費用が非常にかかり、設計の自由度と技術の
進歩が取り入れにくい状況に陥っているのだ。
 また、規格基準は変えにくいため、新しい技術が入りにくい。たとえば、日本のテント会社が
いちはやくエアドームを完成し、諸外国でいくつも施行完成させたが、その後も、日本でだけは
許可が下りなかった。東京ドームをつくるためには、三百回も陳情を繰り返さなければならなかった
という。
//////////////// 「大変」な時代 ///


79 :

/// 「競争」のさまざまな概念 62 ///////
 日本は自由経済をやっている、と日本人は思ってきた。だから過当競争まで起こる、と
いわれていた。だが、実際は、きわめて制限された範囲内での競争にすぎない。過当競争と
いわれるものも、官僚主導の中でのシェア競争にすぎない。いわば大相撲の力士が日本相撲協会の
定めた様式の中で競い合っているのと同じで、消費者(観客)を喜ばそうとする独創性と
個性を発揮する競争ではない。
 日本がこれから「メガ・コンペティション・エイジ」に対応するためには、ローコスト化を
強要する仕組みを全社会的に取り入れ、消費者主権を確立することが必要である。
・・・・
////////////////// 堺屋太一著 ///


80 :

//////////////// 堺屋 太一 (著) ////
「大変」な時代―常識破壊と大競争 [ハードカバー]
http://www.amazon.co.jp/dp/4062075822
出版社: 講談社 (1995年08月発行)
ISBN-10: 4062075822
ISBN-13: 978-4062075824

「大変」な時代―常識破壊と大競争 (講談社文庫) [文庫]
http://www.amazon.co.jp/dp/4062638568
出版社: 講談社 (1998年08月発行
ISBN-10: 4062638568
ISBN-13: 978-4062638562
/// 出版社: 講談社 (1995年08月) //////


81 :
★衰退する日本電話端末メーカー、世界シェア、前年の6・0%から1・9%に
 総務省は、情報通信技術(ICT)産業の国際競争力を示す「ICT国際競争力指標」の
2012年版を発表した。
 日本の携帯電話端末メーカーが世界でシェア(市場占有率)を年々落としている実情が
浮き彫りになった。
 指標は、民間調査会社などによる11年(一部製品は10年)のシェアをもとに総務省が集計した。
 携帯電話端末の全世界の市場規模は、前年より27・6%多い17億7500万台に広がった。
しかし、国内メーカーのシェアはわずか1・9%と、前年の6・0%から大幅に減少した。
 国内メーカーのシェアは、総務省が指標の取りまとめを始めた07年の14・2%から、
年々下がり続けている。スマートフォン(高機能携帯電話)についても、世界の市場規模は
前年比63・6%増の5億2500万台に伸びた反面、国内メーカーのシェアは3・7%と、
前年の9・0%から大きく下げた。

(2012年8月17日20時33分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120817-OYT1T01195.htm

82 :
★教員評価、生徒・保護者の意見も反映 大阪府教委
2012年8月24日16時43分
 大阪府教育委員会は24日、全公立学校の保護者や生徒に授業アンケートを行い、授業を受ける
側からみた「授業力」を教員評価に反映させることを決めた。授業アンケートを教員の評価に
直結させるのは、全国で初めてという。
 対象となる教員は約5万人。教育を受ける側の視点を重視する大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)の
主導で3月に可決した府立学校条例で、「授業に関する評価は生徒または保護者による評価を踏まえる」
と決めたことを受けた。「授業力」「生徒指導」「学校運営」の三つの評価項目のうち、「授業力」の
評価にアンケート結果を反映させる。評価の結果は、給与などに影響する。
 評価の項目は、高校が「授業内容に興味関心を持つことができた」「授業を受けて、知識や技能が
身に付いたと感じている」の2点、小中学校は「興味・関心・意欲の向上」「学習内容の習得」
「個の状況に応じた支援」「望ましい学習集団の育成」「児童・生徒への適切な評価」の5点。
評価は各項目4〜5段階で、自由記述欄も設ける。
http://www.asahi.com/national/update/0824/OSK201208240064.html

