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2013年08月軍事416: 過ぎ去った時代の軍事書籍を語るスレ (228)
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過ぎ去った時代の軍事書籍を語るスレ
- 1 :2010/01/01 〜 最終レス :2013/07/13
- 第二次大戦前には「来るべき日米戦争」
冷戦時代には「東西両陣営の激突」
などなど過去にはその時代時代を反映した、数多くの軍事書籍が
出版され、今でも古本屋などでしばしば見かけられます。
ここはそう言った「論じていた時代が過ぎ去った」軍事書籍について
語るスレです。
- 2 :
- 「米国海軍の真相」昭和7年出版
アメリカの工業力は日本の10倍以上、兵員の精神力・技量、指揮官の手腕、科学技術
その他もろもろにおいても日本が米国に大きく優越することは期待出来ず、
米海軍と戦って日本が勝てる見込みは非常に薄いという結論になっているが
この本の序文に当時の海軍軍令部次長(後の連合艦隊司令長官)である高橋三吉
が高い評価を与えているのが興味深い。
- 3 :
- ザ・カミング・ウォー・ウイズ・ジャパン(日本語版は1991年に徳間書店より出版)
ジョージ・フリードマン、メレディス・ルバード
バブル期にはやった「第二次太平洋戦争」の本。日本人としては首をひねりたく
なる記述も多いが、バブル世代には今読み返すと感慨深いかもしれない。
- 4 :
- 大東亜戦争 陸軍報道班員手記(ガダルカナルの血戦)
タイトル通り昭和18年7月に出版されたガダルカナルやニューギニアにおける
陸軍報道班員の手記。
タイトルから景気よく日本軍が勝ちまくる話かと思いきや、あにはからんや
ガダルカナルやニューギニアで日本陸軍が飢餓と疫病に苦しみ、圧倒的な
連合軍の前に壊滅していく姿が描かれていて、どう見ても完全な負け戦である
ことが明確に報道されていたりする。
- 5 :
- 大戦中の日本は自由な言論が許されている民主主義国家であったという証拠が次々に出てきていますね
- 6 :
-
(⌒⌒)
ii!i!i ドカーン
ノ~~~\
,,,,,,,/´・ω・` \ 飢えて死んだ連合軍兵士はいなかったというけど
実は、3万人もの濠州軍兵士が太平洋戦線で
死んでいたからね☆
- 7 :
- それって日本の捕虜収容所だったりしてw
- 8 :
- まあ日本軍はニューギニアだけで18万人戦死してるけどね。
まさに飢えて死んだわけだが。
- 9 :
- 戦前の軍事書籍の傾向としては
・いわゆる「満蒙の特殊権益」を重視し、その確保のための軍事行動について
大きな頁を割いている事が多い。
ただし武力行使支持だけではなく、石丸藤太の「昭和十年頃に起こる日本対世界戦争」
(昭和7年出版、当時の石丸は海軍少佐)のようにそれが日本の国際的孤立を招き、
大戦を引き起こしかねない事に危惧を示すものもある。
・日米戦において日本の勝機は米艦隊の侵攻を待ち受ける「地元の理」に求めるものが
殆ど。ただし日本側が戦力的に不利であることから「先制攻撃」を説くものが多いが
それによる米国民の戦意高揚については論じられていない事が多く、当時の日本に
とっては「盲点」であったらしい。
・「統帥権の独立」については、統帥権に振り回される政府や議会の軟弱さを批判する
ものが多い。ただ「統帥権の独立は時代遅れ」的な評価をする本も多いが、憲法改正
を唱えるものはほぼ皆無で、それが「当時の限界」だったらしい。
・軍縮条約、特にロンドン条約については大部分が批判的。ただし建艦競争では日本は
不利だとして好意的なものもあり決して一枚岩でもない。
・潜水艦による通商破壊については軽視されていることが多く
「潜水艦は自分の存在を暴露しないためケチな汽船など見逃して、大きな得物を狙うだろう」
的な描写がなされるものが大多数。
・殆どの場合、米国の国力が日本を遙かに凌駕していることが述べられており、ソ連も
急速な工業化と軍事力の拡大が唱えられる。ただし中国軍についてはその弱体ぶりを
強調するものが多い。
まあ大体こんな感じになるな。当然ながら「日本は絶対勝てる」系の勇ましいものも
多いが、それでもそれなりに合理的な根拠を示して勝機を論じているのであって
決して神がかりだったり、精神力一辺倒というわけでもない。
もっともこの辺りは20年前の『ジャパン・アズ・ナンバーワン』系と似たようなもの
だろう。
- 10 :
- 書籍の論を見る限り冷静な分析の書が多く、実に様々な分析もあることは判りました。
しかしながらそれらが軍の作戦行動や一般世論などへ影響を与えていない感もあります。
このあたりは大きな枠組みでの一種の思想統制みたいなものがあったんでしょうか?