83 :
「HISオンライン予約センタ−」で海外旅行ツア−の「空売り販売」の被害にあいました。
その原因分析と再発防止対策をHIS責任者と詰めて行く中で次の事が判りました。
@「空売り販売」(詐欺商法、違法行為)を知りながら、在庫商品の処分調整に組織的、恒常的に活用実施している。
A販売者側は「違法行為、詐欺商法」を認識しながら、「代替商品」対応で良しとしている。違法行為、犯罪の認識が全くない。
B消費者の「泣き寝入り」「あきらめ」の心理、窮状を悪用した詐欺商法であり、組織ぐるみの犯罪である。
C行政監督諸官庁(国土交通省、観光庁、消費者庁、国民生活センタ−、日本旅行業協会その他)に調査依頼するも
HISの対応の口実パタ−ンは「代替品でお客様の了解を得ているので何も問題はありません」だ。
本質的な「オンライン販売」での「空売り販売」(詐欺、違法行為、不法行為)の認識と原因追求を明らかにしていない。
「HISオンライン予約センタ−」の「海外ツア−旅行の空売り詐欺販売商法」に騙されない様、この情報を見たた方は
知人、友人、ご家族へ大至急、お知らせし、「空売り、代替え商品すり替え詐欺販売」に合わない様、周知徹底にご協力下さい。


84 :

/// 「ローコスト革命」が日本を救う 1 /////
 堺屋 太一著 「大変」な時代 講談社 1995年刊より
・・・・
 第五章 「ローコスト革命」が日本を救う
  マルチメディア社会はローコストから
 日本は今、非常なハイコスト社会、何ごとにつけても経費の高い世の中になっている。
 まず第一に、日本の市場では、ほとんどあらゆるものの価格が、諸外国よりも高い。
 自動車や電気製品に代表される規格大量生産型工業製品が強い国際競争力を持ち、大量に
輸出されているため、日本の貿易収支は大幅な黒字になっている。だが、この規格大量生産型
工業製品でさえも、工場蔵出し価格は安いが、複雑な流通経路を通じて国内の消費者の手元に
渡るときにはかなり高価になってしまう。日本製の自動車やカメラは、東京よりもニューヨークの
ほうがずっと安い、という現象が現れている。
/////////////////// 「大変」な時代 ///


85 :

/// 「ローコスト革命」が日本を救う 2 /////////
 ましてや、それ以外の国際競争にさらされない分野の物価は非常な割高だ。自然条件に制約
されている農産物や古風な流通に抑えられている食料品はいうに及ばず、最近は建設コストの
高さも注目を集めている。
 建設省の調査によると、同じ規格基準とすれば、アメリカに比べ約三割高い(一ドル百十円
ベース)というが、実際はそれどころではなさそうだ。住宅やオフィスビルでは平均二倍程度、
道路や橋梁の建設では二倍以上が実情といわれている。
 情報関係のコストもきわめて高い。テレビ放映は番組ごとの価格差が非常に大きいので一概には
いえないが、日本の場合、出演者のギャラやスポーツゲーム放映権料を別にした制作費だけを
見ると、欧米の二倍から六倍ぐらいのコストがかかっている。こうした映像情報制作コストの
高さが、今後のマルチメディアの発展を大きく阻害することになりかねない。
///////////////////////// 堺屋太一著 ///


86 :

/// 「ローコスト革命」が日本を救う 3 /////////
 たとえば、将来、百チャンネルのCATVが普及するといわれている。では、百チャンネルの
CATVを見るために各家庭がどれぐらいの料金を払うだろうか。まず常識的に見て、月一万円が
限度ではないだろうか。一万円払う家庭が三千万戸できたとしても、月間収入は三千億円、年間
三兆六千億円にすぎない。これを百チャンネルで割ると、一チャンネル当たり三百六十億円になる。
 仮に、各チャンネルが一日十五時間、年間五千五百時間の放映をするとなれば、一時間当たりの
単価は六百五十万円余になる。施設費や総務経費などを差し引いて、一時間番組の制作費に使える
のは四百万円を越えない。そのうえ、百チャンネルが全国一律に番組を放映するわけではない。
もちろん一方ではリピート(繰り返し)放映もあるが、地域別の番組がかなり必要だ。それこそが
CATVの利点である。そうだとすれば、時間当たりの制作費はそのまた何分の一かにならざるを
えない。
/////////////////////////// 1995年刊 ///


87 :
ここもコピペスレか?

88 :

/// 「ローコスト革命」が日本を救う 4 /////////
 今日の日本で、一時間四百万円の制作費で、料金を支払うほど魅力あるメディアができるか、
きわめて疑わしい。全国を十地域に分けて天気予報を流すとしても、一時間の制作費四十万円、
これでも適確な地区別情報を流すことはむずかしい。
 アメリカやカナダでマルチメディアが発達したのは、一時間一万ドル(百万円)程度の
番組がつくれるローコストな番組制作体制ができたからだ。
 ”ニューヨーク1”というテレビ番組は、一人のレポーターがカメラマンも取材記者も
すべてを兼ねる制作方法で、一時間当たりの番組を二千ドルぐらいで制作している。しかも、
この番組を制作する局は、本社の管理経営部門も二十人以下、日本のテレビ局の百分の一だ。
/////////////////// 常識破壊と大競争 ///


89 :

/// 「ローコスト革命」が日本を救う 5 /////
 特定の番組を見たい人だけが料金を払う「ペイ・パー・ヴュー」方式では、ボクシングの
選手権試合やローズボール(アメリカン・フットボール)など高価な料金で放映する番組も
あるが、この場合は、一種の歩合制で、視聴者から得た金額の三分の二程度が興行主に払われる
のが通例である。あとの三分の一のほとんどは、広告宣伝費と営業関係に使われるので、
放送局の制作費は決してハイコストではない。
 百チャンネルのCATVを普及するためには、番組制作体制とテレビ局の経営管理体制の
ローコスト化が前提になるわけである。
//////////////////// 講談社発行 ///


90 :

/// 「ローコスト革命」が日本を救う 6 /////
 「何かできるか」よりも「誰が払うか」
 CATVやマルチメディアには、多様な機能が期待されている。ところが、その費用は誰が
何のために支払うのか、あまり明確ではない。仮に視聴者からの料金収入が先述のようなら、
それ以外の広告収入や物販収入でどれぐらいの収入が期待できるだろうか。
 まず広告費は現在年間約七兆円。そのうちテレビ、ラジオ関係は二兆数千億円だが、この
数値が何倍にも仲びるとは考えにくい。イメージやブランドによる知価創造のために広告費が
増加するとしても、せいぜい一兆か一兆二千億円だろう。とうてい百チャンネルのCATVを
養うほどの金額ではない。
///////////////////// 「大変」な時代 ///


91 :
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R
創価 R

92 :

/// 「ローコスト革命」が日本を救う 7 /////
 もう一つ、マルチメディアの利用法として、情報放映を通じて買い物をするテレビショッピングが
いわれている。現在、日本の小売総額は、住宅を除いて百二十六兆円。テレビメディアを通じて
物販が行われたとしても、商品を配達する手間は減らない。店舗費用が省略される代わりに、
配達費用がかかるのである。
 日本の場合、都市の地価は高いから、店舗を構える費用はかなり大きいが、交通渋滞の中を
配達するコストも同じく高い。それを勘案すると、テレビ番組に支払える物販手数料は、売上局の
五パーセントが限度と見られている。小売業でもっとも効率のよいのは、昔も今もキャッシュ&
キャリー、消費者自身が現金で支払って持ち帰る方式である。
///////////////////////// 堺屋太一著 ///


93 :

/// 「ローコスト革命」が日本を救う 8 /////
 もちろん、マルチメディアがどんなに発達しても、小売の中でテレビショッピングの比率は
限られている。今後の夫婦共働き家庭や高齢者家庭の増加を最大限に見こんでも、全小売の
十分の一を超えることはないだろう。そうだとすれば、そのためにマルチメディアに支払える
金額はせいぜい六千億円強ということになる。各地域でテレショップ型のマルチメディアを
成立させるとすれば、極低価格の番組制作が必要なわけである。
 百チャンネルのCATVを運営するためには、情報機関の徹底したローコスト化か前提になる。
双方向型のマルチメディアともなれば、発信者に支払われる費用はさらに少なく、たいていは
タダになるだろう。つまり趣味の世界というわけだ。
/////////////////////////// 1995年刊 ///