- 11 :
- じゃ
「最近の軍部を語る座談會」
時局雑誌「今日の問題 7月号 特別・臨時増刊號」10銭 昭和12年7月発行
軍部記者 同盟 猪伏清 同 大岩和嘉雄 中外 大平進一 讀売 神田孝一
都 古澤磯次郎 東日 秋定鶴造 報知 佐野檜彦
目次
陸軍は狭義国防に転換したか…四
国防に狭義も広義もない…一一
海軍はどう考えているか…一四
陸軍と海軍との特質の相違…一六
軍部と政党との関係…二四
軍部と新党運動…二七
軍部と政党は握手するか…二九
海軍の首脳部を語る…三三
陸軍の首脳部を語る…三七
なかなか面白い。
全般に広義防衛論に対してはかなり寛容。
ただ現状、国民生活と軍備が両立しえないことに苦言を呈している。
基本的にファシズムに傾倒していく日本の体制を好意的にみてる、欧州の軍国主義からすると薄らボンヤリしてるけど。
後年の下村陸軍大臣の国会演説を顧みると感慨深いね。
- 12 :
- >>10
「思想統制があったのか」と言えば共産主義などを賞賛する本は出版出来なかったし
空襲で東京が焼け野原になって終わるような小説も駄目だったりするから、
そう言う意味では「あった」という結論にはなる。
だけど一般世論に軍事書籍の記述が影響を与えていない、というのはどちらかと
言えば「バブル期に過剰な土地取引への警鐘を鳴らす声」が省みられなかったのに
相通じるものがあるな。
- 13 :
- 満州事変前に東大生を相手に「満蒙への武力行使は是とするか」という質問を
行ったところ88%が「是」と答えている。
要するに昭和初期の日本では大陸権益の確保を目的とした武力行使は世論の
強い支持があったんだな。
- 14 :
- 海軍の軍人がWWT後の理想的平和主義を希求するような論説を雑誌に載せたりしているし。
勇ましくなければダメってわけでもなかったんだね。
- 15 :
- >>12
>空襲で東京が焼け野原になって終わるような小説も駄目だったりするから、
平田晋策の小説はそれで国名が架空の国になったんだっけか。
それとも、アメリカ刺激するような本はダメって話だったっけ。
- 16 :
- >>14
ロンドン条約当時、海軍少佐だった石丸藤太は自分の著作で
海軍内部における軍縮条約反対の事を猛烈に批判して
「三百代言的(詭弁)」だと評しているんだよね。
当時の軍人は今の自衛官と比較しても随分と自由に発言できた
事が伺える。
- 17 :
- 壮夫のとむらひ弾丸の手向かな
武夫の目にも涙の手向かな
征途年巳暮
孤剣在南溟
宿志未酬得
空看十字星
航過一萬四千程
富嶽依然帯笑迎
今日平安是誰力
小臣先拝九重城
- 18 :
- 戦時中の書籍の場合
・当然ながら日本が戦争で最終的には勝利することを訴えるものが殆ど。
・勝利の根拠は緒戦で太平洋の拠点を制圧し、米軍が反攻するには根拠地が無い
事を挙げるものが多い。なおシンガポール攻略の扱いは大きく、これが緒戦に
おける日本の勝利を象徴するものと当時は受け止められていたようだ。
・ただし日本国内でも
「対米戦は日本は危ない」「最終的には負ける危険性が高いので早く講和した方がいい」
と言った声が決して少なく無かったらしく、そういうものを取り上げる事も多い。
・米国の軍需生産やルーズヴェルト大統領の演説など、連合国の情報については発表されて
いるものについてはおおむね正しい。
モンタナ級戦艦など現在では殆ど注目されない未成艦についてもかなり詳細な情報があった。
・大陸や南太平洋、そしてヨーロッパでの日本を含めた枢軸陣営は苦戦続きである
事は普通に記載されており、南洋での戦いでは前線の悲惨な状況を挙げて、補給
や兵站の重要性がこれでもかと説かれる。
ただそれ故に「兵站の問題から連合軍の侵攻は困難だ」という風に日本の勝利の
根拠にもなっている。
・「日本の政治家や官僚は英語を使いすぎている。これでは植民地ではないか」
「政府の唱える『八紘一宇』は漢文であるから日本語に直すべきだ」
などと政府批判そのものは決してタブーではない。