94 :
★日本はガラパゴス化ではなく鎖国共産主義で崩壊    1
 〜航空業界と電力業界の相似形
 つぶやきかさこ  2012年09月08日
日本にやっとLCC(格安航空会社)が増えてきた。欧米では約20年前から、東南アジアでは約10年前から、
LCCが就航しており、格安で飛行機が乗れるのは、世界ではもはや当たり前の時代だという。
LCC関連の本「格安エアラインで個人旅行が変わる!」下川裕治著を読むと、いかに日本が消費者や
国民の利益を無視して、既存の航空会社を守り、政治家・官僚の利権を守るために、規制緩和をせず、
LCCの新規参入を認めず、結果、世界から乗り遅れ、競争力なき航空会社ができあがり、国民はバカ高い
航空運賃を強いられ、挙句の果てには、こんなに守っているのに、JALが破綻してしまうという、
おかしな事態にまで発展した。
国内線にLCCがばんばん就航し、結果、JALが破綻したというならわかるがそうではない。むしろ
政治家や官僚によって航空業界に競争原理を導入しなかった結果、放漫経営、非効率、高コスト
体質のために、ついに経営が息詰まったといえる。
思えば日本のほとんどの業界って全部この航空業界と同じではないか。高度成長期に構築して
しまった大企業の拡大ビジネスモデルを守るために、大企業が官僚の天下りを受け入れ、
官僚は大企業の既得権益を守ることに終始し、新規参入を拒み、でも企業有利になるよう
ザルみたいな安全基準を導入し、そこに政治家も絡んで、政官財が一体となって、過去の
ビジネスモデルを守るために、無駄で莫大な税金が特定の大企業のために注がれてきた。
家電メーカーや自動車メーカーなんかも同じ。エコでもないのにエコポイントだのエコカーだの、
特定業界を一時的に潤すためだけの税金がバラまかれ、でも需要の先食いにしかならず、
結果低迷し、無駄な税金が延々特定大企業を守るためだけに使われている。

95 :
★日本はガラパゴス化ではなく鎖国共産主義で崩壊    2
日本の輸出依存度が15%程度しかないのに、政府・官僚と結びつきの強い輸出企業が、
円高で潰れるとバカ騒ぎし、エネルギー政策や食料政策を考えたら、円高の方がはるかに
日本に恩恵があるのに、為替介入をさせるなどさせてきた。
電力業界もそうだ。電力会社各社のあまりにずさんな安全対策、事故対応、原発オペーレーションが
次々と明らかになっている。でも不思議だと思わないだろうか?電力業界が新規参入をばんばん認め、
各社が猛烈な価格競争を強いられたために、安全対策が軽視されて事故を起こしてしまった
というならわかる。(例えば長距離バス業界のように)
でも電力業界はまったく逆。電気という誰もが使う社会インフラを独占し、はっきりいって何の
努力もしなくても、ボロ儲けできる状況。それだけ利益が出る守られた業界なら、安全対策にも
金を使えばいいのにもかかわらず、10m以上の津波がくると自社で想定していながら、
津波対策はまったくせず、でも原発立地自治体に莫大な寄付金をバラまいたり、スポーツ施設をはじめ、
無駄な公共施設をプレゼントするなど、電気を独占して世界でも類まれな電気料金の高さを消費者に押し付け、
いらんところにばかり金を使い、挙句の果てに事故を起こして、でもいまだにろくに社内リストラも行わず、
役員報酬が復活するというとんでもないことを平然と行い、さらに高い電気料金をすべてユーザーに
押し付けようとしている。
電力業界と航空業界ってまるで同じだな。東電もJALも同じ。政治家や官僚とつるんで、社会
インフラを独占し、競争原理を導入させないことで、消費者無視、エリート意識で高給ばかり
むさぼり、その見返りに必要でもない原発をつくりまくったり、いりもしない地方空港をつくって、
採算があわないのに無理やり飛ばさせたりした結果がこの通りだ。
思うに日本は共産主義ではないか。それがこれだけ衰退している原因ではないか。
旧共産圏が次々と崩壊したように、競争原理がなく、政治家と官僚が利権を独占・肥大化。

96 :
★日本はガラパゴス化ではなく鎖国共産主義で崩壊    3
労働者はこれだけ機械化・IT化が進んでいるのに、長時間労働を強いられている結果、労働の
生産性は著しく落ち、でも既存の業界を守るために、消費者の安全を無視したルールが作られ、
消費者の利益になる新規参入は阻まれ、その既得権益の維持コストが膨れ上がり、何度景気対策を
しようが、景気対策=既得権益保護政策のため、借金だけが増え、税収は増えず、消費は停滞し、
国民の意欲は失せ、結果、これほどまでに衰退・停滞した。
よく日本はガラパゴス化といわれる。ガラパゴス化とは、外界から隔絶された環境下で独自の
発展を遂げ、その結果として世界標準の流れからかけ離れていく状態のことだが、別に日本は
独自の発展すら遂げていない。ガラパゴス化なんてかっこいいものじゃない。単に鎖国共産主義
だっただけではないか。
鎖国した江戸幕府の末路や、共産主義国家の末路と同じように、鎖国共産主義国家・日本の
末路は目に見えている。
尖閣諸島を守ったところで、次々と中国企業に買収され、実質、日本社会が中国の支配下に
置かれるなんてことも、あり得ない話ではない。
そういえばソ連が崩壊したのは1991年だが、その5年前にチェルノブイリ原発事故が起きた。
日本で福島原発事故が起きたのは2011年。さて鎖国共産主義国家・日本は何年持つだろうか。
日本が衰退しているのは政官財の癒着。それによって競争原理を阻んだ共産主義体制を敷き、
実質、高慢経営の大企業に有利なルールができ、消費者は高かろう悪かろうを強いられる始末。