・戦艦大和については艦名や詳細こそ不明であるが「新鋭戦艦」として発表は
されている。「日本国民は最後まで長門を日本最強戦艦と信じていた」という
俗説は誤り。
当時の書籍を紐解くと結構いろいろな事が分かる。
結果から見れば既に日本の勝利は絶望的な状況だった大戦中期でも、その論だけを
取り上げれば一応は合理的な根拠に基づいて「日本の勝利」を訴えられている。
社会主義が後から見れば失敗は避けようが無かったにも関わらず、多くの人間が
支持していたように、当時の日本では避けようのない敗戦に向けて坂を転がり
落ちている中で「日本の勝利」を多くの人間が信じていた様子がうかがえる。
- 19 :
- 利根が主砲を左舷に向けて発砲している写真が公開された時、これが噂の新鋭戦艦か? みたいな話もあったそうだしね
- 20 :
- 軍部が一般民衆を弾圧しているイメージというのは共産主義に対するもの、
防諜に関するものの他に東条首相個人が憲兵を使ってやったものがミックス
されて「作られた」ものではないかと思っています。
特に東条さんがやったことというのはかなり特殊な例なんではないかと思う
のですがいかがでしょうか?
- 21 :
- >>軍部が一般民衆を弾圧
ここいらは終戦時の下村陸軍大臣のゴメンナサイ発言とか
内務系官僚&議員の反証によるイメージもあるかもなあと。
まあ大戦後半になると非主流派の政治家や官僚を予備拘束してるから
全くないわけではないけど(吉田茂とかね
>>東条さんがやったことというのはかなり特殊な例
というか異例。
翼賛体制下でも批判続出。
ちなみに戦時下で運動を続けた共産主義者に言わせると一番怖かったのは
そこら辺に居る一般国民だったとさ(吉村昭の戦艦武蔵ノートから
- 22 :
- >>20
あと戦時中に好きこのんで軍部に協力した人間が戦後になって
「俺たちは強制されていたんだ」と言い張った事もあるな。
そのあたりはナチスと一緒。
- 23 :
- 陸軍参謀クラスの責任の押し付け合い、GHQへの擦り寄りっぷりは
国辱を通り越して男娼に近い姿だなw
- 24 :
- 満州事変から日中戦争に関する書籍を読むと
「日本にとって中国大陸の権益は『生存問題』だけど米国にとっては『経済問題』
だから最終的には米国は引くはずだ」
と言う見込みを述べているのが多い。
今で言えば「平和憲法を持つ国」とか「唯一の被爆国」とかと一緒で国際政治の
シビアな部分を無視した「甘え心理」が伺えるけど、そのボタンの掛け違えが
積もり積もって太平洋戦争にまで向かってしまったんだろうな。
- 25 :
- 俺だよ、俺
- 26 :
- やはり当時の首相だった東条さんが憲兵を使ってしたことは異例なことだったんですね。
軍による恐怖体制みたいなことを言われてたのを読んだことがあるんですが、よく考える
と東条さん以外には誰もしてないのではないのかという疑問がありました。
- 27 :
- あと戦前・戦中の本を見ると
「イギリスは本気で戦争すれば国力をすりつぶし、たとえ勝利しても植民地の
殆どを手放す羽目に陥るだろうから、早めに講話してくれるだろう」
という甘い見積もりが示される事が多い。
ご存じのようにこの予想の前半部分は正しかったが、後半は間違った。
つまり国力についての見通しは正しかったけど、継戦意欲を見誤っていたんだな。
- 28 :
- >>26
隣組や在郷軍人会、婦人会といった組織いろいろとやってますから、それなりに
圧迫感はあったようですが。
軍国主義といっても良くも悪くも日本的ないい加減さが残ってるんで苛立や不快を
口にしてり投書したりはあったようで。(井上成美の日記に残ってます)
もっとも国賊、非国民認定されないように生きていくのは大変そうですが。
認定されればそれこそ恐怖政治を嫌ってほど体感できたでしょうし。
吉村昭の自伝で「炎の中の休暇」って本があるのですが、軍国主義的ではないさりとて
自由主義的でもない日本独特の言葉にし難い戦中観を書いていてお薦めです。
>>27
一回くらい
書名あげたらいかがですか?
垂れ流してるだけでは誰も読みませんよ。
- 29 :
- >>21 >>28
結局その辺がいかにも日本的な話なんだよな…
>一番怖かったのは そこら辺に居る一般国民
>隣組や在郷軍人会、婦人会といった組織いろいろとやってますから、
>それなりに 圧迫感はあったようですが。
>もっとも国賊、非国民認定されないように生きていくのは大変そうですが。
>認定されればそれこそ恐怖政治を嫌ってほど体感できたでしょうし。
その結果若き日の小松崎画伯がワーグナーのレコード持ってただけで通報されたり、
(「これはドイツの音楽だ」と言っても当然理解されんかった)
要塞地帯でもない場所で写真撮った旅行者が軍機保護法で逮捕などという
非常に笑えない状況を作ってしまったし将来同種の話が起こるとも限らない
- 30 :
- 国家のシステムとして弾圧があった、というより国民全体の間にある一種のムードが
軍国主義的であり恐怖支配型であったということなんでしょうか?
非国民は村八分にしてしまう、みたいな
紹介していただいた本はさがして読んでみます。ありがとうございました
それから蛇足かもしれませんが、東条さん云々としきりに書いたのは特にあの人を
非難したいという意図はありません。憲兵を使ったのもたぶん東条さんのあの性格、
潔癖症じみた几帳面さが未解決事案がいつまでも残っているのを許さなかったのでは
ないのかと想像しています。
- 31 :
- その当たりの話は「草の根軍国主義」とか「皇軍兵士の日常生活」とかで論じられている。
で、その軍国主義も今の視点で見ると少し変なんだよね。
軍事的な効率を最優先にする国家を軍国主義とするなら、戦前の日本は軍国主義じゃないと思うよ。
戦意高揚映画で「兵隊とチョコレート」など、反戦映画にしか見えない。
兵隊さんが、戦友の慰問袋にチョコレートが入っていると、集めるとオマケをもらえるシールをもらって、自分の子供に送る。
やがてシールがたまりおまけが子供たちに送られてくるが、それと同じく、戦死の通知も送られてくる。
おまけなんかより、お父さんに帰ってきて欲しいという泣かせる話。
これが戦意高揚になるというのは、皆で辛いことを共有するという思いがあるということではないかと。
皆で不幸になれ、不幸の平等が徹底していたんじゃないかと思う。それに相互監視システムが出来上がる。
捕虜の問題なんかもそのあたりに根っこあるんじゃないかな。
- 32 :
- こういう題材の本だと
『日米もし戦わば』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4769813880
なんていう本があるな。
>>31
似たような話は『菊と刀』で指摘されてるね。
戦争映画が反戦映画にしか見えないという。
ただまあもちろん戦争賛美全開のものもあったわけで。
- 33 :
- ちょっと前に読んだよ。
(読書後のメモ)
・平田晋策
子供向けの本でも、アメリカの国力の大きさを啓蒙
航空機に対する脅威を認識
それでも日本の優位、アメリカの補給困難
知識人向けの雑誌の企画
アメリカの国力を定量的に分析し、高い水準にある
海軍軍令部次長(高橋三吉)が推薦している
→軍部によって自由な言論ができないわけではない
短期決戦は無理、長期戦に、シーレーン防衛について
10年後の国際情勢を予想できないのは瑕疵ではない
太平洋戦争の様相はかなり正確に予想
海軍中佐の本
抑止力としての海軍という面を強調
満州事変で国際情勢変化するも、平和解決可能と予想
軍人ゆえの戦争への忌諱があるのか
退役少佐の本
昭和18年の段階でも勝てると判断
アメリカの情勢や日本の劣勢は情報として入ってきている
→ネガティブになる人が多かったのでは(著者)
大和の情報は入ってきている(新戦艦があるとラジオ放送)
アメリカの生産力は宣撫工作であり、そんな生産は不可能
航空機優先主義、モンタナの建造中止情報あり
長門、陸奥は小さい戦艦で旧式という認識
陸軍は英米軍を低評価している
- 34 :
- >>31
戦意高揚映画といえば「雷撃隊出動」なんか最初から苦戦する前線の様子、
最後には敵艦隊を追い返したけれど出撃した攻撃隊は軒並み未帰還という