97 :
★日本はガラパゴス化ではなく鎖国共産主義で崩壊    4
日本が国民が幸せになるための社会になるには、すでに衰退している大企業や独占業界を守るのを
やめ、規制緩和を行い、新規参入を積極的に行うこと。政官財の癒着を断ち切るため、政治家は
地区ごとの選挙ではなく世代ごとの選挙に。官僚はすべて一括採用にして、省庁間の異動を行い、
民間の中途採用を入れるなど、省益重視のシステムをすべて破壊すること。
新規参入を認めないのは国民の安全を守るためとよくいう。しかし世界の中でもバカ高い電気料金を
これまで払わせ、電気を独占していた東電が安全だったか?
311があっても未だ既得権益を守る体制は瓦解せず、原発なしでも電力が不足しないのに、利権を
守るために電力が不足すると脅し、大停電で死人が出ると脅し、経済がめちゃめちゃになると同じ、
生活レベルが極端に落ちると脅したが、まったくのデタラメだったことがわかった。
そのため今度はあわてて、電力不足詐欺ではなく電気料金3倍詐欺論を持ち出しているが、だったら
発送電分離し、電力の自由化を行い、これだけの事故を起こしながら、平然と役員報酬を復活する
ような詐欺集団東電以外に、電気を買えるようにしたら、まず間違いなく、東電より安全でかつ
安価な電気が供給されるだろう。それはJAL破綻とLCCの参入の話と同じ。高慢経営のJALなんかより、
はるかにLCCの方が安全で安いよねって話。
競争原理なき社会は崩壊する。でも今の日本は未だ業界を守ることばかり考えている。

 つぶやきかさこ  2012年09月08日
http://kasakoblog.exblog.jp/18816274/

98 :

/// 「ローコスト革命」が日本を救う 9 /////
  「成功体験」は通用しない
 金融機関についても、日本のコストは非常に割高だ。他行間振込手数料は三万円以上の場合
六百十八円だが、諸外国に比べると倍近い。現在、日本の金利は安いが、預入金利と貸出金利の
差は必ずしも小さくない。一部には、さらなる金利引き下げを期待する向きもあるが、金融機関の
コスト自体が金融政策の限界ともなっている。公定歩合や預金金利を極限にまで下げても、肝心の
(投資を促す)貸出金利はそれほど下からないからだ。
 流通、建設、情報、金融、それに膨大な手間と費用を強いる官僚的手続きなどが積み上がって、
日本の社会全体をきわめてハイコストにしている。そしてそれがまた、相互に膨らませ合う。
/////////////////// 常識破壊と大競争 ///


99 :

/// 「ローコスト革命」が日本を救う 10 /////
 たとえば、日本の建設費用が高いことは前述したが、それが跳ね返って高速道路料金が高くなる。
したがって、そこを走る輸送料も高くなる。その結果、流通コストが高くなり、消費者の生活費も
高くなる。それにもかかわらず、建設も、輸送も、流通も、いっこうに合理化される気配がない。
業界全体が護送船団方式で保護され、定期的な値上げ当然感によってつくられた日本だけの
「値ごろ感」に安住しているからだ。
 輸出競争力を誇る規格大量生産型の工業製品も、実はこの仕組みから受益することで国際競争力も
維持してきた面がある。工場蔵出しコストを引き下げて国際競争力を維持する一方、引き下げ分の
多くを国内流通コストに転嫁してきたのだ。
 日本の製造業は、七〇年代の石油高騰、八〇年代後半の円高、そして九〇年代のバブル崩壊と、
さまざまなタイプの危機をよく乗り越えてきた。そのつど、「血の出るような合理化努力」を
行ったからだ。
///////////////////////// 講談社発行 ///


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