あまりの暗い内容に戦後に米が調査した際には首を傾げたそうだからな。
(他にも捕虜の尋問を通して米の戦力が強大であることを語らせる場面やら
野球をする兵士達、航空機や物資の不足を強調したりとネタに事欠かないが)
閑話休題、福永恭助の「小説・日米戦争未来記」(「日の出」昭和9年新年号付録)には
・開戦に先立ち練習戦艦となってた比叡やワイオミングは再改造され戦力化
・米潜水艦が日本沿岸を砲撃、根府川付近の東海道本線を破壊する
・直径24インチ(61cm)の新型魚雷を積んだ日本駆逐艦が登場
(当時睦月型と特型以降の駆逐艦は53cm魚雷と公表してた)
・米側の噂話として「日本が潜水艦から飛行機を放ってパナマを攻撃」という旨がある
(結局本編では黒人の破壊工作により運河内でオクラホマ爆沈)
・「制空権下の艦隊決戦」という言葉が登場、主力艦隊激突の前に航空戦が行われる
- 35 :
- と、>>34の途中で送信してしまったが結構興味深い内容だった。
(他にも日本潜水艦の哨戒・攻撃が不首尾に終わるなど暗示的)
- 36 :
- 昭和16年2月出版の「日米戦はば」(池崎忠孝)を読むとヨーロッパでの
Uボートの活躍の影響からか潜水艦による通商破壊を結構脅威視しているし
米海軍の急激な膨張にも警鐘をならしているんだけど、地理的な優位と
精神論で勝てるという結論になってる。
もちろん対米戦の困難さは繰り返し説いているんだけど「不撓不屈」とか
「何年であろうと戦う覚悟を持って」とか後世から見れば空虚な言葉で
どうにか勝機を見出そうとするものになってしまっている。
結局、それが当時の限界だったのかもしれないな。
- 37 :
- >>34
日本の軍歌もそういう戦場の苦難を語るものが多いのに疑問を持たれるらしいね。
- 38 :
- お前の命など塵芥のごときもので
戦場とは理不尽で悲惨なものだ
もうあきらめろ
と叩き込むためだろう
- 39 :
- そう言えば、軍歌も補給が無いのを前提としていたな。
泥水すすりとか。
勝ち戦のシンガポールでも遺骨を抱くし。
悲惨な味付けがないと一般受けしないんかね。
- 40 :
- そのせいか戦前・戦中の日本では「米軍は軍隊の厳しさを知らないから
戦争になるとすぐに逃げ出してしまうだろう」なんて意見が幅を利かせて
いたりするんだよな。
- 41 :
- >>40
同じ様なノリの連中は今は亡きエンコリの青組の連中にも腐るほどいたな。
連中が言うには
「我が韓国海兵隊の訓練は世界一厳しいしいので錬度も士気も最高である」
「それに対して日本のへっぽこ自衛官どもは予算不足で一年にせいぜい数十発ぐらいしか
実弾射撃訓練をしないし、五時の定時になると皆家に帰るサラリーマンまがいの連中だ」
「これほどの差があるのなら韓国海兵隊員は1人でモヤシ自衛隊員百人分の働きをする」
「もし日本本土上陸作戦が行われれば、少数の海兵らが自衛隊の立て篭もる陣地に
万歳突撃を行った瞬間に臆病な自衛隊員は腰を抜かして逃げ散ってしまうだろう」
「この調子で日本各地に一斉に海兵隊を上陸させれば日本はあっという間に占領できる」
と某辻参謀の「これだけ読めば戦に勝てる」も顔負けの日本征服作戦を開陳してましたが。
- 42 :
- 1976年5月の丸の特大号と特別号持ってるけど
海自の原子力潜水艦導入が確定事項の如く書かれてるのを見ると
絶対反対と言われるほどの核アレルギーは無かった様子
- 43 :
- 1974年9月1日に原子力船むつが放射線漏れを起こしてます
- 44 :
- それで危機感を抱かないどころか原潜導入で国防薔薇色と書かれてるから
ちょっとミスった程度の認識だったと思われる。
- 45 :
- むつが入港しようとするたびに漁船が邪魔してましたね
原潜を作ってどこに入港するつもりだったのでしょう
- 46 :
- >>45昔の軍事雑誌の件で俺に逆ギレしても無意味なんだが。
文句は76年当時の丸ライターと噂をリークした海自関係者に言ってくれ
- 47 :
- 76年丸の新年一月特別号もあったんで
見出しをダラダラ抜粋してみる
秋月級駆逐艦特集号なんで戦前ネタは無しの方向で
・日米当局を直撃した驚くべき議事録
ラロック証言に端を発した核かくし論争に終止符を打つヨコスカの”人脈と核脈”の真相!
・ミサイルが主役の現代の対空艦艇
対空ミサイルを主兵装とする現代の防空駆逐艦列伝!
・海外軍事トピックス 北極海の”静かなる緊張”
●ツンドラと白夜に覆われたソ連とノルウェーの国境付近に、
今静かな波紋がひろがりつつある……。
・もう一つの核”原子砲”威力調べ
核アレルギーに追いうちをかける”原子砲”の周辺を探る
この記事で
原子力船「むつ」のトラブルにはじまり、日本に核武装艦艇が寄港した、という元艦長の証言や、
秘密協定があったとかなかったとかという論争などによって核兵器を巡る論争がまた起こっている。
ある新聞では、日本における核論争を、再軍備是非論争と同様に「不毛の論議」とよんでいる。
根元が”アトム”への絶対的な恐怖アレルギーに端を発した、いわば結論の出ない論争であるからだ
と言う記述が出てくるものの丸ライターの認識では
政治家の人気取りに核アレルギーが利用されてる
程度にしか書かれてないのがスゲェ。
- 48 :
- 読み直して気が付いたが国産原潜の記事が載ってたのは74年5月号だった。
全部76年のだと思って勘違いしてた。
74シークレット
国産原子力潜水艦●秘プラン全調査
”日の丸原潜”の物的証拠「原潜計画計算書」をもとに書かれた衝撃のレポート!
”国会の爆弾男”の異名を持つ社会党の樽崎議員が国会で、潜水艦メーカーとして歴史と伝統を誇る川崎重工が、
昭和三十三年にはやくも極秘のうちに原潜の試設計を完成したという、ショッキングな事実を暴露した
すでに国産原潜の出現は、最後の秒読みにはいったとさえいわれる、
うわさの周辺にスポットをあて、徹底的に分析してみよう!
この記事ではむつ事故の前なんで70年代後半か80年前後に3000トン級の国産原潜
が竣工する的な事が書いてあるから海自に運が無かったな
- 49 :
- なんという良スレ
- 50 :
- 昭和戦前期いちばん読まれた戦記物は『ノロ高地』じゃなかろうか。
古本屋・古書展めぐりが好きな人はうんざりするくらい見かけてると思う。
- 51 :
- >某辻参謀の「これだけ読めば戦に勝てる」も顔負けの
アレ自体は別に悪いものではなかったはずだが?
- 52 :
- 荒れると思うよ
- 53 :
- だから何?荒らすやつが悪いと思うだけだが?
- 54 :
- 国策紙芝居の「鉄拳軍曹」はバイオレンスジャックのジム・マジンガの元ネタ。
- 55 :
- >>50
買わないけど、とりあえず奥付で第何刷かはチェックするのが楽しみw
- 56 :
- 背が擦れて題の読めない黒っぽい本発見 → 棚から抜き出す → 「ノロ高地」(もしくは辻参謀のなんか)
- 57 :
- 80年代前半はソ連侵攻の脅威を煽る記事や本が多かった
あいつら嘘つきか馬鹿だったんだな
- 58 :
- 世界画報や歴史写真、アサヒグラフ、写真週報なども
ビギナー向け寄せ餌として古書店やオクでよく見る
- 59 :
- 昭和19年7月に発行された「決戦下の食料増産」って冊子の甘藷の箱作りの項
に朱筆が入ってるのが泣けてくる
- 60 :
- >>59
その頃の書籍は酸性紙で劣化が激しいね。
赤茶けた画仙紙と水性インクのダブルコンボで見難い事この上なし。
新しい本を長期間接触させると、巻き添え食って劣化するから気をつけてね。
- 61 :
- >新しい本を長期間接触
これは初めて知りました。
ご教示ありがとさん早速、本棚を分けることにします。
- 62 :
- >>61
古新聞が挟み込まれた古書が、その前後のページだけ
黄変してることがあるけど、同じ現象だよ。
今の所、脱酸処理は個人では無理っぽい…
- 63 :
- ベルリンの街中で、どう見てもラーテサイズのマウスが
T34を「文字通り」蹴散らしているという壮絶なイラストを載せた本、
あれ何ていう書名だったっけ…?(多分30年以上前)
- 64 :
- 古い本の匂いだいすき。
しけった古書の匂いが店中にただよう神保町の叢文閣は癒される。
- 65 :
- >>64
二階にある本屋だっけ。
アジア植民地関連だけかと思いきや、何故か武術も充実してたw
文華堂は住民定番かな
でもまあ、神田は高いね・・・。
- 66 :
- 昔の新聞縮刷版は面白い
- 67 :
- PKO法案の時は「PKO活動で日本はアジアから孤立する」だの
「日本は軍国主義化する」だの今読み返すとお笑いの本が沢山出て
いたなあ。
広瀬隆なんか「PKO活動は軍需産業を潤すためのものだ」という
ぶっ飛んだ主張をあちこちで書き散らしていた。
普通に考えたってPKO活動せずに紛争させ続けた方が、軍需産業は
儲かるに決まってるだろうにw
- 68 :
- 同時代資料のおもしろさだね。
そのPKOの件は別として、後世からみて無茶な論理であっても、
当時は真剣かつ説得力のある議論だったりすることがあるから、一概に批判できないのもある。
- 69 :
- 軍事書籍かどうかは分からないが
カメラマンの宮嶋茂樹の本の幾つかが密着!自衛隊PKO!と化してて
駐屯地を視察に来た社会党議員の脳味噌お花畑な件を本で悉く罵倒していた
- 70 :
- 池崎忠孝は夏目漱石の弟子
- 71 :
- >>57
おっと
源文の悪口はそこま(ry
- 72 :
- >>71
でも「レイド・イン・トーキョー」なんか民主党政権の今見ると割とシャレになりませんからな
どう見ても鳩山政権は友愛の美名の下に日米安保潰す気満々だし
- 73 :
- ROTは名作だね。
源文センセは、あれとカンプグルッペz.b.v.がガチ。
こんどの連立政権は国を売るつもりですぞ、我々を含めてって
フォーサイスの第4の核(労働党秘密左派による政権乗っ取り)もまっさおな展開が
まさか日本で起きるとはな。
しかも21世紀に
- 74 :
- いやそれじゃなくて
黒騎士のおまけについてたやつがあるだろ
大平がアーウーって言って降伏するやつw
- 75 :
- >>73
アホウヨの見本
- 76 :
- >>74
あぁ〜ありましたねぇw
5、6ページくらいの短目なやつで
漫画というより挿絵付き解説ダラダラみたいな感じの
サイドスカート付き74式くらいは出てくるけど90みたいなのは
出てこない、そんな時代に書かれてやつ
- 77 :
- 米ソ有事の際日米連合軍は極東で欧州正面牽制のため攻勢に出ると
指摘した評論家その他はいなかったのだろうか?
- 78 :
- 雑誌軍事研究87年10月特集「ソ連の極東策源地を叩け」を読んだ
中川八洋以下陸自の渡洋侵攻を主張する内容に驚いた
このころは大分自衛隊の戦力に戦力に自信が出ていたようだ
- 79 :
- >>78
いやむしろ太平洋戦争直前のやけっぱちみたいな…。
- 80 :
- いちかばちかで奇襲防衛をかけるわけか。
- 81 :
- 一般に戦時中は敵性語バッシングが激しかったように言われるけど、
戦争末期の新聞雑誌でも、横文字やカタカナ語、アルファベットは頻繁に出てくる。
当時のマスコミにさして普及していないのに、今は子供向けの歴史書にも
水を漏らさぬ恐怖の言葉狩りの如く描かれてるのはなぜなんだろ。
なんというか「戦時中=徹底した恐怖政治、狂気」を誇張したい勢力の仕業とも思えるw
- 82 :
- ていうか、野球のストライクがよしでアウトが駄目ってのしか俺は知らないんだけどそれ以外
ってどんなのがあるんだ?
- 83 :
- >>81
そりゃ針小棒大に語られてるフシはあるでしょ
(兵器や技術関連の用語、固有名詞なんて外来語だらけな上禁止したら意味が通らなくなる)
まして英語禁止反対を強烈に主張した井上中将のエピソードなんて語られもせんし
>>82
野球で思い出したけど昭和19年の映画「雷撃隊出動」には
敵の来ない間に基地の一角で野球をする兵が出てくるのだが
普通に「ストライク!」と大声で叫んでたりするからねw
- 84 :
- 野球のよし、駄目は敵性語排斥運動やってた朝日新聞が、自分等の運営してる甲子園
大会でそれを適応したんじゃなかったっけ?
- 85 :
- SLが動いてたのけ?
近くに交通公園てのがあって、そこに機関車が置いてあったのでよく登ってみたものだ。
- 86 :
- って超絶誤爆失礼
- 87 :
- >>77
藤井治夫氏が「アメリカ軍事力の徹底研究」(1986年刊)でレーガン政権の同時多発戦略について言及しているね。
- 88 :
- >>83
まあ加藤隼戦闘隊の歌詞でもわかるよね。
昭和18年に東條が陸相と首相を兼ねた時だったかな、
「東條首相はワンRントロールではない」と朝日新聞サブタイトルw
ほかにも本土防空戦や前線部隊のレポートは「A少尉、B少尉」とか、
記事でも「ブロック経済、経済のファンダメンタル、リソース、ステートメント、スポークスマン」
まぁ、奇怪な万葉仮名では社会の何事も表現できなくなってしまうよね。
昭和19年末の読者欄で
「日本ニュースのニュースは敵性語ではないか?表現を変えないのか」との声に
「変更の予定は無い」とのお答え。 強制ねえ・・・。
- 89 :
- >>84
ついでながら、朝日は戦中通じて別段やってないよ。
敵性語まみれ。
実態として全国紙が排斥キャンペーン張ってたり、国民大会等があったならともかくねえ。
流行らない官製デモだね。
- 90 :
- >>89
むしろ戦時中は議会で官僚や政治家が横文字を使いすぎだとか、批判されているよ。
日本の議会において、なじみの薄い横文字で他人を煙に巻く行為は、むか〜しから行われていたんだなw
- 91 :
- >>90
うむw
まぁ現代日本においてもそうだよね。
マニフェスト然り
- 92 :
- 早稲田大学が敵性語追放とかには熱心だったようだよ。
- 93 :
- >>92
都の西北歌ってた一人だが気になる。
ソースはあるのかい?
- 94 :
- 敵性語は知らんが、最後の早慶戦に関しては、
慶應が大学挙げて後押ししたのに対し、
早稲田はこの戦時下に敵性遊戯とは何事かと反対だったみたいだ。
大勢観客が集まると、何か起きるんじゃないかという危惧も理由らしいけどね。
結局、早稲田は野球部だけが必死に動いて、試合実現となったんだけど、
大学上層部は、観客が間に合わないように直前に試合開始を2時間早めろとか、最後まで妨害。
はいはい、わかりましたと従うふりして、だらだら練習して予定通りのプレイボールにしたそうなw
- 95 :
- >>94
確かに学生野球に関しては、言葉使い云々より競技そのものが欧米的で
排撃すべきだという記述を紙面に散見します。
その代わりに「国技」をやれと主張してる。
- 96 :
- 逆に現在の海自の艦名が平仮名なのがウザすぎ。
きりしまとみょうこうとあたごははるさめより大きい。なんて句読点入れなきゃ読めん。
小学1年生じゃあるまいし、素直に霧島と妙高と愛宕は春雨より大きい、と書きたい。
- 97 :
- 小学1年生は、そんな奇天烈な書き取りなどしないです><
- 98 :
- あたごはぎょせんをしずめてしまいました
- 99 :
- ひらがなの市町村名も同じ流れかね。
「さいたま」「あきるの」とか漢字で良いだろうに・・・
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